死に花の紹介:2004年日本映画。高級老人ホームでのんびりと生活を送っていた、仲の良い6人組の一人が亡くなった。そこから彼の残した計画書を見て、最後の死に花を咲かそうと、5人が計画したことは銀行強盗だった。青島幸男、藤岡琢也、森繁久彌の遺作となる映画です。
監督:犬童一心 出演:山崎努(菊島真)、宇津井健(伊能幸太郎)、青島幸男(穴池好男)、谷啓(庄司勝平)、長門勇(先山六兵衛)、小林亜星(赤星周次郎)、松原智恵子(明日香鈴子)、藤岡琢也(源田金蔵)、森繁久彌(青木六三郎)ほか
映画「死に花」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「死に花」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「死に花」解説
この解説記事には映画「死に花」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
死に花のネタバレあらすじ
高級老人ホームで、ゆったりと余生をおくっている老人たちの日常は平和そのものです。フィットネス施設や各種設備が備わっていて、何の不自由も感じません。しかし、何もすることがないので、趣味に没頭しています。菊島真(山崎努)はフィットネスルームで毎朝熱心にトレーニングをしています。新人職員の井上和子(星野真里)はそんなパワフルな菊島に興味を持ちます。
死に花のネタバレあらすじ:源田金蔵のお別れ会
ある日、仲の良い6人組の一人が亡くなりました。何事も計画してスケジュール通りこなす性格だった源田金蔵(藤岡琢也)は、自分の葬式をお別れ会として自分で演出したのです。お別れ会の当日、本人がビデオで挨拶してバックには好きなジャズが流れます。彼は元ジャズマンでした。明るく皆に挨拶してダンスパーティーを開始して最後にお別れの挨拶をして、お別れ会を閉めたのです。残されたのは「死に花」というタイトルのノートでした。恋人の遠山貞子(加藤治子)が、源田が死んで睡眠薬を飲んで棺桶の中に入り込んで一緒に心中した、と騒ぎになります。その事で勇気付けられた明日香鈴子(松原智恵子)は、親友の妻ということで、遠慮する菊島を自分から誘いました。菊島は年齢のせいで最後まで行為が出来なかったことを詫びます。
死に花のネタバレあらすじ:死に花ノート
5人は源田の「死に花」ノートを見ました。それはサクランボ銀行の地下金庫の現金を強奪する計画でした。老人ホームの生活に退屈していた、菊島、穴池(青島幸男)、庄司(谷啓)、伊能(宇津井健)、明日香鈴子の5人は、計画を実行することにしました。最後の死に花を咲かせようと生き生きしました。計画は、隅田川の川べりから地下トンネルを掘って地下金庫まで行き、中身を盗むという物で、4人で1人あたり5メートル掘れば到達します。ウォータージェットの機械も使いますが、ほとんどつるはしとスコップでの手掘りです。70歳の彼らにはかなりの重労働です。そんな様子を変に思ったホームレスの先山六兵衛(長門勇)に気づかれてしまいますが、彼も協力します。決行日の前日、台風が東京に近づいて来ました。菊島は、隅田川が増水してトンネルに水が入らないように、土のうを積みに一人で向かいました。ところが、菊島は立ちつくしてしまいます。仲間が心配して来ますが、菊島は土下座して謝ります。何をしに来たのか、忘れてしまったのです。
死に花の結末:金庫破り成功
それでも、計画は成功して金庫からお金を盗み出します。穴堀の途中で防空壕が見つかります。そこには青木六三郎(森繁久彌)の子供の遺品がありました。白寿のお祝いの席でそれを手渡し、涙を流して喜びます。もしかして、お金の強奪よりも、源田は青木六三郎の為に計画を立てたのではないかと仲間は思いました。お金を奪った後、墨田川の水がトンネルに流れ込み、銀行が嘘みたいに傾き崩壊します。その地下金庫から17億円という大金が奪われたと大騒ぎになります。現場に、「和子LOVE」と落書きが残されていた為、若者の犯罪と思われました。奪ったお金の使い道で、寄付しようかと話しが出たが、明日香鈴子の提案が通ります。亡くなった夫が話していた、武田信玄の埋蔵金探しのための軍資金にしようということになったのです。もう一花咲かそうとはりきります。痴呆が進んで、子供の心に戻った菊島は、川に小石を投げて、さあ、みんなで遊ぼうよと嬉しそうに叫ぶのでした。
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