ニュースの天才の紹介:2003年アメリカ映画。1998年に実際に起こった記事捏造事件を映画化した社会派ドラマです。アメリカの権威ある政治雑誌の若手記者がスクープ記事を掲載して好評を得ますが、同僚らが記事のソースを調べていくうちに捏造の事実が浮かび上がります。脚本に惚れ込んだトム・クルーズが製作総指揮に携わっています。
監督:ビリー・レイ 出演者:ヘイデン・クリステンセン(スティーブン・グラス)、ピーター・サースガード(チャールズ・“チャック”・レーン)、クロエ・セヴィニー(ケイトリン・アヴィー)、スティーヴ・ザーン(アダム・ペネンバーグ)、メラニー・リンスキー(エイミー・ブランド)ほか
映画「ニュースの天才」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ニュースの天才」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ニュースの天才の予告編 動画
映画「ニュースの天才」解説
この解説記事には映画「ニュースの天才」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニュースの天才のネタバレあらすじ:起
アメリカの権威ある政治雑誌で、大統領専用機エアフォースワンにも常備されている「ニュー・リパブリック」。1998年、久しぶりに母校を訪れた「ニュー・リパブリック」の若手記者スティーブン・グラス(ヘイデン・クリステンセン)は、恩師や後輩たちを前に自らの足跡と仕事ぶりについて語り始めます。グラスは「ニュー・リパブリック」の記者の中でも最年少ながらも、政界や経済界などのゴシップを斬新でユニークな切り口で取り上げた記事が好評を集め、社内では世渡り上手と周囲への気配りの良さから高い人望を集めていました。しかしある日、グラスの良き理解者で周囲の人望も厚かったマイケル・ケリー編集長(ハンク・アザリア)が出版社社長と対立して更迭されると、代わりに編集長に就いたのは、さして有望でもなく人望もないチャック・レーン(ピーター・サースガード)でした。
ニュースの天才のネタバレあらすじ:承
レーンの着任から数か月後、グラスは「ハッカー天国」という記事を書き上げます。その内容は、天才少年ハッカーが某大手コンピュータ会社のウェブサイトをハッキングするなどして強請ったあげく、その会社に取り入って社員として採用され、高額な報酬を得ていたというものです。この記事は好評を得ましたが、記事の情報源に疑問を抱いたウェブマガジン「フォーブス・デジタル・ツール」の編集部は記者のアダム・ペネンバーグ(スティーヴ・ザーン)に裏付け調査をさせたところ、ハッカーの少年はおろかコンピューター会社、記事の登場人物の全てが実在しないことが発覚、グラスの記事が全くの捏造だったことが判明します。
ニュースの天才のネタバレあらすじ:転
このことを知ったレーンはグラスを問い詰めますが、グラスは捏造を否定して情報元の連絡先などの情報を提供します。しかし、これらの情報も全て捏造されたものでした。追い詰められたグラスはハッカーに騙されたと苦しい言い訳をし、逆にどうしてかばってくれなかったのかとレーンを責め立てます。レーンは更なる調査を進めていくうちに、記事の中で取り上げられた場所は当日は閉鎖されていたり、レーンに電話をかけてきたコンピューター会社の社長を名乗る人物の正体はグラスの弟だったりと驚愕の事実が浮かび上がってきました。
ニュースの天才の結末
レーンの徹底的な調査の結果、「ハッカー天国」はおろか、これまでグラスが手掛けてきた記事の殆どが捏造されたものだと判明しました。グラスの化けの皮は完全に剥がされ、レーンはグラスを解雇しました。グラスの同僚ケイトリン(クロエ・セヴィニー)はそれでもグラスをかばってレーンを責めますが、レーンはこれまでのグラスの悪行の数々を明かすとともに、自分がいかにグラスの記者生命を絶つことのないよう取り計らってきたかということを語ります。その翌日、「ニュー・リパブリック」の記者全員は、グラスの捏造を認める文書に署名しレーンに提出します。映画は再び冒頭に戻ります。母校で恩師や後輩に語り掛けていたのはグラスの幻想であり、グラスはただ誰一人いない教室でたたずむのみでした。その後、グラスは2003年に自身をモデルにした小説を発表しました。
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