天使の紹介:2005年日本映画。店に買い物に来る美帆が気になるコンビニ店員のカトウ。シングルファーザーで子供が苦手な恋人と娘のはざまで揺れる吉川。いじめに遭い母との関係が上手くいかない女子高生のミズホ。酒を飲まないのに姉の恵美に疑われる奈津。この4組に天使が舞い降り、それぞれを良い方向に導くという内容のファンタジー映画です。天使役の深田恭子は一言もしゃべりませんが、存在感は出ています。
監督:宮坂まゆみ 出演者:深田恭子(天使)、永作博美(カスミ)、内田朝陽(カトウ)、鰐淵晴子(猫おばさん)、佐藤めぐみ(美帆)、早織(ミズホ)、西田尚美(奈津)、永瀬正敏(吉川)、森迫永依(ちい)、小林明実(恵美)、泉谷しげる(多野)、大竹佑季(ユミ)ほか
映画「天使」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「天使」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「天使」解説
この解説記事には映画「天使」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
天使のネタバレあらすじ:起
コンビニで働くカトウ(内田朝陽)は同僚のエミに、遊びに行こうと誘われますが断ります。仕事が終わったカトウが、一人で飲みに行くと、男たちと遊ぶユミ(大竹佑季)がいました。カトウは一人でジンライムを頼み飲もうとすると、背中に羽根の生えた天使の女性(深田恭子)が降りてきてジンライムを飲み干します。
追加で頼むとそれも飲まれたカトウがアパートに帰ると、天使も付いてきました。天使は自分だけしか見えていないことがわかり、カトウは天使の為にジンライムを作りはじめます。
シングルファーザーの吉川(永瀬正敏)には幼い娘のちい(森迫永依)がいます。仕事が忙しい日は恋人のカスミ(永作博美)に、保育園に迎えを頼んでいましたが、カスミは子供が苦手でした。夜の仕事がある日はちいは深夜保育に預けられていました。
ある日、吉川が深夜保育にちいを迎えに行った帰り、カトウの働くコンビニに立ち寄ります。そこでちいはカトウのそばにいる天使を見ます。ちいが「おねえさん」と指差して呼びますが吉川には見えませんでした。カトウは見える人が他にもいることを知りました。
不良女子グループのリエの好きなコウタと仲良くなったミズホ(早織)が、グループからいじめを受け始めます。一人悩むミズホが歩道橋から下を眺めていると。コンビニから帰るカトウに天使が付いているのを見ます。
天使のネタバレあらすじ:承
自称料理研究家の恵美(小林明実)は姉の奈津(西田尚美)とマンションで暮らしています。ジンライムが好きな奈津はいつも天使に飲まれていました。奈津は恵美を疑いますが、恵美は「酒は一滴も飲みません」と言い切ります。
学校をさぼったミズホが警察に補導され、母が迎えにきます。車の中で母と言い争いなったミズホはそのままの勢いで歩道橋から飛び降り自殺を図りました。すると天使が飛んできてミズホを助けます。ミズホは「ほっといて!」と言って立ち去りました。
カトウはコンビニにいつも猫のエサを買いに来る美帆(佐藤めぐみ)に魅かれています。そのころからカトウの側から天使が消えます。戻って来てほしいカトウは、アパートの窓に毎日ジンライムを置いていました。その天使は、飛び降り自殺以来ミズホに付いていました。そして教室でいじめる女子を天使がいじめます。その様子を見てミズホは穏やかになり、笑みが出るようになります。
カトウが公園を歩いていると、美帆がいなくなった猫のポスターを作って必死で探していました。一方吉川は、深夜保育からの電話で「ちいちゃんがいなくなった」と聞き、探し回っています。天使がちいに付いて、ちいは天使と歌を歌って散歩しながら遊んでいました。そして恵美姉妹のマンションの屋上の塔の上で、月を見ています。天使が見えない奈津と恵美が発見して、警察に連れて行き、ちいは吉川の元に戻ります。この日以来、天使は奈津姉妹に付いていました。
天使のネタバレあらすじ:転
カトウは店に来た美帆に思い切って話しかけます。美帆は「飼い猫がいなくなって探している」と言うと、カトウは「一緒に探そう」と言うと、美帆は喜んで帰ります。吉川はカスミとの食事にちいを連れて行って結婚話をしようとした事が裏目に出て、カスミは吉川を避けるようになりました。カスミは、職場の図書館にミズホが本を帰しに来てもボーっとしています。
カスミと会わなくなった吉川が、急に腹痛を訴えます。そこへ天使がやって来て痛みを和らげると、吉川は眠ります。ちいは、カスミを呼んできました。そのまま入院した吉川は盲腸でした。見舞いに来た会社の社長の多野(泉谷しげる)に「オレ、娘を連れて田舎に帰ろうと思っている」と話すと、多野は「会社を辞めるという事か?まあ、退院するまでゆっくり考えろ」と言います。この話をカスミは病室で聞いていました。
カスミとの別れを決めた吉川は、最後にちいも含め3人で食事をして、カスミに別れを告げました。カトウは美帆と一緒に必死で猫を探します。猫おばさん(鰐淵晴子)を訪ねると「三毛猫は来ていない、それより鳥人間はどうしたの?」と言われます。猫おばさんには天使が見えているのでした。
しばらくして猫おばさんからカトウに「三毛猫がうちに来た」と電話があり、家に行って確認した後、美帆に電話します。すると美帆は「今だけはそこに行くことが出来ない」と言って電話を切りました。
天使の結末
電話以来コンビニに来なくなった美帆が、突然やって来てカトウに話しかけます。美帆は「別れた元彼が突然やって来て、もう一回やり直そうと言った。だから行くことが出来なかった」と話します。天使が美帆に付きました。
カトウは美帆に「猫を迎えに行こう」と言うと、美帆も「行こう」と言います。二人で猫おばさんの家に行くと「今日はまだ来ていない」と言います。「戻ってくるまで僕の部屋にいよう」と言うカトウに、美帆がうなづきました。
部屋ではカトウがジンライムを3杯作ります。美帆が「誰の分?」と聞きますが、カトウは笑いながら窓の外に置きます。しばらくして美帆がカトウに「好きだ」と告白しました。カトウは美帆にキスをして二人は結ばれます。その横で天使がジンライムを飲んでいました。
外は雪になり、物音に目覚めたカトウが窓の外を見ると三毛猫が帰って来ていました。美帆を起こして嬉しそうに猫を抱き上げます。
奈津姉妹の目の前で天使がジンライムを飲み干し、恵美の疑いが晴れると、恵美はジンライムを飲み干します。ミズホは、不良女子との仲が元通りになり、母親とも昔のような関係になりました。
カスミの勤める図書館に吉川がやって来ます。カスミが「今日出発じゃないの?」と聞くと、吉川は「行くのをやめた。もう一回、前のようにうまくやれないかなあ?」と言います。カスミは「前よりうまくやろう」と返しました。
吉川とちい、そしてカスミが雪が降る道を歩いています。するとちいが、マンションの塔にいる天使を見つけ「またお散歩しよう」と言いました。
以上、映画「天使」のあらすじと結末でした。
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