シリアナの紹介:2005年アメリカ映画。中東の架空の国家シリアナを舞台に、石油の利権に絡み、国を巻き込んだ陰謀を描いた作品です。登場人物が多くそれぞれの視点で物語が進むため、非常にわかりづらくなっていますが、CIA工作員のボブ、弁護士のベネット、国王の息子ナシール、商取引アドバイザーのブライアン、職にあぶれイスラム過激派養成学校に知らずに入ったワシームの5人を中心に見ていれば、内容は理解できます。
監督:スティーヴン・ギャガン 出演者:ジョージ・クルーニー(ボブ・バーンズ)、マット・デイモン(ブライアン・ウッドマン)、ジェフリー・ライト(ベネット・ホリデイ)、 アレクサンダー・シディグ(ナシール・アル・スバーイ王子 )、クリストファー・プラマー(ディーン・ホワイティング)ほか
映画「シリアナ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「シリアナ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
シリアナの予告編 動画
映画「シリアナ」解説
この解説記事には映画「シリアナ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
シリアナのネタバレあらすじ:起
イランのテヘラン。CIA工作員のボブ・バーンズは、アミーリ兄弟にミサイル爆弾を2基売ります。一基はアミーリ兄弟ではない男たちが持っていきました。その男はイラン人ではないようです。そしてアミーリ兄弟がミサイルを車に積み込むと爆発しました。
ワシントンでは弁護士事務所代表のディーン・ホワイティングが、配下の弁護士のベネットと話をしています。ベネットは「ペルシャ湾の石油の採掘権を中国が奪ったから、奪われた石油大手のコネックス社が、小さい会社ながらカザフスタンの採掘権を持ったキリーン社と合併する」という話をしていました。
ヒューストンでは、キリーン社のジミー・ポープ社長とコネックス社のトミー・バートン社長らが会議をしています。合併の承認がおりない事について、バートン社長は、担当のベネットに話を聞きます。
スイスのジュネーブで様々な商取引のアドバイザーをするブライアンは、妻のジュリー、長男のマックス、次男のライリーと4人で暮らしています。テレビ番組でコネックス社とキリーン社の合併の話題の解説を述べています。収録が終わると、上司は顧客である中東のある国の石油王ハメド王のパーティーに家族で参加するように言われました。
中国に採掘権が移ったペルシャ湾では、パキスタンの出稼ぎ者達の大量解雇が始まります。その中に、若者のワシームもいました。
シリアナのネタバレあらすじ:承
ミサイル1基が流出したことでCIA本部に呼ばれたボブは、議長から「イランがどうやったら米国側につくのか」と聞かれていました。ボブは「どうやってもイランは無理だ」と言います。
ブライアン一家はハメド王のパーティーに参加していました。プールで遊んでいた長男のマックスが水死します。その後ブライアンは、ハメド王の長男のナシール王子に呼ばれ中東に向かいます。
そのころホワイティングは、ハメド王の二男のメシャール王子に会っていました。ホワイティングは「君が王になっても、兄のナシールの影響力はある、ナシールを失脚させるんだ」と言います。兄のナシールは中国とも手を結び、民主化を進めています。一方、メシャールは父の言いなりで、父のハメドと同じように、米国になびいていました。
そこでCIAはボブに「ナシールは反米過激派に資金を提供している」と言って暗殺を命じます。ナシールはブライアンに、「石油基地の6ブロックを任せる」と言います。ブライアンが受けると、ナシールは高額報酬でアドバイザー契約をしました。
アラビア語が話せないワシームは職がなく、イスラム神学校に誘われます。この神学校こそ過激派を養成する場所で、ビデオには自爆テロをした若者の生前の最後の話を映し、洗脳していました。
シリアナのネタバレあらすじ:転
ベイルートに着いたボブは云われるがまま、ヒズボラの指導者であるハシミ師に会います。そしてムサウィに会い、ナシール暗殺計画を話します。しかしムサウィが裏切り、ボブは拉致され拷問されました。すぐハシミ師が手を回し、ボブは解放されます。ムサウィがナシール暗殺計画をマスコミに暴露すると、CIA副長官はボブを隠し、ムサウィがイラン側のスパイだったことを教えます。
ベネットはコネックス社とキリーン社の合併途中で買収の不正があったことを掴みます。関係者たちは上手く収めろと言いますが、ベネットは納得しませんでした。ブライアンはナシールの語る、自国の未来の夢を聞きます。そしてナシールは、米国が父のハメド王に圧力をかけ、ホワイティングが自分が即位するのに反対し、妨害をしていることを教えます。一方ボブは、自分を騙したムサウィらをCIAのパソコンで調べようとしますが、全てブロックされました。
そのころワシームは、神学校の先輩に呼ばれ、「お前が選ばれた、神になれる」と言って、自爆テロの実行役になったことを教えます。ワシームは何も知らず野球をする父に会い、抱き合い、別れを告げます。
シリアナの結末
ハメド王がナシールとメシャールを呼びます。そして「王位をメシャールに譲る、わしはもう歳だ」と言います。メシャールは喜び、ナシールは怒って部屋を出ました。そのころボブはスタンに会い、裏で糸を引いている人物の名を聞きました。ホワイティングが黒幕だと知ったボブは、ホワイティングに会い脅しをかけます。
ナシールが殺されると思ったボブは中東に飛びます。現地ではコネックス社とキリーン社の合併による、油田採掘所が完成し、披露パーティーが開かれていました。一方ナシールは取り巻きの車に囲まれ砂漠の道路を走っていました。その動きをCIAが監視し、ミサイル発射ボタンを握っています。
途中で止まった車列から、ブライアンが降り、ナシールに家族と一緒の車に乗ることを勧めます。ボブはナシールらの車列を目指して車で追いかけていました。車列を発見し、白旗を振って車を止めると、早く逃げるように叫びます。CIAは、上官が「いまだ、撃て!」と命じると、ナシール一家の乗った車にミサイルが命中し全員爆死しました。
ワシームはボートに爆薬を積んで突き進んでいました。そしてコネックス社とキリーン社の油田採掘所に激突しテロを実行するのでした。
以上、映画「シリアナ」のあらすじと結末でした。
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