映画「殺しの分け前／ポイントブランク」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
殺しの分け前／ポイント・ブランクの紹介：1967年アメリカ映画。イギリス人で、テレビでまずキャリアを築いたジョン・ブアマンの最初のアメリカ映画。親友に奪われた自分の取り分の金を取り返そうとする男。独特の時間・空間・色彩の処理を見せる、悪夢に迷い込んだような実験的フィルム・ノワール。リー・マーヴィンとアンジー・ディキンソンが『殺人者たち』に続いて共演。リチャード・スタークの『悪党パーカー/人狩り』の映画化だが、同作品はブライアン・ヘルゲランド監督メル・ギブソン主演で1999年に『ペイバック』としてリメイクされる。
監督：ジョン・ブアマン 出演者：リー・マーヴィン（ウォーカー）、ジョン・ヴァーノン（マル・リース）、アンジー・ディキンソン（クリス）、キーナン・ウィン（ヨスト）、キャロル・オコナー（ブリュースタ―）ほか
この解説記事には映画「殺しの分け前／ポイントブランク」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ウォーカーは親友マル・リースに懇願されて、ある組織の金の強奪を手伝う。ウォーカー、彼の妻リン、リースはアルカトラズ島にあるかつての刑務所に行き、そこでヘリコプターから受け渡された金を横取りした。しかし、ウォーカーの妻リンと密かに関係していたリースは、かつての独房で体を休めているウォーカーを撃ち、リンを連れて刑務所にウォーカーを置いて金を持ち逃げした。「今起こったのは本当のことか。夢だ。夢だ。」と思うウォーカー。
1年後、アルカトラズ島観光の遊覧船の上でウォーカーにヨストと名のる男が話しかける。ヨストはリースが羽振りをきかしていることを話す。ウォーカーがリースに横取りされた93,000ドルの取り分を取り返し、ヨストがリースの属する組織を手に入れるために協力しようと申し出る。ウォーカーはヨストに住所を教わった、リンの住むロサンゼルスの豪邸に押し入る。彼女はリースと既に別居していた。リンは裏切りへの後悔を語る。
眠りに落ちたウォーカーが悪夢から目覚めたとき、リンは睡眠薬で自殺していた。窓の外にはヨストがいた。
ウォーカーはリンの妹クリスを訪れる。彼女はリースの属する組織に殺された恋人の所有していたナイト・クラブの経営を引き継いでいた。リースはクリスを手に入れたがっているが彼の女になることは拒んでいるとクリスは言う。ウォーカーは彼女に協力させる。
クリスを囮につかってリースを油断させて彼の部屋にウォーカーは忍び込んだが、リースはカーター、ブリュースター、フェアファックスという彼の組織の上司たちの名だけを言って墜落死する。ウォーカーの金の請求先は組織に変わった。リースの死体の前に集まる群衆の中にヨストもいた。
ウォーカーに93,000ドルを要求されたカーターは、殺し屋を雇って金の受け渡し現場でウォーカーを狙撃させることにしたが、それを予期したウォーカーはカーターを拉致して先に立てて歩かせる。撃たれて死んだのはカーターの方だった。現場に残された小包には白い紙しか入っていなかった。
ウォーカーは組織に家を荒らされたクリスを連れて、ロサンゼルスにある、ブリュースターの留守中の家に入って彼の帰宅を待つ。ウォーカーとクリスはそこで結ばれる。
しかし、帰宅したブリュースタ―も93,000ドルもの現金は見たことがないと言う。電話をかけたフェアファックスに金の支払いを拒否されたブリュースタ―がウォーカーに提案したのは、サンフランシスコに行くことだった。そこでは一年前のアルカトラズ島でと同様に金の受け渡しが行われていた。
海沿いの古い要塞の中庭にヘリコプターが降り立ち積み荷をブリュースタ―が受け取るのをウォーカーは上から観察する。だが、積み荷を受取ったブリュースタ―が撃ち殺される。撃たせたのはヨストであり、彼こそがもう一人の幹部フェアファックスだった。ヨストは自分を蹴落とそうとする他の幹部を始末するのにウォーカーを利用したのだ。ヨストは金を受け取りに来い、俺の相棒になろうとウォーカーに呼びかけるが、彼はヨストの前に姿を現さない。しかたなくヨストと狙撃者は現金の入った大きな包みとブリュースターの死体を置いて立ち去る。沖にはアルカトラズ島の島影が見える。
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