俺たちの交響楽の紹介:1979年日本映画。川崎で活動するエゴラド合唱団の京子に一目ぼれした、鉄工所に勤める新田は、京子に誘われるがまま合唱団に入ります。歌より京子目当ての新田は、誘っても相手にされない事で練習を休み始めます。そんな新田に京子は練習に戻って来てと話しかけます。やがて練習に戻った新田でしたが今度は先生とぶつかり、やめると言い出し…という人情ドラマです。松竹映画だけに渥美清や倍賞千恵子がチョイ役で登場しています。
監督:朝間義隆 出演者:武田鉄矢(新田徳次郎)、友里千賀子(小林京子)、伊東達広(佐藤安男)、永島敏行(菊地保)、田辺靖雄(遠藤芳人)、森下愛子(佐久間弓子)、岡本茉利(野村文枝)、熊谷真実(紺野節子)、ホーン・ユキ(橋本トシ子)、山本圭(渋谷勝彦)、田村高廣(小柳出秀次)ほか
映画「俺たちの交響楽」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「俺たちの交響楽」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
俺たちの交響楽の予告編 動画
映画「俺たちの交響楽」解説
この解説記事には映画「俺たちの交響楽」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
俺たちの交響楽のネタバレあらすじ:起
川崎市のエゴラド合唱団の女性4人が、街頭で団員の勧誘を行っています。丁度通りかかった製鉄所に勤める新田徳次郎(武田鉄矢)が団員の小林京子(友里千賀子)に声をかけ、先輩の安男(伊東達広)と一緒に喫茶店に入ります。
京子を口説きたい新田でしたが、京子は合唱団が今度のクリスマスイブの日に第九を合唱する話をし、合唱の素晴らしさを説きます。そして新田らに「合唱団に入らない?」と勧誘します。下心のある新田は、京子の電話番号を聞き「考えておく」と言って安男と帰りました。
思惑違いの新田でしたが、安男は真剣に入ろうか迷っていました。しばらくして新田は安男と後輩の菊地保(永島敏行)を連れ、エゴラド合唱団に入ります。
全員が揃った日、団長の渋谷(山本圭)から挨拶があり、渋谷と事務局の遠藤(田辺靖雄)が自己紹介をした後、順番に全員が自己紹介をします。京子目当ての新田は、しきりに京子をデートに誘いますが、ことごとく断られます。
京子は団長の渋谷が好きで、プレゼントを渡したり、アプローチをかけていました。しかし渋谷は「団員同士の交際は良くない」と言って、京子を拒んでいます。そのことを知った新田は、合唱団の練習に来なくなりました。
俺たちの交響楽のネタバレあらすじ:承
合唱団では、練習に来ない人が目立ち始めていました。京子は新田に電話し練習に来るように頼みます。トシコは、工場で上司とケンカをし、水商売で働きはじめます。
練習に行くようになった新田でしたが、合唱団の先生の小柳出(田村高廣)の厳しい練習に嫌気がさしていました。そして体の弱い安男が練習中に倒れます。そんな安男を小柳出は厳しく叱り練習をさせます。そのやり方に怒った新田が、小柳出に食ってかかります。そして小柳出が「嫌ならやめてくれ」と言った事から、新田は怒ってて帰りました。
しばらくして鉄工所の寮に京子がやって来ます。京子は、けんかを止めることが出来なかったことを謝ります。新田は「もうやめたんだから帰ってくれ」と言うと、京子は泣きだします。結局、女に弱い新田は練習に復帰し、合宿にも参加します。
夜の自由時間に、海辺で話す京子と渋谷を見た新田は、失恋気分になり保に八つ当たりして喧嘩になります。一方、京子は渋谷に自分の思いをぶつけますが、渋谷は「団員同士の交際はマズい」と言って受け入れませんでした。
俺たちの交響楽のネタバレあらすじ:転
練習に参加する団員が100人を切ったことから、小柳出が「これなら、発表会はやめた方がいい」と言い出します。渋谷が「待ってくれ」と言って、団員を呼び、それぞれ来れない理由を聞きます。節子(熊谷真実)の理由を聞かれた遠藤が「僕の子度を妊娠している」と告白します。
そこへ何も知らない節子がやって来ました。京子が「おめでとう」と言った事で、節子は遠藤に「誰にも言わない約束だったでしょう」と怒鳴りつけ、周囲は険悪なムードになります。
そこで団員同士の交際を否定する渋谷が自論を言い出したことから、京子が猛反発します。渋谷は「そこまで言うならヤメろ」と言います。聞いた京子は「やめてやる」と言って飛び出しました。
そのことを知らない新田に安男が事情を話し、京子の田舎の「信州へ行ってくれないか」と持ちかけます。相手が京子とあって、新田は信州に向かい京子に会います。京子の前で第九を歌い「また川崎で会おう」と言って帰りました。「待って!」と追いかける京子の顔に笑顔が戻りました。
俺たちの交響楽の結末
工場で安男が倒れ入院します。安男を毎日見舞う新田が、最終練習に行くと京子が帰って来ました。そして遠藤と節子もいます。京子は新田に「トシ子も呼んでくれない」と頼みます。キャバレーで日当3万円もらっているトシ子は、「こっちの仕事が大事だから」と言います。それでも新田は「発表会の日に見に来るだけでいいから」と言って帰ります。
安男が亡くなりました。合唱団の全員が焼香に訪れます。
いよいよ発表会が始まります。楽団の演奏に合わせ、エゴラド合唱団は日ごろの練習の成果を見せます。演奏も後半に差しかかった頃、トシコが花束を持ってやってきました。しばらく聞いた後、渋谷に花束を渡し出て行きます。
新田は安男の写真を胸に挿し、力いっぱい歌いました。演奏会は大盛況で幕を閉じます。打ち上げでは小柳出が「本当によく頑張った、すばらしい」と褒め称えます。
渋谷を胴上げし、お開きになっても、街頭では団員たちが余韻に浸っていました。京子が新田の元に駆け寄り「大好き」と言って走り去ります。新田は今日子を追いかけました。
以上、映画「俺たちの交響楽」のあらすじと結末でした。
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