映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたの紹介:2016年日本映画。松竹配給作品。ある冬の夜、仕事も恋愛もうまく言っていない普通の女の子・さやかの目の前に倒れていた、青年・樹。思いもよらない出会いから突然始まった二人の「半年」という期限付き同居生活。しかし彼は、自分の名前と、野草に詳しいということ以外は、謎に包まれていました。家事万能で植物オタクの樹。週末ごとに近所の土手や川原で「植物狩り」をする日々は、仕事で疲れたさやかの心を癒していくのでした。そんな毎日を通して徐々に惹かれ合っていく二人ですが、樹にはさやかに伝えられないある秘密があり・・・。「名前した知らない、あなたを好きになってもいいですか?」というヒロイン・さやかと謎の青年・樹との純愛を描いた有川浩原作、泣ける度No.1の甘く切なく、最高にキュンとなるラブストーリー。
監督:三木康一郎 出演:高畑充希(河野さやか)、岩田剛典(EXILE/3代目J Soul Brothers)(日下部樹)、阿部丈二(竹沢陽平)、今井華(野上ユリエ)、谷澤恵里香(玉井千秋)、相島一之(警察官)、酒井敏也(来店客)、木下隆行(内覧客)、ダンカン(山崎誠)、大和田伸也(登来柳明)、宮崎美子(河野典子)ほか
映画「植物図鑑」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「植物図鑑」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたの予告編 動画
映画「植物図鑑」解説
この解説記事には映画「植物図鑑」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたのネタバレあらすじ:謎の青年・樹との出会い
寒い冬のある日のこと、今日もさやか(高畑充希)は仕事が上手くいかず、街中の幸せそうなカップルを見ながら「神様は不公平だ。世の中には幸せな人とそうじゃない人がいて、当然私はそうじゃない人。」とぼんやり嘆きながらも何ができるわけでもなく帰路へ着きます。コンビニで買った弁当とお酒で夕飯を済ませ、冷蔵庫の中を見るとお酒がないことに気付いたさやかはお酒を買いに行きます。
その帰り道、ほろ酔いのさやかが出会ったのは、雪の中、アパートの前に倒れていた謎の青年(岩田剛典)。恐る恐る声をかけるさやかに対し、ムクリと起き上がった青年は、「お嬢さん、良かったら俺を拾ってくれませんか?噛みつきません、しつけのできた良い子です。」と言い、驚いて尻もちをついたさやかに犬のお手のポーズと笑顔を見せます。余りに非日常な展開に爆笑したさやかはそのまま犬を拾うように青年を自宅に連れ帰り、カップラーメンを食べさせ、シャワーを貸します。酔っていたこともあり、この一連の非日常な展開を夢だと思っていたさやかは、翌朝目を覚ますと、キッチンで朝食を作っている青年の姿に動揺を隠せないのでした。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたのネタバレあらすじ:「半年」という期間限定の同居生活
青年の名前は、樹。苗字は秘密だと言います。樹の作った朝食を食べ、久しぶりに手作りの温かいご飯と人の温もりに触れたさやかは、思わず一筋の涙を流します。朝食後、お礼を言って出ていこうとする樹に対し、さやかは必死で樹に留まるように説得します。
さやかは、それほどまでに社会の中で自分の存在している意味が見えず、心細さと孤独感を感じていたのでした。樹から「(家事全般を担う代わりに)半年間だけお世話になってもいいですか?」と言われ、さやかと樹、友人でも恋人でもない二人の不思議な同居生活がスタートします。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたのネタバレあらすじ:樹との毎週末の「狩り」
樹はさやかに、アパートの庭に生えていた雑草にもひとつひとつ名前があることを教え、仕事で疲れているさやかの気分転換にと、週末に自転車で行ける距離にある河原や土手に連れ出します。樹はカメラで植物の写真を撮りながら、さやかに色々な種類の食べられる植物が河原にはたくさんあることを教えてくれます。二人はフキやノビルなどを持ち帰り、樹はそれらを使って美味しい料理を次々と作りさやかに食べさせてくれるのでした。
それを機に、二人で毎週末に「野草狩り」に出かけることが習慣となり、その野草たちを調理して作ってくれた樹のお弁当に活力を貰ったさやかは職場でも以前よりハキハキと発言や行動が出来るようになります。そんな毎日を過ごすうちに、月日の流れとともに、さやかの樹に対する恋心も募っていきます。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたのネタバレあらすじ:樹の突然過ぎる同居生活の終わり
この大切な二人の同居生活が壊れないように樹への恋心を抑えていたさやかですが、さやかに言い寄る上司の竹沢(阿部丈二)がさやかの最寄り駅までついてきたことで樹と言い合いになってしまい「だって私、樹のこと好きだもん。」と樹への気持ちをぶちまけてしまいます。酔っぱらった弾みの発言だから忘れてというさやかに対し「引き金引いておいて都合のいいこと言うなよ。」と樹はさやかにキスをします。お互いに愛情があったことを確かめ合う二人。
「半年」という同居期間は終わりに近づいていましたが、樹はさやかの誕生日に手作りのケーキを用意し、サプライズで祝ってくれたり、このまま順調にいくかのように思えた矢先、樹は「ありがとう。」と書置きを残しさやかの前から忽然と姿を消してしまいます。
映画 植物図鑑 運命の恋、ひろいましたの結末:樹の正体とさやかの前から姿を消した理由が明らかになる感動のラスト
樹がいなくなって初めて、自分が「樹」という名前以外、彼の事を何も知らないことに気付いたさやか。同居期間中に樹がアルバイトしていたバイト仲間のユリエから何とか樹に関する情報を聞き出そうとしますがストーカーと間違われ、警察に捕まってしまいます。
警察の引き渡しで、母親の再婚から交流が途絶えつつあった母と再会し、母の愛情を知るさやか。上司の竹沢に告白されるさやかですが、さやかの心を占めているのは樹だけでした。依然、樹に関する情報は何もつかめないまま、彼がいなくなってからもうすぐ一年が経とうとしていました。
そんな時、さやか宛てに送られてきた一冊の大きな図鑑。タイトルは「植物図鑑」で、その写真を撮ったのは「日下部樹」。慌ててインターネットで「日下部樹」を調べてみると、ちょうどその日に「植物図鑑」の出版記念パーティーが開かれることを知ります。慌てて支度を整え、パーティー会場へと向かうさやか。パーティー会場でさやかが目にした樹は上等なスーツ姿で業界人に囲まれ、立派に演説していました。
しかも樹の父親は日本で有名な華道家の登来柳明だということも知ります。二人の同居生活の間では見ることのなかった樹の一面に触れ、声をかけることができずに会場を後にするさやか。二人の思い出の場所である河原で樹との日々を思い出しているさやかの目の前にスーツ姿のままの樹が現れます。
「自分は華道の道ではなく野草の写真を撮るのが好きで、その道へ進みたかったこと。父親に半年という猶予を貰っていたこと。その半年をさやかと共に過ごすことを選んだこと。さやかに夢を実現させる一歩を踏み出す勇気を貰ったこと。さやかと過ごした日々は幸せだったがこのままではいけないと思い、自分の現実と向き合うことを決めたこと。」をさやかに話して聞かせる樹。そして最後に「全てのカタがついたから一緒にいて欲しい。」と樹に言われ、二人は再び愛を確かめ合い口づけを交わします。
それから、職場で樹の作った弁当を美味しそうに広げ職場仲間に「奥さん」と冷やかされながらも、嬉しそうにするさやかの左手の薬指にはキラリと光る指輪がありました。幸せな未来を予感させるラストと共に、エンドロールへ。Flowerが歌う「やさしさで溢れるように」とさやかと樹のこれまでを切り取った回想シーンが流れ、映画は幕を閉じます。
以上、映画「植物図鑑 運命の恋、ひろいました」のあらすじと結末でした。
「植物図鑑」感想・レビュー
-
原作のファンで、岩田君のファンなので見ましたが、とてもキュンキュンできる映画でした。トキメキ不足の方には是非おすすめです。でも、ただのドキドキ恋愛ものではなく、謎の男性を女性が拾って、彼は誰?と言う不思議なストーリーだったり、食べられる野草のレシピを教えてくれたり、いろんな意味で楽しめました。私は実際に、フキやふきのとうを近所に採りに行って、メニューを再現しました。自然の香りいっぱいで、とてもおいしかったです。
-
原作ファンです。原作もかなり甘くて爽やかですが、想像以上に爽やかな仕上がりになっていました。ちょっと内容もキャストも爽やかすぎた気がします。もう少しオトナなやりとりがあってもよかったかな。優しい気持ちになれる映画です。
-
正直に言って、岩ちゃんの演技は微妙かなという点もありましたが、高畑充希の可愛さに惚れた映画でした。彼に影響されて植物図鑑をこっそり買って読んでいる彼女の姿が可愛くて、インターネットな現代社会とは違う素敵な恋愛だなと感じました。
-
主人公のさやかは地味で真面目な女性ですが、突然あらわれたイケメン男性を半年間も同居させてあげるなんて少女漫画のような展開です。しかし、そうさせたくなるような癒し系で不思議な魅力が樹にはあります。河原での野草を摘む二人のデートは爽やかでまさに少女漫画が好きな人には理想的でした。
さやかがとにかく現実にいそうな女性像で親近感が沸きます。
男性に拾ってくださいと言われそんな普通に家に上がらせるものか?とつっこんでしまいましたが物語では逆に面白いかと思いました。
同居生活に入り二人のやり取りは幸せ夫婦みたいで微笑ましい感じです。
突然に彼が失踪していまいこれまたつっこんでしまいましたがこういった内容だからこそこの作品は生きるのかと思います。
現実味のある女性と不思議な男性の設定がかえって面白みがあります。