壁の向こうのあなたの紹介:2024年スペイン映画。ピアニストを目指しているバレンティナは、あるアパートに引っ越してきました。しかし、その夜から激しい騒音問題が発生し、部屋にいながら隣人のダビッドと会話ができるほどに壁が薄いことが判明。最初は2人の関係は険悪でしたが、壁越しに会話を重ねていくうちに、お互いに心境の変化が現われはじめます。
監督: パトリシア・フォント 出演: アイタナ(バレンティナ)、フェルナンド・ワヤール(ダビッド)、ナタリア・ロドリゲス(カルメン)、アダム・イェジェルスキ(ナチョ)、パコ・トウス(セバスチャン)、ミゲル・アンヘル・ムニョス(オスカル)、ほか
映画「壁の向こうのあなた」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「壁の向こうのあなた」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「壁の向こうのあなた」解説
この解説記事には映画「壁の向こうのあなた」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
壁の向こうのあなたのネタバレあらすじ:起
ピアニストを目指しているバレンティナは、いとこのカルメンの紹介で新しい家に引っ越してきました。3週間後にピアノのオーディションを控えていたため、それに集中したいバレンティナでしたが、カルメンに言われてしぶしぶ紹介された仕事の面接へと向かいます。
一方、バレンティナの隣に住むダビッドは、新住人が引っ越してきたことを知ります。どうせ1日ももたないだろうと、親友のナチョに話しかけ、ナチョは呆れます。
ダビッドは引きこもりのゲームクリエイターで、常に家でゲーム開発を行っています。
その夜、隣から騒音が聞こえ恐怖を感じるバレンティナ。助けを求めようとカルメンに電話をしますがつながらず、仕方なく元カレのオスカルの家に一晩泊まらせてもらうことに。オスカルから、ここに戻ってくるように言われますが、バレンティナは丁重に断ります。
翌日、バレンティナは昨日の騒音について下の階の人に尋ねると、ある男が溺れ死んだ話を聞かされ、その騒音の正体は幽霊だと驚かされます。
その夜、再び騒音が聞こえたため、バレンティナは隣人に壁から話しかけます。騒音の犯人はダビッドでした。その呼びかけに、仕事に支障がでるからピアノを止めてほしいとダビッドは要求します。建物の構造に問題があり、お互いの部屋は話し声すら筒抜けの状態です。
どうやら、ダビッドは仕事に集中したいがために、わざと騒音を立てて毎回隣人を追い出していたようです。ダビッドは引っ越すように提案しますが、他に行く当てもなかったバレンティナはそれをきっぱりと断ります。そして、自分も負けじと、連日ピアノをたくさん奏でます。
さらに嫌がらせとして、メトロノームを四六時中動かしていると、ダビッドは降参し、午前中のピアノの練習を許可し、バレンティナは取引に成功します。
壁の向こうのあなたのネタバレあらすじ:承
午前中、バレンティナがピアノの練習をしていると、隣の部屋からダビッドが、「君の演奏ではベートーベンは無理だ」と言い捨てます。ダビッドの父親はサウンドエンジニアだったようで、幼少期はクラシックをよく聞いていたため詳しいとのこと。その指摘が気に食わなかったバレンティナは、怒りに身を任せながら弾くと、いい演奏ができました。
その夜、冷静になった2人は午前中のお互いの言動を謝ります。そして、壁越しにお互いの話をします。バレンティナの元カレ、オスカルはオーケストラの指揮者で、彼の勧めで彼女はピアニストを目指していること。ダビッドは社会のルールに馴染めず、人が苦手なことなどを話します。次第にお互いに惹かれあっていきます。
翌日、バレンティナの仕事先のカフェに、ダビッドの特徴に当てはまるカウボーイ風の男性がやってきて会話が弾みます。バレンティナは、彼がデビッドであると確信し、自分の住所を書いたメッセージをその男性に渡します。
ダビッドはなかなか外出することはありませんでしたが、ナチョに助けを求められ、しぶしぶ外出をします。しかし、それはナチョの嘘で、ビジネスの話をするためにダビッドを外へと呼び出す作戦でした。トイ&トイがダビッドの全商品の権利を買いたいと申し出をしますが、ダビッドは興味がないと断固拒否をします。トイ&トイ側は、世界中に支店があるから国際展開できると説得しますが、小さな店がつぶれていくから嫌だとダビッドは怒って立ち去ってしまいます。
カフェで出会ったカウボーイ男が、バレンティナの家にやってきます。ダビッドだと思いこんでいたバレンティナでしたが、会話を進めていくと、だんだん自分が間違っているのではないかと疑ってきます。すると、ダビッドが帰宅する物音が。勘違いだったと確信したバレンティナは、カウボーイ男を無理やり帰らせます。
再びバレンティナとダビッドは壁越しで会話をし、ダビッドは勇気を振りしぼって食事に誘いますが、バレンティナは断り、会わないままこの関係で付き合うのはどうかと提案。ダビッドもその考えに賛同します。
壁の向こうのあなたのネタバレあらすじ:転
早速2人は壁側にベッドを移動させ、壁越しに会話を重ねていきます。
ある日、偶然にもオスカルがバレンティナの仕事先のカフェにやってきます。このような仕事をしていることはオスカルに内緒だったため、必死に隠し通そうとします。
その夜、ダビッドにオスカルの話をし、本当は歌手を目指していましたが、オスカルのためにオーディションをすると言います。そして、自分のオリジナルソングを弾き語りで披露し、ダビッドは聞き入ります。
バレンティナとダビッドはお互いに大切な人を招待して食事会をするため、壁越しで一緒に料理をすることに。ダビッドは料理上手で器用に進みますが、バレンティナは必死で作業を進めます。
バレンティナはいとこのカルメンを、ダビッドは親友のナチョを招待して、壁越しで4人のディナーが始まります。カルメンとナチョはこの奇妙な関係に、会うように説得をしますが、2人はなかなか折れません。それでも、4人で楽しくディナーを過ごします。
オーディションが不安になったバレンティナは、演奏の評価をしてもらうために、オスカルを家に招待します。
その一部始終の会話を聞くダビッドは嫉妬心が芽生えてしまいます。このことをきっかけに2人は喧嘩をしてしまいます。
そんな険悪ムードの中、カルメンが勝手にバレンティナの家に男を連れ込んで体を重ねます。それをバレンティナの行動だと思ってしまったダビッドは精神的に落ち込んでしまいます。
そして、こんな関係はうまくいかないとバレンティナに伝え、彼女は別の部屋を探すといい部屋を出て行きます。
壁の向こうのあなたの結末
オーディション当日。珍しく自ら外出をするダビッド。そのときに、ナチョが運営するゲーム店が閉店セールをしていることを知ります。
バレンティナの番がやってきて、演奏を披露している途中で、オーディション会場にダビッドがやってきます。そして、舞台そでから、「君のベートーベンはそんなものか」と喝をいれます。バレンティナは怒りにまかせて演奏を続けます。
次の人が呼ばれましたが、バレンティナは自分のオリジナル曲の弾き語りを披露し始めます。その演奏を聞いて、ダビッドは微笑みます。
オーディション終了後、審査員がバレンティナの元へやってき、あなたには才能があるからと、プロデューサーを紹介してくれます。
これをきっかけに、自分の歌を歌いたい本当の気持ちに気づくバレンティナ。それをオスカルに伝え、彼をきっぱりと切り捨てます。
急いで家に帰るバレンティナ。ダビッドは壁を壊し始め、初めて対面。2人は正式に結ばれます。
以上、映画「壁の向こうのあなた」のあらすじと結末でした。
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