続 雷電の紹介:1959年日本映画。江戸時代の最強大関雷電(横綱が相撲の番付の最高位になったのは明治時代)。若き日の雷電を主人公とした二部作の後編。相撲取りとしての出世の志と一人の女への愛情とに引き裂かれる若き日の雷電。
監督:中川信夫 出演者:宇津井健(太郎吉=白根山=雷電)、北沢典子(おきん)、沼田曜一(大田蜀山人)、池内淳子(お八重)、坂東好太郎(谷風)、江見俊太郎(本多中務大輔)ほか
映画「続 雷電」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「続 雷電」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「続 雷電」解説
この解説記事には映画「続 雷電」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
続 雷電のネタバレあらすじ:蜀山人のとりなし
太郎吉はおきんとの心中を決意する。だがそこに現れた、一介の幕府の役人ながら狂歌師として名高く大名たちにも一目置かれる大田蜀山人によって助けられる。おきんは本多から蜀山人がもらい受ける。太郎吉とおきんは改めて、太郎吉が立派な関取になるまでは会わないというつらい誓いを立てる。谷風部屋で太郎吉は力士、白根山としていっそう稽古に励む。
続 雷電のネタバレあらすじ:白根山の快進撃
おきんといっしょに逃げた男が白根山と知った本多は白根山と関ノ戸の対戦を本場所で組ませる。関ノ戸は白根山との一番のために危険な頭突きの練習をする。白根山は幕下で快進撃を続ける。身分の低い女子供の相撲見物は禁止されているが、白根山と関ノ戸の一戦におきんを男装させて蜀山人は連れて行く。彼らの目の前で白根山は勝利した。おきんは白根山の錦絵を買おうとするが彼女の前に一人の女が全部買い占めてしまった。それは、茶店で酔った侍に追い廻されていたところを白根山に助けられた町娘、お八重だった。白根山はお八重の父、上州屋に招かれる。
続 雷電のネタバレあらすじ:小田原の騒動
本多は蜀山人の元からおきんを取り返そうとする。本多の家臣、深部は本多の力で白根山が相撲を取れなくすることができると脅すのだった。おきんは白根山会いたさに谷風部屋の前へ行くが、出世前には会うまいという誓いを思いだして思いとどまり、母親の法事で小田原に行く江戸嵐について江戸を離れることにする。だが、小田原に行く途中で偶然出会った信州のやくざ、沓掛の久八とその手下によっておきんはさらわれ江戸嵐は傷を負う。白根山は本多のさしがねで無期限出場禁止になる。谷風部屋の力士たちも次の場所は出場できなくなる。そこで谷風一門は小田原へ巡業に出る。久八の弟分の大岩は谷風部屋が自分に断りなく小田原で興行を打つのが気に入らない。大岩は土俵に上がって谷風を出せと騒ぐ。白根山は「親方が出るまでもない」と土俵に上がる。久八の邪魔にもかかわらず白根山は大岩を投げ飛ばす。なおも谷風を出せと騒ぐ久八だが、そこに現れた一木左門太によって追い出され、外で斬り殺される。谷風はおきんがさらわれていることを初めて白根山に話す。おきんは大岩の経営する曖昧屋に閉じ込められていた。白根山はおきんを連れ戻しに行くが、おきんは入れ違いに逃げ出したところだった。
続 雷電のネタバレあらすじ:雷電とお八重
本多は松平出雲守の屋敷にお抱え力士、大関小野川を連れて行く。向かうところ敵なしの小野川を自慢するが、そこに現れた蜀山人が白根山なら小野川に勝てると主張する。その発言が気に入らない本多は小野川に白根山を本場所で破るように命じる。これで白根山の出場禁止が解ける。蜀山人と出雲守の策略が成功したのだった。上州屋は白根山をお八重の婿に望むが、本多の家臣の深部もお八重を嫁に望んでいた。深部は白根山からと偽った手紙でお八重を呼び出し、手籠めにしようとする。だが、お八重は隠し持った短剣で深部を刺し殺す。そこに、深部のたくらみに気づいた上州屋が谷風や白根山と共にかけつけるが、深部の死の責任を取ってその場で自害する。お八重は松平出雲守の元に預けられる。出雲守は彼のお抱え力士になった白根山に改名を提案する。その時突然暗くなり雷鳴が鳴り響く。それにちなんで「雷電」が新しこ名になった。前頭の白根山改め雷電は本場所で勝ち続け、いよいよ大関小野川との対戦。熱戦の末雷電は小野川を破り、多数の座布団が土俵に舞った。
続 雷電の結末:太郎吉とおきんの別れ
出雲守は雷電の活躍をほめたたえ、出雲守の国許の松江で彼の仲人でお八重と祝言をあげるように命じる。だが、雷電はおきんを忘れることができない。小田原から伊豆に逃げていたおきんが蜀山人の元に舞い戻る。谷風親方は雷電とお八重のことをおきんに説明し、雷電を日本一の大関にするために身を引くように説得するが、おきんも太郎吉をあきらめることはできない。太郎吉に会わせてくれとひたすら親方にせがむ。雷電とおきんは二人きりで会うことを許される。雷電はもう相撲はやめる、おきんと信州に帰って百姓になると言うが、雷電関が相撲をやめるなんて冗談じゃない、あんたと私は別々の道を歩かなければならないと、おきんは雷電を突き放して去っていく。雷電とお八重は出雲守の大名行列に同行する。江戸嵐が道端から声をかけて「おきんちゃんがかわいそうじゃないのか」と言うが雷電に返す言葉はなかった。離れた場所で大名行列をおきんは見守り、太郎吉の活躍を願うのだった。
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