single mom 優しい家族。 a sweet familyの紹介:2018年日本映画。北海道ニセコ町を舞台にした、事実に基づいた物語。主演は内山理名。仕事を探す愛実には、一人娘のエミリーがいます。シングルマザーとして一人でエミリーを育てる愛実は、貯金を切り崩しながら日々生活をしていました。役所に相談へ行った愛実は…。
監督:松本和巳 出演:内山理名(空愛実)、長谷川葉音(空エミリー)、西川可奈子(空実幸)、石野真子(犬塚優子)、木村祐一(大西鉄二)、ほか
映画「single mom 優しい家族。 a sweet family」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「single mom 優しい家族。 a sweet family」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「single mom 優しい家族。 a sweet family」解説
この解説記事には映画「single mom 優しい家族。 a sweet family」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
single mom 優しい家族。 a sweet familyのネタバレあらすじ:起
1999年、母親による虐待を近所の人が通報し、15歳の愛実は保護されます。その後、大人になった愛実(内山理名)はシングルマザーとなり、北海道のニセコ町に娘のエミリーと二人で暮らし始めました。
無職のため収入のない愛実は、貯金を切り崩しながら生活しています。食べることもままならず、毎日の生活に疲弊している愛実。役所に相談に行くと、窓口の担当者から生活保護を受けることをすすめられました。しかし愛実は、それだけはしないと断固拒否。
その頃、ひとり外で遊んでいたエミリーは、ボールを他人の家に入れてしまいます。その家には、ミニカー職人の大西鉄二(木村祐一)が暮らしていました。人と一切の関りを断ってきた鉄二は、エミリーを見て「出ていけ!」と怒鳴ります。机の上にミニカーを見つけたエミリーが「それ…」と指さしました。鉄二は、ミニカーの横にあったおにぎりをエミリーが欲しがっていると思い差し出します。
レストランの求人募集を見つけた愛実が面接を受けます。土日祝は出勤できるか聞かれ、愛実は「子どもと一緒にいたいので、平日の10時から15時しか働けません」と言いました。愛実がシングルマザーだと知った店主は「あなたが頑張らないとだめなんじゃないの?」と、面接を早々に切り上げてしまいます。
single mom 優しい家族。 a sweet familyのネタバレあらすじ:承
エミリーはその後も鉄二の家へ行き、おにぎりをもらうようになります。鉄二の家の二階へ行き、箱から紙を取り出したエミリーがポケットにしまいます。その後、箱を持って再び一階に降りてきたエミリーが「お母さんにあげたいな…」とつぶやき、そのまま寝てしまいました。
家に帰ったエミリーは、愛実が用意した夕食を食べません。「私の分食べていいよ」と愛実に差し出すエミリー。この日の夕食はご飯にみそ汁をかけただけのもので、エミリーがこれを嫌がって食べないと思った愛実は落ち込みます。「でも明日、フードバンクに行って賞味期限が切れそうなご飯いっぱいもらえるから、そしたらお腹いっぱい食べようね」と愛実。
翌日、教会へやって来た愛実に一人の女性が話かけます。子どものために頑張っているにもかかわらず、いつも空回りしてしまう愛実は、薬を飲んでいることをエミリーに知られまいと必死です。それがプレッシャーとなっているのですが、結局は子どもには関係がないことで、愛実はどうすればいいかわかりません。
協会を出た愛実は、四つ葉のクローバーを見つけ少し元気になります。その後ミニカーとコーヒーを出す店に入った愛実は、すぐ後ろにいたカップルの別れ話が聞こえました。妊娠した女性に子どもを堕ろすよう男性が言い、店を出て行きます。愛実は、自分がシングルマザーであることを伝え、女性を励まそうとします。
すると女性から「シングルマザーだからって偉そうにしないでよ。勝手に別れたくせに!」と言われてしまいました。周りからダメな人間だと言われたように感じた愛実は、どうして自分が生まれてきたのかわからなくなり、泣いてしまいます。
家に帰った愛実は、フードバンクへエミリー一人で行ってほしいと頼みます。しかしエミリーは恥ずかしいからと拒否。愛実も「そうだよねー」と納得しますが、それでも行ってきてほしいと頼みます。家を出たエミリーはフードバンクへは行かず、秘密基地にしている廃墟へやって来ました。そこへ愛実から「ちゃんと行ってる?」とメールがあります。
single mom 優しい家族。 a sweet familyのネタバレあらすじ:転
渋々フードバンクへやってきたエミリーに、役所に勤める犬塚優子(石野真子)が声を掛けます。優子に手伝だってもらい、食料品を袋に詰めるエミリー。フードバンクからの帰り道、エミリーは鉄二の家に立ち寄りました。落ち込んでいるエミリーに、鉄二が「どうした?黙ってたらわからん。言いたかったら言え」と言います。
エミリーは父親がいた頃の話をします。父親が自分には優しかったが、愛実にはひどいことばかりしていたのだと言うエミリー。父親のことが大好きだったエミリーは、父親と会えず寂しい気持ちでいます。エミリーは、母親が薬を飲んでいることを知ってて知らないふりをしています。
自分のせいで母親が苦しんでいるのではないかと悩むエミリー。中学を卒業すれば働こうと考えているエミリーは、どうすればいいか鉄二に尋ねます。鉄二は「黒が足らん…」と、ミニカーに使う黒の塗料を見つめます。「しばらくしたら帰れ」と言われたエミリーが、鉄二の家を出てミニカーとコーヒーを出す店へやって来ました。エミリーはカウンターにあった黒の塗料を万引きし、走って家に帰ります。
家に帰って来たエミリーの様子がおかしいことを不審に思う愛実。フードバンクへ行っていたはずのエミリーですが、手ぶらで帰ってきました。黒の塗料を隠し持っていたエミリーに「どうしたの?」と尋ねます。盗んだとわかった愛実は、「私のせい?」と嫌がるエミリーを店へ無理やり連れて行きます。
するとエミリーを保護しようと女性職員二人が駆けやってきました。職員が愛実を捕まえたすきに、エミリーが逃げ出します。鉄二の家へ逃げ込むエミリー。愛実が「エミリーはどこよ!」と叫ぶと、鉄二が隠れていたエミリーを引っ張りだし「迷惑かけるな!」とげんこつを落としました。「昔は近所の人がしつけのためにげんこつを落とすことなど当然やった」と鉄二。「今はお前らの出る幕じゃない」と、職員を追い返します。「親子で話し合い、それでもだめなら連絡する」と鉄二が説得し、職員は帰っていきました。
single mom 優しい家族。 a sweet familyの結末
愛実の母親もシングルマザーでした。児童相談所に引き取られた愛実でしたが、その後母親の元に戻されます。その後もいつも母親と衝突していた愛実。一人親だからと周りから馬鹿にされていた愛実が、母親にそのことを打ち明けます。すると「あんたなんて産むんじゃなかった」と言われました。
その時のことを思い出す愛実は、自分さえいなければエミリーにも苦労を掛けずにすんだと、ナイフで自殺しようとします。すると鉄二が「自分のことばっかりで、相手の気持ち考えろ!」と怒鳴ります。いつも周りからどんな風に見られているのか気になっていた愛実。頑張っているのに頑張れと言われるのがプレッシャーでした。鉄二は「頑張らんでいいねん。一生懸命なら」と言います。鉄二が、父親に会いたいかエミリーに尋ねます。「大丈夫、マミーがいれば」と言うエミリーの頭を鉄二が撫でます。「許したれ」と愛実に言う鉄二。愛実はエミリーを抱き寄せ「ごめんね」と何度も謝りました。
鉄二の家に愛実は懐かしい箱を見つけます。「この箱どうしたんですか?開けてもいいですか?」と愛実。「勝手にせえ」と鉄二に言われ、愛実が箱を開けました。中には愛実の母親が書いた手紙と四つ葉のクローバーが入っていました。手紙には、『私みたいにはならないでください。あなたの子どもには優しくしてあげてください』と書いてありました。
母親が完璧になろうと頑張っていたことを知る愛実。鉄二が「完璧な奴なんていない」と言います。鉄二が「四つ葉のクローバーの意味知ってるか?」と尋ねます。「私を想ってくださいや」と鉄二。目に見えるものが真実ではなく、心の目で見るよう鉄二が言います。
その後、いつも一人で遊んでいたエミリーにたくさんの友人ができました。愛実は隠してあった薬をゴミ箱へ捨て、役所を訪れます。優子に「色々考えたんですけど、前向きに生きていくことにしました」と笑顔で話す愛実。
役所の横にあるシングルマザー協会へやって来た愛実は、以前教会で話しかけてきた女性と再会します。彼女はシングルマザー協会の職員で、「もっと早く相談に来てくれればね」と愛実に言います。「親の不安は子どもに伝染する」と女性に言われ、「そうですね」と納得する愛実。そこへエミリーから「一人で大丈夫?」とメールがきました。「うん、大丈夫!」と返事を送る愛実。
エミリーが山の見える大きな木へやってきます。木の下に埋められてあった缶を見つけたエミリー。缶の中には「おかあさんだいすき まなみ」と書かれた手紙と四つ葉のクローバーが入っていました。それはかつて、愛実が埋めた缶なのでした。
以上、映画「single mom 優しい家族。 a sweet family」のあらすじと結末でした。
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