ランボー ラスト・ブラッドの紹介:2019年アメリカ,スペイン,ブルガリア映画。シルヴェスター・スタローン主演・脚本による大人気戦争アクション映画『ランボー』シリーズの第5作にして完結編です。前作『ランボー/最後の戦場』(2008年)から11年、舞台を第1作『ランボー』(1982年)以来となるアメリカおよびメキシコとし、凶悪な人身売買組織との戦いに身を投じていくベトナム帰還兵ランボーの最後の戦いにしてシリーズ最大の頭脳戦を描きます。
監督:エイドリアン・グランバーグ 出演者:シルヴェスター・スタローン(ジョン・ランボー)、パス・ベガ(カルメン・デルガド)、アドリアナ・バラッザ(マリア・ベルトラン)、イヴェット・モンリール(ガブリエル)、セルヒオ・ペリス=メンチェータ(ヒューゴ・マルティネス)、オスカル・ハエナーダ(ビクトル・マルティネス)、ホアキン・コシオ(ドン・マヌエル)、フェネッサ・ピネダ(ギゼル)、パスカシオ・ロペス(エル・フラッコ)、リック・ジンゲール(ドン・ミゲル)ほか
映画「ランボー ラスト・ブラッド」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ランボー ラスト・ブラッド」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ランボー ラストブラッドの予告編 動画
映画「ランボー ラスト・ブラッド」解説
この解説記事には映画「ランボー ラスト・ブラッド」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ランボー ラストブラッドのネタバレあらすじ:起
ミャンマーでの死闘を終え、11年前に生まれ故郷のアメリカ・アリゾナ州ボウイに帰ってきたベトナム帰還兵のジョン・ランボー(シルヴェスター・スタローン)は、亡き父の遺した牧場で旧友マリア・ベルトラン(アドリアナ・バラッザ)とその孫娘ガブリエル(イヴェット・モンリール)と共に穏やかな暮らしを送っていました。
ある嵐の夜、ランボーはボランティアで山で遭難した三人組を救助に向かい、二人は濁流に飲まれて命を落とすも一人だけは救い出しました。ランボーは二人の命を救えなかったことを悔やみましたが、生存者の女性や保安官から「ベストを尽くしてくれた」と感謝されました。ランボーは未だにベトナム戦争時代で仲間を救えなかったことを後悔していましたが、マリアは「自分を責めないで。一人でも救えたじゃない。もう戦争は終わったのよ」とランボーを励ましました。
ランボーはガブリエルは将来牧場の馬の優秀なトレーナーになるものだと考えていましたが、ガブリエルは大学に行くことを決意していました。
翌日、ガブリエルはランボーの許可を得て、ランボーが牧場の地下に掘っていたトンネルに友人たちを招き入れました。その時、ガブリエルは悪友のギゼル(フェネッサ・ピネダ)からの電話で実父マヌエル(ホアキン・コシオ)がメキシコにいることを知り、ランボーにメキシコに行きたいと申し出ますが、マヌエルが救いようのない悪党であることを知っているランボーやマリアは猛反対しました。しかし、どうしてもマヌエルがなぜ自分と亡き母を捨てたのか直接会って聞きたいガブリエルは友人のところに行くと嘘をつき、車でそのままメキシコへと向かってしまいました。
ランボー ラストブラッドのネタバレあらすじ:承
現地でギゼルと合流したガブリエルはマヌエルのアパートに案内されましたが、愛人と同棲していたマヌエルは「お前や母と過ごした時間は無駄だった。お前と母は俺にとってはかけがえのない存在などではなかった。二度とここに来るな」と冷たく追い返してしまいました。深く傷ついたガブリエルはギゼルに近くのクラブに誘われましたが、そこに現れたエル・フラッコ(パスカシオ・ロペス)という男に睡眠薬を飲まされて連れ去られてしまいました。
マリアからガブリエルがメキシキに行ったことを知らされたランボーは、必ず彼女を救い出すと誓ってメキシコに向かいました。その頃、ガブリエルは凶悪なヒューゴ(セルヒオ・ペリス=メンチェータ)と弟ビクトル(オスカル・ハエナーダ)のマルティネス兄弟率いる人身売買組織に誘拐されていました。マルティネス兄弟は数多くの少女たちを誘拐しており、もし逃げようとしたら必ず殺すとガブリエルたちを脅しました。
メキシコに着いたランボーはマヌエルにガブリエルの居場所を尋ねるも「知らない」と言われ、「10年前にお前を殺しておくべきだった」と吐き捨てました。続いてギゼルの元を訪れたランボーは彼女が組織にガブリエルを売ったことを聞き出し、ギゼルにクラブにいるエル・フラッコの元まで案内させました。ランボーはエル・フラッコを脅して拷問を加え、ガブリエルの居場所を吐かせました。現場で一部始終を見ていたフリージャーナリストのカルメン・デルガド(パス・ベガ)がランボーとエル・フラッコの後を尾行していました。
ランボー ラストブラッドのネタバレあらすじ:転
ランボーはすぐさま組織のアジトに向かいましたが組織の者たちに取り囲まれ、牧場の住所が記された運転免許証とガブリエルの写真、愛用のナイフと拳銃を奪われてしまいました。ランボーは組織の者たちに痛めつけられて重傷を負い、ビクトルはガブリエルをいたぶってやると脅しました。その場に放置されたランボーはカルメンに助けられ、彼女の自宅に匿われて医師の訪問治療を受けました。一方、ガブリエルは“新商品”として麻薬漬けにされ、売春宿に売り飛ばされました。
4日後、カルメンの看病を受けたランボーは意識を取り戻しました。カルメンはかねてから売春斡旋と麻薬密売を手掛けるエル・フラッコの動向を追っており、妹をマルティネス兄弟に誘拐された挙句に麻薬の過剰摂取で殺されていました。ランボーはカルメンからガブリエルが売り飛ばされた売春宿の場所を聞き出し、組織の者や顧客たちを殴り倒してガブリエルを助け出しました。しかし、ガブリエルは大量の麻薬を打ち込まれていました。ガブリエルがいなくなったことに気づいたビクトルは激怒、部下にランボーの始末を命じました。
ランボーは意識朦朧とするガブリエルを車に乗せてアメリカへと向かい、初めて“家族”と呼べる存在であるガブリエルに出会ったことで希望を見出したことを感謝して励まし続けましたが、ガブリエルは家に帰り着くことなく息を引き取ってしまいました。牧場に戻ったランボーはガブリエルの墓を作り、マリアを妹の元に避難させると戦いの準備を開始しました。ランボーは設計図を引いてナイフや弓矢などの武器や爆弾を作り、牧場やトンネルの至る所に地雷や罠を仕掛けていきました。
ランボー ラストブラッドの結末
再びメキシコに乗り込んだランボーはカルメンの元を訪れ、組織に復讐すると宣言して協力を求めました。カルメンは何の解決にもならないと協力には及び腰でしたが、ランボーの説得を受けてビクトルの居場所を教えました。ランボーは夜の闇に紛れてビクトルの屋敷を襲撃、見張りの者たちをナイフで仕留めていき、ビクトルの首を刎ねて殺害しました。
翌日、ビクトルの死体を発見したヒューゴはランボーへの復讐を誓い、部下や傭兵たちをかき集めてアメリカへと乗り込みました。道中でビクトルの首を投げ捨てたランボーは牧場に戻って馬たちを逃がし、ガブリエルの墓に組織への復讐を誓いました。
ランボーは牧場に現れた組織の車を地雷や干し草に隠した爆弾で吹き飛ばし、組織の者や傭兵たちに油を浴びせて焼き殺していきました。組織の者たちはランボーを追って地下トンネルに誘い出され、ランボーはトンネル中に張り巡らした数々の罠、ショットガン、ナイフで次々と組織の者たちを殺していきました。
ランボーは怪我を負いながらもヒューゴ以外の全員を抹殺、無線で「俺の怒りを、憎しみを感じろ。お前の心臓を抉り出してやる」と挑発するとトンネルを全て爆破しました。ヒューゴは命からがら納屋へと脱出しましたが、ランボーは弓矢を放ってヒューゴを納屋の戸に釘付けにし、「どんな感じか味わってみろ!」とナイフで心臓を抉り出して殺害しました。
戦いを終えたランボーは家のデッキの椅子に座り、「俺は今まで死の世界を生きてきた。家に帰ろうとしたが決して辿り着けない。俺の精神と魂の一部は途中で道に迷ったが、心はまだここにあった。俺が生まれた場所に…。最後まで守り通すべきだった、俺にとって唯一の“家族”や家、愛したもの全ては今は幻となったが、俺はこれからも戦い続ける。思い出が永遠に生き続けるために…」と想いを新たにしました。
そしてランボーはオレゴン州の山中、ベトナム、アフガニスタン、ミャンマーといった数々の戦場を振り返り、馬に乗っていずこへと走り去っていきました。
以上、映画「ランボー ラスト・ブラッド」のあらすじと結末でした。
ランボーシリーズは戦争が物語の中心になっていましたが、この映画は全く違います。個人的な恨みがストーリーの中心になっていて、ランボーも長年平和な生活をしていたので少し弱くなっている場面が見どころです。アメリカにとって陸続きのメキシコは麻薬や不法入国で最も恐れる国になっていますが、現実的な敵対国として描かれているのも新鮮です。戦い方はホームアローンの真似かと思うぐらい籠城戦が面白いです。