シュワルツェネッガー/レッドブルの紹介:1988年アメリカ映画。アーノルド・シュワルツェネッガーが東西冷戦時代・ソ連崩壊前のモスクワ市警察警務大尉を演じたアクション巨編で、ハリウッド映画としては初めてモスクワ市内でのロケが許可された作品です。アメリカに逃亡した麻薬王を追ってソ連の警務大尉がアメリカ・シカゴの刑事とタッグを組んで捜査に乗り出す過程を描きます。
監督:ウォルター・ヒル 出演:アーノルド・シュワルツェネッガー(イワン・ダンコ)、ジェームズ・ベルーシ(アート・リジック)、ピーター・ボイル(ルー・ドネリー)、エド・オロス(ヴィクター・ロスタビリ)、ローレンス・フィッシュバーン(チャーリー・スタッブス)、ジーナ・ガーション(キャサリン・“キャット”・マンゼッティ)、リチャード・ブライト(ギャラガー刑事)、ブライオン・ジェームズ(ストリーク)ほか
映画「シュワルツェネッガー/レッドブル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シュワルツェネッガー/レッドブル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シュワルツェネッガー/レッドブルの予告編 動画
映画「シュワルツェネッガー/レッドブル」解説
この解説記事には映画「シュワルツェネッガー/レッドブル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シュワルツェネッガー/レッドブルのネタバレあらすじ:起
東西冷戦時代後期のソ連・モスクワ。
モスクワ市警特捜部の中でもひと際屈強な肉体と強さを誇る警務大尉イワン・ダンコ(アーノルド・シュワルツェネッガー)大尉は、相棒のユーリ・オガルコフ(オレグ・ヴィドフ)らと共に、ソ連とアメリカ間の麻薬密売ルートを仕切る麻薬王ヴィクター・ロスタビリ(エド・オロス)のコカイン取引現場を押さえて追いつめようとしました。ところが、隙を突いたヴィクターはユーリを殺害して逃亡していきました。
その半年後。アメリカ・シカゴに逃れたヴィクターは現地で逮捕され収監されていました。知らせを受けたダンコはヴィクターをソ連に送還する任務を命じられてシカゴに飛び、シカゴ市警のはみ出し者刑事アート・リジック(ジェームズ・ベルーシ)と、その相棒ギャラガー(リチャード・ブライト)に出迎えられました。
無口で堅物なダンコはお調子者で口の軽いリジックと反りが合わず、この日は安い宿に泊まることにしました。
シュワルツェネッガー/レッドブルのネタバレあらすじ:承
翌日、ルー・ドネリー警部(ピーター・ボイル)と会ったダンコは、早速リジックやギャラガーと共にヴィクターの引き渡しに向かいましたが、そこに警備員を装ったヴィクターの手下たちや協力関係にある地元ギャング団が襲い掛かり、ギャラガーは射殺されて、ヴィクターは逃亡してしまいました。この際、ダンコは意識朦朧となりながらも床に落ちていたヴィクターの鍵を拾いました。
任務に失敗したダンコはモスクワへの強制送還を命じられ、リジックとは反りが合わない上司チャーリー・スタッブス警部補(ローレンス・フィッシュバーン)やドネリーに責められてしまいます。しかし、ダンコはヴィクターを逮捕するまでは何が何でもモスクワに戻らないと決意、ドネリーもあえてダンコを泳がせることにし、リジックはダンコの見張り役を押し付けられました。
性格も正反対のダンコとリジックはいがみ合いながらも協力して捜査を進め、やがて金のためにヴィクターと結婚したというエアロビクスインストラクターの“キャット”ことキャサリン・マンゼッティ(ジーナ・ガーション)に近づきました。
シュワルツェネッガー/レッドブルのネタバレあらすじ:転
リジックと共にキャットを尾行していたダンコとはヴィクターと接触する機会を得ました。ヴィクターは鍵と引き換えに巨額の報酬を渡す取引を持ち掛けましたが、ダンコは首を縦に振ることはありませんでした。
その頃、病院に収容されていたヴィクターの手下のひとりが口封じのため抹殺され、病院に乗り込んだダンコは実行犯を射殺し、その場にいたキャットを取り逃がしてしまいました。またしても失態を犯したダンコは銃を取り上げられてしまいますが、リジックは命を救ってくれたお礼にと、ダンコに私物の拳銃44マグナムを渡し、これを機に二人には国境を越えた友情が芽生えていきました。
やがてダンコはキャットの協力を得て、鍵の謎に迫ろうとしていましたが、自分の部屋を襲撃してきたヴィクター一味との銃撃戦の間に、鍵をヴィクターに奪われてしまいました。
翌日、キャットは他殺体となって発見され、リジックは内勤を命じられ、ダンコはとうとうモスクワに送り帰されることになりました。
シュワルツェネッガー/レッドブルの結末
ダンコはヴィクターの鍵がバスターミナルのコインロッカーの鍵であることに気づき、リジックと共に現場へと急行しました。ヴィクターは取引相手を殺して麻薬と現金を奪い、モントリオール行きのバスを奪って逃走しました。
ダンコとリジックもバスを奪ってヴィクターを追い、壮絶なカーチェイスの末に双方のバスは正面衝突しそうになりましたが、ダンコとリジックはあえてバスを横転させることで衝突を回避し、ヴィクターのバスは列車に衝突して炎上しました。ヴィクターはバスから抜け出して逃げようとしましたが、ダンコはリジックから借りた44マグナムでヴィクターを射殺しました。
そしてダンコがソ連に帰国する日が訪れました。今や真の友となったダンコとリジックは、互いの腕時計を交換し合いました。リジックは高級時計を渡したのですが、ダンコからもらった安物の軍用時計に少しだけがっかりしました。それでもダンコはリジックに見送られてモスクワに戻り、クレムリンで敬礼を掲げました。
以上、映画「シュワルツェネッガー/レッドブル」のあらすじと結末でした。
レッドブルはシンプルな刑事アクションかつ、事件の推理パートでのどんでん返しもあり、1988年の映画としては楽しめるでしょう。また本当に当時冷戦時代のアメリカとソ連。レッドブルでは国境を越えた男たちの友情も描かれます。