奇跡の絆の紹介:2017年アメリカ映画。ニューヨークタイムズに寄せられた実話を元にしたノンフィクション「Same Kind of Different as Me」を原作に、ひとつの小さな愛が起こした奇跡を映画化したヒューマンドラマです。浮気が発覚した裕福な画商は罰としてホームレスへの給仕ボランティアに参加、そこでホームレスの黒人男性と出会ったことから始まる奇跡を描きます。
監督:マイケル・カーニー 出演者:グレック・キニア(ロン・ホール)、レニー・ゼルウィガー(デビー・ホール)、シャイモン・フンスー(デンバー・ムーア)、ジョン・ヴォイト(アーリー・ホール)、オリヴィア・ホルト(レーガン・ホール)ほか
映画「奇跡の絆」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「奇跡の絆」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
奇跡の絆の予告編 動画
映画「奇跡の絆」解説
この解説記事には映画「奇跡の絆」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
奇跡の絆のネタバレあらすじ:起
成功と富を手に入れた画商ロン・ホール(グレック・キニア)は妻デビー(レニー・ゼルウィガー)や子供2人と豪邸で暮らしていました。しかし、ロンとデビーとの関係はすっかり冷え切っており、追い打ちをかけるようにロンの浮気が発覚しました。夫婦は激しい口論となり、何とか離婚こそは免れたものの、ロンはペナルティーとしてデビーに連れられ、ホームレスに無償で食事を提供するボランティアに従事することになりました。
乗り気ではないものの文句は言えないロンが手伝いをしていると、その場に突然黒人男性がバットを振り回しながら乱入、暴れ回りました。どうやら何者かに靴を盗まれたらしく、周りの人々が怯えるなかデビーは啖呵を切って男を咎め、男は不服そうにその場を立ち去っていきました。
近頃、デビーは不思議な夢を見るようになっていました。デビーは黒人男こそが夢に出てきた人物だと言い出し、ロンに男の行方を探すよう願い出ました。ロンは渋々男を探しに行きましたが、突然その男に襲われ、何も情報が掴めないまま逃げ帰りました。
奇跡の絆のネタバレあらすじ:承
ロンはその後もデビーと共にボランティアへ参加、周りのホームレスたちも富豪ながらやさしく慈愛に満ちたデビーに心を開き始めていましたが、あの黒人男だけは頑なに攻撃的な態度を崩そうとはしませんでした。しかしその夜、ロンが後片付けをしているとその黒人男が目の前に現れ、ロン夫妻に親切にされたことを感謝、自分の名をデンバー・ムーア(シャイモン・フンスー)であると明かしました。ロンはデンバーを夕食へ誘い、デンバーは淡々と自らの過去を振り返り始めました。デンバーは幼い頃に両親を失い、祖母に育てられましたが火事で亡くしてしまい、その後は敬虔なクリスチャンである叔父に育てられたことを明かしました。
後日、ロンはその日の予定を全てキャンセル、デンバーを誘って美術館へと連れて行きました。ロンは、デンバーが絵画を見た感想を口にしたことから、彼は優れた観察力や感性の持ち主なのではないかと感じ取りました。デンバーはロンに過去の人種差別を受けた時の話を涙ながらに語り、ロンとデンバーとの距離は徐々に縮まっていきました。
奇跡の絆のネタバレあらすじ:転
ロンはデンバーやホームレスたちと触れ合うことにより、これまでの考えを悔い改めるようになっていきました。ホームレスたちもまたロンやデビーとの触れ合いで生きる希望を抱くようになっていました。
そんなある日、デンバーはロンの自宅に招かれ、自らの衝撃の過去を告白しました。少年時代、親戚の農場を脱走したデンバーは町でバスを襲い、懲役10年の刑に服していました。ところが収監されていた収容された刑務所は超が付く極悪人ばかりが入るようなところであり、生きるためには囚人の命を奪うしかなかったと涙ながらに打ち明けました。ロンやデビーはデンバーを心が強い人だと慰め、デンバーはロンやデビーとの繋がりをより一層深めて行きました。
奇跡の絆の結末
そんなある日、デビーが癌に侵されていることが発覚しました。しかも末期でした。ロンはいかに自分が家族と向き合ってこなかったかを痛感するようになり、これまで距離を置いてきた父や娘たちとも必死で向き合おうとしました。しかし、確執のある厳格で不器用な父とはどうしても打ち解けられず、デンバーはそんなロンを励まし、デビーのそばにいてあげました。もはや命の灯が尽きそうなデビーとロンとの関係はすっかり修復され、デビーはロンに家族やデンバーのことを託してこの世を去りました。
デビーの葬式には数多くのホームレスたちが参列、デンバーが代表して弔辞を読み上げました。デンバーはデビーの遺志を継ぎ、これからも町とホームレスたちのために尽くすことを誓いました。
2年後、ようやく父との関係を修復したロンはデンバーと共にデビーの墓参りに出向き、すっかり固い友情で結ばれた二人を引き合わせてくれたデビーの思い出話に花を咲かせました。ロンはデンバーの協力を得て回顧録を完成させ、全米でベストセラーとなりました。その後、ロンとデンバーは9年間に渡って全米で講演活動を繰り広げ、ホームレス支援の資金として8500万ドルを集めました。
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