シモーヌの紹介:2002年アメリカ映画。落ち目の映画監督が、わがまま女優に暴言を吐き、契約を解除されました。失意の中、コンピューターエンジニアからCGで作られた理想の女優を渡された監督は、CG女優を使って映画を完成させ大ヒットさせました。実在しない女優が大人気となったことから、監督はCG女優が実在するように見せるための偽装をし始めますが…という内容のファンタジーコメディ映画です。
監督:アンドリュー・ニコル 出演者:アル・パチーノ(ヴィクター・タランスキー)、レイチェル・ロバーツ(シモーヌ)、ウィノナ・ライダー(ニコラ・アンダース)、キャサリン・キーナー(エレイン・クリスチャン)、エバン・レイチェル・ウッド(レイニー・クリスチャン)ほか
映画「シモーヌ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シモーヌ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シモーヌの予告編 動画
映画「シモーヌ」解説
この解説記事には映画「シモーヌ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シモーヌのネタバレあらすじ:起
落ち目の映画監督ヴィクター・タランスキーは、今日も女優ニコラのわがままに付き合わされていました。ニコラのあまりにもひどい態度にキレたヴィクターは暴言を吐き、ニコラを帰しました。試写室でヴィクターはニコラの出ている部分を全てカットすると説明しましたが、映画製作会社のエレインが、ニコラあっての作品だと言い、言い争いになりました。
二人は元夫婦で、映画作りに夢を追っていました。映画をビジネスと考えるエレインに対し、いつまでも映画に夢を求めるヴィクターはケンカ別れし、今回の一件でエレインはヴィクターとの契約を切りました。何もかも失ったビクターが車に荷物を積み、スタジオから帰ろうとした時、知り合いのコンピューターエンジニアのハンクがやって来て、遂に理想の女優がCGで出来上がったと言いました。
生身の人間しか信用しないヴィクターは、話を聞くも無視して家に帰りました。製作会社もなくなったヴィクターは自宅を抵当にして映画作りを続けようとしていました。その時、男がやって来て、亡くなったハンクからの遺言だと言って袋を渡されました。中身はハードディスクでした。早速スタジオの巨大PCに読み込ませると、ヴィクター専用に作られたソフトで、一人の美女が映し出されました。
シモーヌのネタバレあらすじ:承
9カ月後、ビクターはCGで作られた女優をシモーヌと名付け、ニコラの出場シーンを全て差し替え、映画を完成させ公開しました。まばらな観客しかいませんでしたが、娘のレイニーもいました。そして映画のラストでは皆泣いていました。シモーヌの演技と作品の良さが噂になり、ビクターの作品は絶賛され、シモーヌは一躍時の人となりました。
ビクターはマスコミにひっぱりだこで、シモーヌにインタビューしたいと殺到しましたが、実在しないシモーヌの事をごまかすのに精いっぱいでした。更に2作目も大絶賛を浴び、もう後戻りできなくなっていました。
ある日、ホテルの予約を取り、シモーヌがいるように見せかけ、シモーヌ似の女優を呼び寄せてマスコミの前でタクシーに乗せました。マスコミの中のマックスとミルコは、ホテルマンを買収し、シモーヌがいたとされる部屋を調べ、さらにはヴィクターの携帯電話を盗聴し始めました。マックスは取材を装ってシモーヌのストーカー的存在でした。
ヴィクターは、一人スタジオのPCで毎日シモーヌに昔の大女優のいいところを付け加え、常に自分の理想とする完璧な女優に進化させていました。しかし、そのスタジオにマスコミが押しかけ、ヴィクターは思わず「シモーヌはPCオタクで、毎日ここで人目を忍んでWEBチャットなどをやっている」とごまかしたため、WEBインタビューをやることになりました。
シモーヌのネタバレあらすじ:転
WEBインタビューではMCの質問にヴィクターが答え、それをシモーヌがしゃべるようにして大成功を収めました。いつしかシモーヌに恋したヴィクターは、シモーヌにヴィクターとの関係をにおわすような発言をさせました。テレビで見ていたエレインは、若い女優に手玉にとられてヴィクターはダメになると嫉妬し始めました。
そしてシモーヌのデビューコンサートまで開かれました。何万人の大観衆の中、ホログラフを使ってシモーヌを登場させました。シモーヌがアカデミー賞の主演女優候補に選ばれました。ヴィクターとエレイン、レイニーとシモーヌの等身大パネルで出席し、結果、2作品の主演女優賞に選ばれました。
かつて、わがまま言い放題だったニコラが、シモーヌと共演させてくれとヴィクターに会いに来ました。過去の事を謝り、目の前で、恋人同士の迫真の演技をし、キスまでしました。ヴィクターは「わかった」と言いました。ヴィクターはシモーヌが映画で乗った車を、レイニーの誕生日にプレゼントとして渡しました。するとレイニーは「シモーヌの為に生きるのではなく、昔のパパに戻ってほしい」と言いました。
ヴィクターは秘書のジェーンに、「自宅でシモーヌと食事をするから先に帰る」と言って帰りました。ジェーンはエレインに電話し、このことを話しました。シモーヌの事が気になるエレインは、ヴィクターの自宅に行きました。これは全てヴィクターが仕組んだことでした。
シモーヌはいないと言って、エレインに二人の関係をやり直そうと言いました。エレインはシモーヌが可愛そうだと言いますが、二人は抱き合ってキスしました。ヴィクターが「シモーヌは僕が世に出したんだ」と、CGの事を話しますがエレインは信用せず、逆に「シモーヌによって貴方が世に出されたのだ」と言いました。
シモーヌの結末
エレインの言葉が胸に突き刺さったヴィクターは、シモーヌの人気を落とすため、汚れ役を演じさせ、さらにインタビューで卑猥な言葉を発しさせました。しかしこれが逆効果で、さらに人気が上りました。ヴィクターはシモーヌを消滅させることを決め、ウイルスソフトのディスクを挿入しました。悲しくて涙を流すヴィクターに、シモーヌも涙を流し、消え去りました。
ハードディクをスーツケースに入れ、ヨットに乗せて海へ放り投げました。ハリウッドでシモーヌの死を発表し、葬儀が行われました。そこへ刑事がやって来ました。棺桶の中はシモーヌの等身大のパネルで、ヨットハーバーの監視カメラを見せました。沖合に出てスーツケースを見つけて開けると中は空でした。周囲にはサメが泳いでいました。警察はヴィクターがシモーヌを殺して海へ投げ捨てたものの、サメに食われたと決めつけました。
牢屋に入れられたヴィクターは、何を言っても信じてもらえませんでした。スタジオのPCの前にエレインとレイニーがいました。レイニーがキーボードいじっていた時、EXITキーを押しました。するとウイルスソフトのディスクが出てきて、画面にシモーヌが現れました。二人は顔を見合わせました。
テレビのニュースでは、シモーヌは生きていたとテレビのインタビューに答えていました。ヴィクターは釈放され、エレインとレイニーが操作をして、「ヴィクターとシモーヌが結婚し、子供が出来た」としてテレビに出ていました。エレインは「これからの映画はCGの時代だ」と言い、再び親子3人の生活が始まりました。
以上、映画「シモーヌ」のあらすじと結末でした。
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