ロビンソンの庭の紹介:1987年日本映画。自身もロックバンドのプロデュースを手がけていた山本政志監督が、パンクミュージシャン達を俳優に起用して制作した異色作。ベルリン映画祭、ロカルノ映画祭等で受賞し、海外でも評価の高い作品です。
監督:山本政志 出演:太田久美子(クミ)、町田康(キイ)、上野裕子(ユウ)、CHEEBO(マキ)、OTO(オト)、ほか
映画「ロビンソンの庭」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ロビンソンの庭」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ロビンソンの庭」解説
この解説記事には映画「ロビンソンの庭」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ロビンソンの庭のネタバレあらすじ:起
外国人たちが集まるシェアハウスに住むクミは、定職をもたずドラッグの売買などで生計をたてて気ままな日々を送っています。ある夜、クミは酔った帰り、通りかかった見知らぬ敷地へ塀を乗り越えて侵入します。そこは緑豊かな庭を有する巨大な廃墟でした。翌日、クミは所有物を外国人たちに売り払うと、ペンキを買いこみ、わずかな家財道具と鉢植えの植物を抱えて廃墟に向かいます。植物を庭に植え、井戸水が出ることを確認したクミは、夜になると廃墟の一室で眠りました。そこに住みこむつもりのようです。
ロビンソンの庭のネタバレあらすじ:承
翌朝、クミは広大な庭を歩き回り、廃墟を自分用に改造する計画を練ります。家庭菜園の勉強をし、夜な夜なゴミ置き場で役にたちそうなものを拾い集めながら、クミは壁に派手なペインティングを施し、畑を耕し、自給自足の生活に向けて準備を進めます。やがて廃墟の屋上は外国人やユウをはじめとする近所の子供たち、クミの友人キイやマキたちのたまり場となります。彼らが繰り広げる騒ぎをよそに、クミはまるで別の世界にいるかのように落ち着いた様子です。その夜、クミとキイは廃墟で体を重ねます。
ロビンソンの庭のネタバレあらすじ:転
ことを終えたあと、闇に包まれた廃墟をうろついていたキイは、庭の大木に圧倒され、迷いこんだある部屋で赤い祭壇のような幻を目にし、廃墟にひそむただならぬ気配を感じ取ります。廃墟の菜園ではキャベツが順調に育っていましたが、クミは体調の不良に悩まされていました。にもかかわらず、クミは激しい雨の中でも無理をして農作業を続け、体育館でランニングをしていました。力尽きて体育館で倒れているクミの頬に雨水がしたたり落ちたとき、クミは空をとぶ幻覚を見ます。
ロビンソンの庭の結末
そこに訪ねてきたキイが倒れているクミを見つけます。キイは廃墟を出ろとすすめますがクミは、ここは自分の家だと聞きません。キイはマキとサムイに行くと言い残して去っていきます。その後も降り続く激しい雨によって廃墟の壁のペインティングが剥げ落ちていきます。ある夜。廃墟に現れた死んだ祖父に幼いクミは背負われて庭に出ます。翌日、クミは庭に大きな穴を掘り始めます。そして花が咲き乱れ水があふれた庭には穴だけがのこされ、クミの姿はなく、ユウが一人、ラジコン飛行機で遊んでいました。
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