主人公は僕だったの紹介:2006年アメリカ映画。ある日謎の声が聞こえるようになった男性が死を宣告され、新しい人生を模索していく様を描いたヒューマンドラマ。監督は「チョコレート」、「ネバーランド」のマーク・フォースター。主演のハロルド役は米国の喜劇俳優ウィル・フェレル、ハロルドのよき理解者となる大学教授を名優ダスティン・ホフマンが演じています。
監督:マーク・フォースター 出演者:ウィル・フェレル(ハロルド・クリック)、エマ・トンプソン(カレン・アイフル)、ダスティン・ホフマン(ジュールズ・ヒルバート)、クイーン・ラティファ(ペニー・エッシャー)、マギー・ギレンホール(アナ・パスカル)、ほか
映画「主人公は僕だった」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「主人公は僕だった」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
主人公は僕だったの予告編 動画
映画「主人公は僕だった」解説
この解説記事には映画「主人公は僕だった」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
主人公は僕だったのネタバレあらすじ:起
ハロルド・クリックは国税庁で会計検査官として働いている独身男性です。数字の計算が大好きで、規則正しい生活を好み、毎晩11時過ぎには床につきます。仕事以外では人と関わりを持ちません。愛用している腕時計は彼に正確な時を教える役目を果たしていますが、その腕時計がハロルドの運命を変えます。水曜日の朝のこと。いつものように歯磨きをしていたハロルドの耳に見知らぬ女性の声が聞こえ始めます。その声はまるで小説のようにハロルドの取る行動を解説しはじめます。声に追われていることを同僚に相談するとストレスが原因なのではないかと言われますが、腑に落ちません。ハロルドは仕事で税金を滞納しているカフェに督促に行きます。そこでカフェの女店主アナ・パスカルに税金を納めるよう指導しているうちに彼女に恋心を抱いてしまいます。その後ハロルドが町でアナを見かけると腕時計が突然誤作動し、謎の声から死が差し迫っていることを宣告されます。ハロルドは女流作家カレン・アイフルの小説の主人公です。カレンは小説の結末でハロルドを自殺させようと考えていますが、うまい筋書きを思いつけずにいました。
主人公は僕だったのネタバレあらすじ:承
ハロルドが精神科に行くと文学理論を研究している大学教授のもとを訪ねるよう勧められます。ハロルドの話を聞いた大学教授ヒルバードは君の人生が小説になるほど面白いとは思えないと皮肉を言いますが、声の内容を書き留めてみてはどうかと提案します。その帰り道バスでアナと再会します。ハロルドはアナと少しでも接点を持ちたいと思いますが、不器用なため会話が続きません。ヒルバード教授はハロルドの人生が悲劇か喜劇かによって物語の結末は変わってくると告げます。悲劇ならば主人公は死に、喜劇ならば物語は恋している女性との結婚で終わるはずだと。ヒルバードはアナとの仲を進展させることが死を免れる最善の道だとハロルドに助言します。ハロルドは3年分の帳簿を調べることを口実にカフェを訪ねます。アナがカフェを開くようになったいきさつなどを聞くうち二人は打ち解けていきます。そして帰りアナはハロルドのために焼いたクッキーをお土産に持たせようとしますが、ハロルドは仕事上贈り物をもらうことはできないと突っぱねます。アナは傷つき、二人の仲はギクシャクしてしまうのでした。
主人公は僕だったのネタバレあらすじ:転
ヒルバード教授は死にたくないならば何も行動を起こさないのが一番かもしれないと言い出します。物語がどう展開するかしばらく様子を見ようと言うのです。ヒルバード教授の助言に従い、その夜からハロルドは部屋に引きこもる生活を始めますが、工事先を間違えたクレーン車がアパートに突っ込んできて、ハロルドは危うく命を落としそうになりました。じっとしていても死からは逃れなれないと悟ったハロルドは仕事を休職し、規則正しい生活を捨てます。ずっと習いたかったギターを購入し、平日に映画館に行ったりして自由な人生を謳歌します。しかしまだどこか物足りなさを感じていました。ハロルドは両手いっぱいの小麦粉をお土産に持って、アナに会いに行きます。そしてアナに愛の告白をします。アナのアパートで夕食を取り、その夜二人は結ばれました。ヒルバード教授のもとを訪ねたハロルドはテレビに出演していたカレン・アイフルの声に反応します。声の主をようやく突き止めた二人でしたが、ヒルバード教授はカレンの作品は必ずと言っていいほど主人公が結末で死んでいるとハロルドに告げます。その頃カレンはハロルドを殺すアイデアを思いついていました。カレンは結末の執筆に向けてタイプライターを走らせます。ハロルドは国税局のリストを利用して、カレンに電話を掛けます。カレンは自分の物語の主人公から電話がかかってきたことに驚愕します。そして家を訪ねてきたハロルドと対面します。カレンがまだ結末を書き上げていなかったことからハロルドは命拾いしました。カレンの助手のペニーから執筆中の小説を読んでみたらどうかと原稿を渡されますが、自分の物語だと思うと怖くて読めず、ヒルバード教授に先に読んでもらいます。
主人公は僕だったの結末
原稿を読んだヒルバード教授は小説の出来を絶賛した上で、物語はハロルドが死ぬという結末しかありえないと断言します。ハロルドも小説を読み、やはり物語を完結させるには自分が死ぬしかないと覚悟を決めます。そしてカレンに原稿を渡し、小説を完成させてほしいと告げます。死の前日ハロルドは溜まっていた仕事を片付け、夜はアナと一緒に過ごしました。次の朝ハロルドはいつものように会社に向かいます。バス停でバスを待っていると自転車に乗っていた子供が車道で転倒してしまいます。ハロルドは子供を助けようとしてやってきたバスと衝突してしまうのでした。カレンは完成した作品を持ってヒルバード教授に会いに行きます。彼女が考えた新しい結末、それはハロルドが一命を取り留めるというものでした。腕時計の金属片が動脈の傷をふさいだことで出血がとまり、ハロルドは助かりました。腕時計がハロルドを守ったのです。なぜハロルドを殺さなかったのかと尋ねるヒルバード教授に、カレンは死を前にしながら命を投げ出す勇敢な心を持った人間を殺すことはできないと告げました。アナは重傷を負ったハロルドを見舞い、優しくキスをするのでした。
この映画の感想を投稿する