映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
プロミシング・ヤング・ウーマンの紹介：2020年イギリス,アメリカ映画。キャシーは医学生で前途有望な若い女性でしたが、親友の女性ニナが強姦された事件をきっかけに医大を中退します。同居する両親からはいつまでも結婚しないと迷惑がられ、小さなカフェで平凡な人生を送ります。しかし、医大時代の同級生ライアンと再会し、恋愛関係になったことから、ニナの強姦事件を思い出し、強姦した男性アルへの復讐を始めます。『プロミシング・ヤング・ウーマン』は男に復讐する女性の執念を描いた映画で、主演のキャリー・マリガンの演技は絶賛されています。
監督：エメラルド・フェネル 出演：キャリー・マリガン（カサンドラ・トーマス/キャシー）、ボー・バーナム（ライアン）、アリソン・ブリー（マディソン）、クリス・ローウェル（アル）、クランシー・ブラウン、ジェニファー・クーリッジ、ラヴァーン・コックス、コニー・ブリットン、ほか
この解説記事には映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
三人の若い男、ジェリー、ポール、ジムがバーで酒を飲んでいます。三人はひどく酔った女性キャシー（キャリー・マリガン）が気になっています。ジェリーが彼女に近づいて話しかけます。そして彼はキャシーに「家に送る」と言って車に乗せます。
ジェリーは車の中でキャシーに「自分のアパートにこないか」と誘い、彼女を連れて行きます。部屋でジェリーはキャシーにキスをすると、キャシーは突然と酔いが覚め「あんた何してるの？」とジェリーを恫喝します。
翌朝、キャシーは過去に裁きを下した男の一人として、ジェリーの名をノートに記入します。彼女はカフェでライアン（ボー・バーナム）に話しかけられます。ライアンは医学部時代にキャシーと同級生だったと言い、彼女をデートに誘います。しかし、キャシーはライアンに興味がない様子。
ある夜、酔ったキャシーはニールという小説家と一緒にいました。彼は小説を書いていますが、キャシーに麻薬を吸わせ、誘惑します。キャシーはジェリーの時と同様に、突然酔いから醒めてニールを恫喝します。彼女は毎週、酔ったふりをして自分を狙う男に裁きを下すのだと言います。
30歳のキャシーは、両親のスタンリーとスーザンと暮らしています。彼女は両親から誕生日のお祝いを受けますが、二人はキャシーが医大を中退し、未だに両親から自立できないことに苛立ちを感じています。キャシーは誕生プレゼントのスーツケースを受け取りますが、それは早く荷物を詰めて家から出て行けということを示しているようでした。しかし、キャシーは気にしません。
キャシーは勤務先のカフェで同僚とスーツケースのことで冗談を言い合います。そこへ、ライアンが訪れます。キャシーはライアンのしつこさに押されて、デートすることにします。キャシーの両親は、娘が男と付き合い始めたことに満足します。
キャシーはライアンと楽しい時を過ごしますが、彼の部屋で一夜を過ごすことは拒絶します。ある時、キャシーとライアンは、昔の医学生時代の同級生アル・モンロー（クリス・ローウェル）のことを話題にします。
キャシーは友人のニナがアルに強姦されて自殺し、キャシーもそれをきっかけに医大を中退した過去を思い出します。キャシーはネットでアルのことを調べ、現在は病院勤務であること、結婚する予定だと知ります。そして彼女は、アルはマディソン（アリソン・ブリー）という医大時代の友人と今でもコンタクトをとっていることを知ります。
キャシーは、ネットでマディソンのことを調べ、彼女と会うことにします。キャシーはマディソンに会い、ワインを飲んで楽しく語ります。キャシーがアルのニナへの強姦の件を話すと、マディソンは昔の話に当惑し、ニナは狼少年のように嘘をついていたと言い始めます。キャシーは怒って席を立ちます。
キャシーは、アンバーという高校生に「自分は人気スターのメイクアップを担当している」と嘘をついて車に乗せます。キャシーはアンバーの母で医大時代の学長であるウォーカーに会いに行きます。
キャシーは表向きは、医学を再開したいというための相談ということでしたが、突然とニナの件をウォーカーに話し始めます。キャシーは、ウォーカーがニナの強姦のときに彼女を信じなかったことに怒りを見せます。さらにキャシーは、アンバーはニナが強姦された部屋で酒を飲んでいる男と一緒にいると言い、ウォーカーを脅します。ウォーカーはニナに昔の件で謝罪します。
キャシーは、アルの弁護士であったジョーダンを訪ねます。キャシーは、ジョーダンも共謀してアルの強姦をもみ消したことを非難します。ジョーダンは泣いて謝罪します。
キャシーはニナの母を訪ねますが、彼女はキャシーの復讐をこころよく感じていません。キャシーは彼女に「ごめんね」と言われて別れます。キャシーはアルのことをネットで調べ、彼が参加者以外は知らない秘密の場所での独身パーティを計画していることを知ります。
キャシーは相変わらず、酔ったふりをして男に裁きを下すことをしていますが、それをライアンに目撃されます。ライアンはそれを不快に感じ、そしてキャシーはライアンに謝罪します。
ライアンはキャシーのいるカフェにやってきて、関係を修復してデートに出かけます。二人は買い物をし、楽しいひと時を過ごします。そしてキャシーはライアンを実家に連れて行きます。キャシーの両親は、娘が医師の彼氏を連れてきたことに満足します。
キャシーはマディソンからメッセージを受け取り、再び彼女と会うことにします。マディソンはキャシーに「これを最後に２度と連絡しないで」と言って、あるビデオを見せます。そのビデオはアルとライアンがニナを強姦するシーンでした。それを見たキャシーは泣き出します。
キャシーはライアンの病院を訪れ、ライアンにビデオを見せます。ライアンは驚き、目を背けます。彼女はライアンもアルの独身パーティーに参加することを知り、場所を聞き出します。
キャシーは髪を染め、看護婦のコスプレでアルの独身パーティに向かいます。パーティ会場は森の一軒家で、アルら独身男たちは女性の登場に大騒ぎになります。ライアンもいますが、キャシーとの関係は話しません。キャシーは男達に酒を飲ませ、会場を盛り上げます。
キャシーはアルと２階のベッドへと向かいます。キャシーはアルをベッドに手錠でつなぎ身動き出来なくします。キャシーは「ニナ強姦の真実を話せ」と脅し、アルは「酔った弾みでやった」と言い訳をします。彼女は救急箱からメスをとりだし、アルを攻撃します。アルは力ずくで片手の手錠を外し、キャシーの顔に枕をかぶせて息をできなくします。
翌朝、パーティ参加者のジョーが部屋を訪れ、キャシーの死体を見て驚きます。二人は事件の隠蔽のため、キャシーの死体を山奥へ持ち込み、焼却します。後日、キャシーの両親は警察に捜索願を出します。
アルは結婚式で大勢の参加者と楽しい時を過ごしています。そこへパトカーが到着します。キャシーは生前に弁護士ジョーダンに、アルの強姦ビデオと、独身パーティに参加すること、行方不明になる可能性があること、警察に通報すること、などを書いた手紙を送っており、ジョーダンはそれを受け取っていました。ジョーダンが警察に通報したようです。
アルはキャシー殺人の容疑で逮捕されます。ライアンはキャシーの生前に書かれた「結婚式を楽しんで！」「愛」「キャシー＆ニナ」という、結婚式当日に届くように設定されたメッセージを受け取り、複雑な表情を見せるのでした。
以上、映画「プロミシング・ヤング・ウーマン」のあらすじと結末でした。
脚本がとても良かったです。なにかが起こるといった空気感が終始映画を支配し、結果最後の最後まで目が離せない状態でした。女性監督による女性目線の復讐劇、女性を怒らせるとここまで恐ろしいものなんだなと改めて感じました。そして懲らしめた時の気分爽快になれる瞬間がこの映画ならではのおすすめポイントだと言えます。