ストックホルムでワルツをの紹介:2013年スウェーデン映画。北欧はスウェーデンで、伝説の歌姫として名高いジャズ・シンガー、モニカ・ゼタールンド(1937~2005)の波乱に満ちたサクセスストーリーを描いた実話を映画化した感動作。スウェーデンの小さな町のシングルマザーモニカが、いくつもの苦難を乗り越え、一一筋縄ではいかない彼女の成功を掴むまでを描く。
監督:ペール・フライ 出演者:エッダ・マグナソン、スペリル・グドナソン、シェル・ベリィクヴィストほか
映画「ストックホルムでワルツを」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ストックホルムでワルツを」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ストックホルムでワルツをの予告編 動画
映画「ストックホルムでワルツを」解説
この解説記事には映画「ストックホルムでワルツを」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ストックホルムでワルツをのネタバレあらすじ:起・小さなバーの歌手モニカ
スウェーデンのハーグフォッシュで昼は電話交換士、夜はバーの歌手をしているモニカは、ニューヨークで歌わないかと誘われた。それを家族に話すと、娘のエヴァ=レナはどうするのか、今までのクリスマスをまともに過ごしていない事を苦言されてしまう。それでもニューヨークへ来たモニカは、楽屋のない黒人の演奏者たちと練習をし、舞台に立った。しかしお客は帰えって行く。舞台を下ろされた彼女は、黒人と同じ舞台に立つなと、白人である事を理由に歌手を降ろされた。その夜、寄ったバーで憧れの歌手フィッツジェラルドに会ったモニカが、自分の歌を聞いてもらうと、誰かのマネより自分の気持ちを歌えと指摘される。スウェーデンに帰ると、父親は、モニカの酷評記事の乗った新聞を寄越した。そんな彼女の父も昔は音楽を志していたのだと楽器ケースの写真を見て気づくも、彼女はそれをしまった。
ストックホルムでワルツをのネタバレあらすじ:承・夏の巡業と、彼女の挑戦
娘を置いて夏の巡業へ行くモニカは、行った場所から電話をした。行く先でモニカは取材を受ける中で、歌うなら母国語が良い、北欧の町でニューオリンズの歌なんておかしいとかの言うと、スウェーデン語で歌えばいいと提案され、巡業の終わりにベースのストゥーレからベッペの詩集を貰った。カフェで、それを読んだモニカはテイク5のメロディに乗せてその詩を歌い、大盛況。来ていたベッペに自分の歌の詩を書いてと頼むと彼は快諾し、自分のショーに出ないかと誘った。とあるパーティーでモニカは映画監督のシェーマンに目を付ける。彼はきっとスターになると言い、意気投合した二人は一夜を過ごし、翌朝には、娘をつれて、一緒に住む約束をした。二度と戻らないと誓った町の手前でストゥーレが娘を連れてくるのを待っっていると、娘を連れてきた父親は、母親はいつでもモニカを待っていると怒った。
ストックホルムでワルツをのネタバレあらすじ:転・成功と代償
モニカはショーに両親を招待したが父親の姿はなかった。成功した彼女には全曲スウェーデン語のアルバムの依頼が来、歌は次々にヒットした。モニカは娘のために、家を買かった。しかし引っ越し祝いで、シェーマンで部屋に篭り、モニカはストゥーレにリナという恋人がいることを知り機嫌が悪くなった。そんな頃ユーロビジョンからスウェーデン代表としての出演依頼がくる。ジャズは難しいと言われ、歌ったのは歌謡曲。その大会では0点の大失態を新聞に叩かれた。ストゥーレだけが彼女を慰め、モニカはそんな彼にキスをした。しかしそれをシェーマンに見られてしまう。帰宅すると父親は、モニカは子供の頃から木登りでてっぺんまで登らないと気が済まなかったと説教を始めた。パーティーでストゥーレと親し気な彼女を見咎めたシェーマンは出て行った。ストゥーレの部屋へ行ったモニカは彼がかけたピアノの曲を聞き、この曲を歌うのが夢なのだと言った。彼女の才能を信じる彼はしかし、リナと婚約をしていた。モニカの仕事は順調で、新しい恋人もできた。しかし、ある日収録がうまくいかなくなってしまう。さらに帰宅すると他の女性を連れ込んでいた恋人をモニカは追い出した。そしてとうとう舞台練習中に倒れた。流産だった。医者は彼女が舞台に立つことを止めたが、彼女は薬を飲んで舞台に立った。大成功したが、ストゥーレに働きすぎを指摘された。やがて、自己管理能力を疑われたモニカは、契約の見直し言い渡された。モニカはストゥーレの家を訪ね、キスの理由を告白した。しかしそこにはリナがいた。さらにエヴァ=レナ父親が預かると連れて行った。酒浸りになったモニカは、大量の薬を飲み自殺を計った。
ストックホルムでワルツをの結末:モニカの最後の挑戦
モニカはひとりでデモテープ作り送ると、ビル・エヴァンスとの共演を頼んだ。売れ筋はロックと言われフィリップスレコードとの契約は終ったが、エヴァンスからニューヨークへ歌いに来ないかと誘われた。娘とニューヨークへ行くモニカは、再び父に怒られたが、外の世界が見たかった、父さんも成功できたはず、挑戦できたのにと言った。ニューヨークでの彼女の歌はスウェーデンにも放送される。父親渋々、ラジオを付けた母親の待つリビングに入った。モニカはストゥーレに捧げると言って、以前聞かせてくれた曲にスウェーデン語の詩で歌った。父は彼女の歌を聞いて涙を流し、木の上からの眺めを見せてくれたありがとうとニューヨークへ電話を掛けた。家へ帰ると、ストゥーレが待っていた。二人の結婚を人々は祝福した。
以上、映画「ストックホルムでワルツを」のあらすじと結末でした。
ストックホルムでワルツをのレビュー・考察:モニカの両親
彼女の父は彼女の行動へ何かと苦言を呈する一方、母は何も言わない代わりに娘の帰りを待ち案じている様子が、言葉が少ないながらも伝わってくる。モニカを慰めるストゥーレの他に、彼女には両親という絶対的な味方がいる。どんなに彼女が挫けようが無条件で見守る存在の大きさは、けして一筋縄ではいかなかった彼女の成功にはなくてはならなかった存在に思える。
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