セルピコの紹介:1973年アメリカ映画。ニューヨークのロケーションによる秀作を連発していたルメット監督が、実話を元に清廉な刑事の孤軍奮闘ぶりを描いた社会派映画。アル・パチーノがリアルな演技を見せ、その代表作のひとつとしている。
監督:シドニー・ルメット・出演:フランク・セルピコ(アル・パチーノ)、ボブ・ブレア(トニー・ロバーツ)
映画「セルピコ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「セルピコ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
セルピコの予告編 動画
映画「セルピコ」解説
この解説記事には映画「セルピコ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
セルピコのネタバレあらすじ:起
深夜、パトカーが一人の怪我人を病院へ搬送しています。彼の名はセルピコ。ニューヨーク市警の刑事です。電話で急を知らされる検察関係者たち。全員、遅かれ早かれこうなることを予期していました。雨の中続々と関係者が集まってきます。ここから物語は11年前の1960年へ。
セルピコのネタバレあらすじ:承
セルピコは警察学校を卒業。その卒業式で家族は大喜びです。早速ニューヨーク82分署に配属され、パトロールに出ますが、店の人間が警官へ特別なメニューを出したりするのに違和感を覚えます。とかく仕事をサボってうまく立ち回ろうとする先輩に対し、理想主義者の彼は命を張って犯罪者に立ち向かい、また黒人差別をする刑事たちにも反感を覚え、偏見なしに犯罪者を取り調べます。プライベートな時間を割いてまで事件を解決しようとする彼は周りから浮いていました。やがて彼はヒッピーのような格好をするようになり、ますます署内で変わり者と見られ始めます。
セルピコのネタバレあらすじ:転
勤務の傍ら、ニューヨーク大学の授業を聴講し始めた彼はそこで女性と知り合い、やがてグリニッジビレッジで同棲へ。刑事になろうとその勉強も始めます。ある日、署内の研究会でボブという刑事と知り合いに。プリンストン大学卒業の彼は政治家を目指していました。やがて晴れて刑事となったセルピコは麻薬捜査課へ。そこでいきなり賄賂の分前をもらった彼は、ニューヨーク市長の調査部に配属されたボブにその金を持ち込みます。その紹介で調査部長に会いますが、事なかれ主義の部長はもらっておけと言うだけ。セルピコを落胆させます。女性とも同棲を解消し、上司に掛け合って、ブロンクスの第7地区に転勤。しかし、ここでも賄賂は常習となっていて、分前を頑なに受け取らないセルピコは周囲から孤立してゆきました。
セルピコの結末
そして、いくら政治家に訴えても効果がないと知ったセルピコは、ついに警察の腐敗の実態をニューヨーク・タイムスに暴露。これによって世間の注目は引きましたが、セルピコ自身はブルックリンへ転勤。そして、ある現場でドアに手を挟まれ、顔を撃たれたのでした。そばにいた同僚はセルピコを助けもしなかったのです。回復したものの、ベッドで初めて涙を見せるセルピコ。彼はこの後クナップ委員会で証言。警察腐敗の改善がようやく端緒につきました。孤軍奮闘したセルピコは退職。現在スイスに住んでいます。
この映画の感想を投稿する