リカウント アメリカが揺れた36日間の紹介:2008年アメリカ映画。2000年のアメリカ大統領選挙の舞台裏を描いた社会派ドラマ。共和党のブッシュ候補と民主党のゴア候補が激突した大統領選挙。ブッシュ候補の勝利が伝えられる中、フロリダ州の結果が僅差であると判明した。州法に則り再集計(リカウント)が行われるが、ゴア陣営は手作業による集計を要求。それに反発するブッシュ陣営との間で、激ししい駆け引きが行われる。
監督:ジェイ・ローチ 出演者:ケヴィン・スペイシー(ロン・クレイン)、ボブ・バラバン(ベン・ギンスバーグ)、ローラ・ダーン(キャサリン・ハリス)、ジョン・ハート(ウォーレン・クリストファー)、トム・ウィルキンソン(ジェームズ・ベイカー)ほか
映画「リカウント アメリカが揺れた36日間」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「リカウント アメリカが揺れた36日間」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「リカウント アメリカが揺れた36日間」解説
この解説記事には映画「リカウント アメリカが揺れた36日間」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
リカウント アメリカが揺れた36日間のネタバレあらすじ:アメリカ大統領選挙
舞台は2000年11月7日。アメリカは大統領選挙の投票日を迎えていました。事前の予想では共和党のジョージ・W・ブッシュ候補が有利とされていましたが、民主党のアル・ゴア候補が票を伸ばし大接戦となっています。フロリダ州パームビーチ郡では、分かりにくい投票用紙に高齢の有権者が戸惑っていました。慣れない見開きの投票用紙に、力の必要なパンチカード式です。選挙委員会には、投票を間違えてしまった有権者が押しかけ混乱が起こっていました。その騒ぎはテネシー州ナッシュビルのゴア陣営にも伝わります。ゴア候補の元首席補佐官ロン・クレインは、一度解雇されたことを不服に思いながらも仕事に励んでいました。そして東部時間午前2時18分、ブッシュ候補の勝利がテレビで報道されます。クレイン達は肩を落としますが、選挙戦略責任者が待ったをかけます。彼が調べたところによるとボルシア郡の集計機に不備があり、ブッシュ候補に3000票が加算され、ゴア候補は16000票も引かれているらしいのです。フロリダ州全体の票差は15000以下。クレインは「再集計だ」と呟きます。
リカウント アメリカが揺れた36日間のネタバレあらすじ:再集計
午前3時52分。フロリダ州務長官キャサリン・ハリスは電話で叩き起こされ、状況把握を急ぎます。フロリダ州の票差は0.03%。州法に則り、0.5%以下の場合は機械による再集計が行われます。ウエスト・パームビーチでは再投票を求めるデモまで始まりました。ゴア陣営の前国務長官ウォーレン・クリストファーは、法的な手続きに沿うべきだと言い、好機に乗じようとするクレイン達を諌めます。再集計の期限まであと6日。クレインはパームビーチ郡とボルシア郡だけでも手集計を求めてはどうかと提案します。パンチカード式では機械に通した際、穴が埋まってしまい無効票となってしまう危険がありました。更に貫通していない所謂「くぼみ票」も無効とされてしまいます。それらを正しく集計するには、やはり手作業が最善だとクレインは考えていました。
リカウント アメリカが揺れた36日間のネタバレあらすじ:手集計を巡って
11月9日。6郡で再集計が行われ、フロリダ州は僅か327票でブッシュ候補の勝利でした。これを受け、クレインはパームビーチ、ボルシア、マイアミ・デイド、ブロワードの4郡で手集計すべきだと主張します。しかしブッシュ陣営は、手集計は混乱を招くだけだと反発。共和党ロビイストのマック・スティパノヴィッチはハリスを丸め込み、期限延長の交渉や再集計の要求があっても断るよう言い含めました。パームビーチ郡の選挙委員会は、ハリスの見解に従うとして手集計を保留にします。そこでクレインは、期限延長を求め訴訟する予定のボルシア郡と手を組むことにしました。
リカウント アメリカが揺れた36日間のネタバレあらすじ:大混乱
ハリスに批判が集まる中、フロリダ州最高裁判所は期限延長を命令。手作業による再集計を行い、11月26日の午後5時まで受け付けられるものと決定します。喜びに沸くゴア陣営でしたが、手集計は予想以上の混乱を招きました。くぼみ票を有効とするか否かの明確な基準が存在しないため、意見の食い違いが多発してしまったのです。他にも問題は続出しました。日付も消印も署名も無い所謂「軍人票」が有効とされ、共和党に有利になります。更に、フロリダ州では重犯罪者は投票除外者リストに加えられますが、似た名前の有権者も一緒に除外されていました。その多くは民主党支持の有色人種です。共和党支持者は再集計中の各地で暴動に等しいデモを決行し、作業を中止に追い込んでいきました。期限まで集計が終わらないと判断した郡は延長を求めますが、ハリスは認めません。ゴア陣営はハリスを相手に訴訟を起こし、州最高裁の判断を待ちます。州最高裁は無効とされている9000票の手集計を命じ、終了期限は12月12日と定めました。ブッシュ陣営はこれを不服として、連邦最高裁判所に再集計の即時停止を求めます。大混乱の中、各地からの情報をまとめる両陣営。その最中、連邦最高裁が再集計の停止命令を出します。審問は最終期限の前日に行われることが決定し、ゴア陣営は追い詰められてしまいました。
リカウント アメリカが揺れた36日間のネタバレあらすじ:勝者と敗者
12月11日、連邦最高裁判所。集計を再会させるか否かの審議は夜までかかりました。連邦最高裁は平等保護法違反を認め、その改善措置を命令。そして期限に遅れたとして、再集計を終了させてしまいます。更にブッシュ対ゴアの訴訟をこれ以上受け付けないと明言しました。これを受けて州議会はブッシュ候補に票を渡し、ゴア候補の敗北が決まりました。クレインは諦めず策を練りますが、ゴア候補から敗北を受け入れる電話がかかってきます。涙を浮かべて謝罪するクレインに、ゴア候補は感謝を伝えました。ブッシュは正式に第43代アメリカ大統領に就任。混乱の選挙戦と共に、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画リカウント アメリカが揺れた36日間のあらすじと結末でした。
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