青春かけおち篇の紹介:1987年日本映画。実家の板金工場に籍だけ置いて給料をもらっている康夫は、毎日写真ばかり撮っている生活です。康夫にはレストランを経営する娘のセツコという婚約者がいます。婿養子になる予定でセツコの家で生活していましたが、セツコの見合い話に、一度くらい経験した方がいいと言って見合いさせたのがつまづきの始まりでした…という内容の風間杜夫と大竹しのぶのコンビによるコメディ人情ドラマです。
監督:松原信吾 出演者:風間杜夫(康夫)、大竹しのぶ(セツコ)、田中健(早乙女)、永島敏行(義郎)、柄本明(松田)、杉浦直樹(和夫)、岸田今日子(則子)、名古屋章(留吉)ほか
映画「青春かけおち篇」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「青春かけおち篇」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「青春かけおち篇」解説
この解説記事には映画「青春かけおち篇」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
青春かけおち篇のネタバレあらすじ:起
父の経営する板金工場で名前だけ置いて給料をもらっている康夫は、いつも趣味であるカメラ撮影をしています。弟で専務の義郎は「たまには会社に出ろよ」と言いますが康夫は「給料はいらない」と言います。そして康夫は「工場も財産もいらない、お前にやる」といつも言っていました。
康夫は子供の頃、義郎の足に鉄板を落として怪我をさせたことをずっと後悔していました。そんな康夫には婚約者のセツコがいます。セツコの家はレストランを経営する裕福な家庭でした。康夫は「婿養子に来てくれ」と言われ、セツコの家で寝泊まりしていました。
セツコに見合いの話が入ります。父の和夫の会社関係の付き合いもあり、和夫は「見合いくらいいいだろう」と康夫に話します。康夫も「見合いの経験はあったほうがいい」と、セツコにも勧めます。そして見合いの当日、康夫はセツコと両親の和夫、則子を車で見合いの場所まで送ります。
そこには見合い相手の早乙女の運転手の松田もいました。早乙女に会ったセツコは驚きます。早乙女はセツコの事を15年間思い続けていた男で、セツコとも親交があります。早乙女はセツコに自分の思いをぶつけます。早乙女は30億以上の売り上げをあげる会社の社長でした。
青春かけおち篇のネタバレあらすじ:承
早乙女の紳士的な振る舞いにすっかり魅了された和夫と、元々気のあったセツコは正反対の康夫にきつく当たりはじめます。康夫は婿養子になるため、和夫のレストランで皿洗いから修行を始めます。セツコは早乙女に誘われデートを重ねました。「セツコの好きにすればいい」と落ち込む康夫に、母の則子が接近してきます。則子は康夫を大事にし、まるで愛しているようでした。そして則子は「私を信じなさい」と康夫に言います。
早乙女がプロポーズにやって来ました。「仕事でカナダに行きます。僕と一緒に行ってください」という早乙女に、和夫は乗り気だったものの、則子が「セツコの夫は婿養子に決めている。今日のところはお引き取りください」と帰します。早乙女は「僕が養子になればいいんですね、少し時間をください。セツコさんを必ず奪いに来ます、待っててください」と大声で叫んで帰ります。
家族会議をした和夫は、セツコと早乙女の結婚を勧めようとしますが、則子はセツコに「早乙女さんと結婚するんだったら、縁を切る。レストランも財産もやらない」と言います。そして「この家の婿には康夫さんのような頼りない男がいい」と言います。
青春かけおち篇のネタバレあらすじ:転
その後、悩むセツコは康夫に「私の事を奪ってよ」と言います。よく理解できない康夫に「私を奪ってどっかに連れて行ってて言ってるの!かけおちよ」と言います。康夫は「かけおちしよう」と言って、二人は京都の旅館にやって来ます。きっと誰かが迎えに来ているはずだと思いながら1週間がたち、セツコの機嫌が悪くなりました。
そのころ、則子は和夫に「京都に行ってらっしゃい」と言います。「なぜ僕が?」と和夫が言うと「行かないんだったら離婚よ、私が康夫さんと結婚する。私だってまだ子供は産めるのよ」と則子が脅します。同時に康夫の父の留吉も京都に向かい、二人は列車で酒を飲んでいました。
やがて10日が経ち、仲居が途中までの精算を請求した後「二人で心中でもしたら?」と言います。そのころ、松田はセツコの居場所を突き止め、早乙女を空港まで送っていました。部屋で早乙女からの言葉を一人でしゃべっていたセツコに、康夫が「僕もそんな言葉一度は言ってみたい」と言います。
その時、早乙女から電話が入り、セツコに「3時間後に大阪空港で待っている」と言います。そのあと松田から康夫に電話があり「いまからお前を殺しに行く」と言われます。するとセツコが「早乙女さんをここに連れてこないと死んでやる」と言ってガスの栓を開けます。
青春かけおち篇の結末
康夫は「死ぬなら一緒に死のう」といって、旅館の調理場のガスの栓を全部開け、更にガスボンベを持って来ます。そこへ松田が包丁を持ってやって来ましたが、死ぬ気の康夫の怖気づき、康夫のいうがままガスボンベと一緒に部屋に入ります。更に和夫と留吉がクラブの女を連れてやって来ます。二人とも部屋に入ると、ガスボンベの栓を全開にしました。
セツコは「早乙女さんが来るまでガスの栓は閉めない」と言うと、松田は早乙女に連絡を取り、ここに来るようにしました。しばらくして早乙女がやって来ます。そして部屋に乗り込むと、松田が持ってきた包丁を蹴飛ばしてしまいます。包丁は回転しながら飛んでガスボンベに命中し発火しました。爆発を起こし、部屋にいた全員が入院しました。
1年後、セツコは康夫の子供を出産しました。生まれてきた子供は女の子でした。則子はセツコに寄り添い、康夫に「しばらく実家に帰っていなさい」と命じます。和夫は「所詮君は種馬だったんだよ」と言って、二人は仲良くなります。そして和夫は康夫に「則子とは何もなかったの?」かと聞きます。康夫は何も答えず、「写真を撮りに行ってきます」と言って去って行きました。
以上、映画「青春かけおち篇」のあらすじと結末でした。
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