セント・オブ・ウーマン/夢の香りの紹介:1992年アメリカ映画。名門高校に通うチャーリーは、オレゴンの実家に帰るための旅費を稼ごうと、感謝祭の期間中アルバイトをすることに。ある家の離れに住む盲目の退役軍人フランクの面倒をみることになったのだ。気難しい性格のフランクかと思いきや、突然旅行に出ると言い出し…。
監督:マーティン・ブレスト 出演:アル・パチーノ(フランク・スレード中佐)、クリス・オドネル(チャーリー・シムズ)、ジェームズ・レブホーン(トラスク校長)、ガブリエル・アンウォー(ドナ)、フィリップ・S・ホフマン(ジョージ・ウィリス・Jr)、リチャード・ヴェンチャー(W・R・スレード)、ほか
映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」解説
この解説記事には映画「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
セント・オブ・ウーマン/夢の香りのネタバレあらすじ:起
名門高校に通う奨学生のチャーリーはオレゴンの実家に帰るために旅費を賄おうと、学校に張り出されていたアルバイトに申し込むことに。感謝祭の期間中、ある家に住む男性の面倒をみるというもの。チャーリーがその家を訪ねると、そこには盲目の退役軍人の男フランクが住んでいました。
セント・オブ・ウーマン/夢の香りのネタバレあらすじ:承
感謝祭を控えたある夜、ジョージというおちゃらけた男子生徒との帰り道、チャーリーは男子生徒3人がいたずらしようとしていることに気付きました。翌朝、校長のジャガー車がいたずらのため粉まみれになり、校長は憤慨。目撃者と思しきチャーリーとジョージを尋問しますが、知らぬ存ぜぬで押し通しました。場合によっては処分が下るかもしれないと考えたチャーリーは気が気ではありません。
セント・オブ・ウーマン/夢の香りのネタバレあらすじ:転
そして感謝祭の休暇に突入します。フランクの元を訪れると、彼は突然「今からニューヨークに出かけるからお前もついてこい」と言い出します。一刻も早く学校に戻ってジョージと話をしたいところですが、旅費のため、チャーリーはフランクに同行することに。超高級ホテルにパーティー会場、オーダーメイドの背広を仕立て、2人は社交場でひと時を過ごします。チャーリーはその間も幾度かジョージに連絡を入れてみますが、彼はついに富豪の父に泣きついて、自分だけ助かろうとしていました。
セント・オブ・ウーマン/夢の香りの結末
フランクはある女性と一夜を共にした後、自分の頭を打ちぬき自殺を図ろうとしました。チャーリーはそれを必死で止め、2人はようやく自宅のあるボストンへと帰りました。日給3日分の300ドルを受け取り、チャーリーは翌日に控えた学校裁判を待ちました。翌朝、ジョージは父ジョージ・シニアと同席の上で、チャーリーと学校裁判にかけられました。いたずらの犯人である3人は講義席でジョージに合図を送ります。開始早々、フランクがチャーリーの保護者代理と称して彼の隣りに座ります。結局ジョージは3人の名前を挙げ、校長から恩赦を得ようとし、一方のチャーリーは「友人の名前を言うことはできない」と固く口をつぐみました。校長が彼に退学処分措置をほのめかすと、それまで黙っていたフランクが猛烈な勢いで演説を始めました。将来の国を担う若者を育成する学校が友人を打った生徒に恩赦を与え、友人をかばった生徒の将来を潰すな、と。講義席の生徒たちからはとめどない拍手が聞こえてきました。委員会の教師たちはすぐさま審議の結果を発表、チャーリーは一切のお咎めを逃れました。フランクはチャーリーの腕に支えられ、学校を後にしました。その時声を掛けられた政治学の教師の女性とちゃっかりデートの約束までして。
「セント・オブ・ウーマン/夢の香り」感想・レビュー
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優秀な高校生と気難しい盲目の初老の男性という正反対の二人が、ぶつかり合いながらも深い絆を気付いていくストーリーで、心を打ちます。当時日本のシャンプーのCMにも出ていて日本でも大人気だった、美しきガブリエル・アンウォーとアル・パチーノのタンゴシーンがとても感動的で心に残っています。今でも曲を口ずさめるほどです。
尊大な退役軍人が最後まで自分勝手に振舞うのかと思いきや、自分を世話してくれた学生に対して捨て身の演説をうって助けるという何とも痛快な展開でした。アルパチーノの演技は最初に主人公の嫌な部分を叩きこんでおいてから、徐々にその嫌な部分を解消していく過程を何とも見事に表現しており、最後まで目を離せない緊張感をくれました。その緊張感のおかげでラストの演説では力が入ってきて、最後には拍手までしてしまいました。それほど感情移入をさせてくれるアルパチーノの存在感には感服です。