ターミネーター：ニュー・フェイトの予告編 動画
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映画「ターミネーター：ニュー・フェイト」解説
この解説記事には映画「ターミネーター：ニュー・フェイト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
【詳細あらすじ解説】ターミネーター ニューフェイト：起
1995年頃。精神病患者として取り調べを受ける若き日のサラ・コナー（リンダ・ハミルトン）。人類滅亡を阻止する未来を背負って孤軍奮闘するサラの言葉を信じる者は、まだ誰もいませんでした。1997年8月29日「審判の日」は迫っていました。
1998年。スカイネットの企みによる「審判の日」を阻止し(ターミネーター2 参照) 、30億人もの人類を救ったサラは、息子のジョン（エドワード・ファーロング）とともにグアテマラのビーチでくつろいでいました。しかしそこへ宿敵ターミネーターT-800が現れ、ジョンは抹殺されてしまいました。“審判の日”を回避する前の未来から送り込まれたターミネーターがまだ残っていたのです。任務を遂行するとT-800は去っていきました。
それから22年後の2020年、メキシコシティ。
父親姿のREV-9が今まさにダニーを仕留めようとした瞬間、未来から送り込まれた女兵士グレース（マッケンジー・デイヴィス）もそこへ現れ、ダニーとディエゴを救い出します。グレースは、「あれはお父さんじゃない、あなたを殺しに来た機械だ、一緒に来ないと30秒で死ぬよ」と言い、グレースとREV-9の激闘の末、3人はピックアップトラックで工場を離れます。
しかしREV-9はすぐに大型トラックで塀を突き破って追ってきました。激しいカーチェイスと死闘の末、ディエゴは犠牲になり、REV-9は2体（液体金属型とスケルトン型）に分裂してダニーとグレースに迫ります。
するとそこに、突然赤い車が現れ、中からサラ・コナーが降りてきました。サラはREV-9の液体金属型にマシンガンを発砲して橋から落とし、手榴弾で爆破します。スケルトン型にもバズーカを撃ち込みます。「I’ll be back（すぐ戻る）」と言ってターミネーターを確認しに行ったサラを置いて、グレースはサラの車に乗り込みダニーと逃げてしまいます。REV-9はその後すぐに復元しました。
運転するグレースはとても具合が悪そうです。実はグレースは肉体を強化されていて、瞬発力を生かすように代謝を調整されていると言います。その力は長くは続かず、維持するためにはたくさんの薬が必要です。警察に頼ろうとするダニーでしたがグレースに説得され、ともに調剤薬局へ向かいます。そこで強盗のように薬を奪うグレースでしたが、とうとうその場で力尽きて倒れてしまいました。すると再びサラ・コナーが現れ、別の車でその場から逃げることができました。
車内でサラはダニーに名前を聞き、彼女の携帯電話を「簡単に追跡されるから」と投げ捨てます。サラ自身は携帯電話をポテトチップスの袋の中に入れていました。そうすることでGPS信号が遮断され追跡されないのだと言います。モーテルに着くと、サラはグレースをベッドに横たえ、体を冷やすためたくさんの氷をかけ、大量の薬を注射します。ダニーは改めて父と弟を失ったことを悲しみ、お葬式もできないと嘆きますが、サラは「受け入れるしかない」と言うのでした。
【詳細あらすじ解説】ターミネーター ニューフェイト：承
グレースは、生身の人間だったころの夢を見ています。司令官を守るためREV-7などの敵と戦うも負傷し、瀕死の状態となったグレースは強化型兵士に改造されることを志願したのでした。
ベッドで目覚めたグレースにサラは事態を説明するよう迫ります。サラはグレースを初めて見るタイプで人間みたいだと言い、グレースは自分は強化された人間で、微小反応器（マイクロリアクター）で速さと力を得たのだと話します。そして2042年から送られたと。
サラはかつてダニーと同じ年のころに、抵抗軍のリーダーとなる息子ジョンが生まれないようにターミネーターに狙われたこと、ジョンは反スカイネットの人類の抵抗軍リーダーであると説明します。しかし、グレースは聞いたことが無いと話します。サラは「よかった、ジョンと私が阻止した。未来を変えた、30億人を救ったのさ」と話します。
「今、息子さんは」との問いにサラは「奴らは何体もターミネーターを送ってきた、ついに1体が見つけて、起きなかった未来からの抹殺命令を実行した。それ以来私はターミネーターを狩り、記憶を失うまで酒を飲んでる」と話します。
場所をすぐに特定する敵から逃れるため、3人はモーテルを出発します。車内でグレースはサラに、敵はREV-9で逃げるしかなく戦うのはムダだと言います。そして未来からREV-9を送り込んだのは人間でもスカイネットでもなく“リージョン”というサイバー戦争のための新たなAIであり、全ての人類を襲っているのだと話します。
サラは、息子のジョン・コナーを殺されたあと、謎の差出人によるメールが何度か届き、ターミネーターが出現するGPSの正確な位置情報、日時、何分何秒までを知り、そこへありったけの武器で向かってはターミネーター狩りをしていたと言います。そしてメールの最後にはいつも”ジョンのために”と書かれていたと。
グレースはサラの携帯電話を調べ、謎のメールの送り主の発信場所がテキサス州ラレドの外れであることを突き止めます。そこは、グレースが困ったら行くようにと、司令官によって体に入れられていたタトゥーの座標と一致していたのです。そこへ行くためにはメキシコから国境を越えなければなりません。しかしサラはアメリカの全米から指名手配を受けている身です。ダニーは、叔父が手助けしてくれると言い、3人は目立たないように鉄道で国境の町を目指すことに。
そのころREV-9はメキシコシティにあるラチウムデータセンターに侵入し、世界中に張り巡らされた通信網を通じて防犯カメラなどをチェックし、3人の居場所と目的地を割り出していました。
列車の屋根に乗り込んだ3人。グレースは未来の世界の話をします。
国境の町に到着した3人は無事にダニーの叔父と会い、国境を越える手はずはすぐに整いました。アメリカの国境警備隊の一員になりすましたREV-9が、ガイドを含めたダニーたち5人の姿を監視していました。REV-9は現場の兵士に麻薬カルテルの危険な一味だと伝え、捕らえるよう指示します。そしてダニーたちがアメリカ側に入った瞬間、武装した国境警備隊に包囲されてしまいました。戦おうとするグレースやサラを守るため、ダニーは自ら投降します。そんなダニーをREV-9が操る無人攻撃ドローンが狙って爆撃しますが、グレースが身を挺してダニーを救いました。
テキサス州ラレド。国境警備隊の収容所では、負傷したグレースが処置室で体を調べられています。見たこともない体内組織に驚く隊員たち。グレースは力を振り絞って拘束を解き、隊員たちを倒して体調を安定させる注射を打ちます。ダニーは警備隊の1人に、機械に弟と父を殺され、次は自分が殺されることを必死で訴えますが全く信じてもらえません。サラは、複数の罪で指名手配されているため、専用の独房に連れていかれるところを逃げ出しました。
サラとグレースはともダニーを助け出そうと必死ですが、そこへREV-9が現れ、誰彼構わず殺しまくりながらダニーに迫ってきました。
グレースはヘリコプターにダニーを乗せて飛び立とうとしますが、ダニーはサラを待つと言って聞きません。浮上しようとするヘリからダニーは飛び降り、サラを連れて戻ってきました。3人は間一髪無事に飛び立ちREV-9から逃れることができましたが、グレースもサラも、ダニーの行動を否定するのでした。
【詳細あらすじ解説】ターミネーター ニューフェイト：転
テキサスの目的地手前でヘリを降りた3人は、アメリカ国旗を掲げる森の中の家にたどり着きました。家の前には“カールのカーテン屋”という店名の入った車が停まっています。ドアを開けて中から出てきたのはなんと、年齢を重ねたように見えるT-800でした。
サラはその姿を見た瞬間、衝動的に銃口を向けますが、グレースが制し3人は家に招き入れられます。サラは息子ジョンを殺したターミネーターを目の前に項垂れ、ダニーに「ジョンの写真を1枚も持っていない。写真が無ければ、顔が分からなければ見つからないと思った。でも私まで忘れかけている」と言うのでした。
自分はサイバーダインシステムズ モデル101だと説明するT-800によると、かつて任務としてジョン・コナーを抹殺したのは自分であり、その後、DV被害を受けていた母アリシアと息子マテオに出会い、カールと名乗り、カーテン屋を営みながら家族として暮らしてきた。ジョン抹殺後は任務はなく、20年もの間、人間になる術を学んできたと言います。良心が芽生えたかどうかは不明なものの、息子を失ったサラに生きる目的を与えるため、そしてジョン・コナーの死に意味をもたらすため、ターミネーター出現の直前に感じる衝撃波を観測すると、サラにそれを知らせるメールを送るようになったと言います。
そしてサラに「運命を信じるか？我々の選択が未来を変えると信じるか？あんたは未来を変えようとした。スカイネットを破壊する選択を。そして私を自由にしてくれた。そして今、私はダニーを守る力になる。そう選択したんだ。」と話します。
4人は今後の作戦を検討します。ダニーは一生怯えて暮らすことを拒み、自分を囮として武器と陣地（キル・ボックス）を設定し、REV-9と戦うことを決意します。T-800は来る日のために蓄えていた武器庫の扉を開き、準備を進めます。しかし銃ではREV-9を倒せないことは分かってるはずだとグレースは言います。T-800はエネルギー兵器EMPを使うのが最善だと話します。その電磁パルスを使えば倒せるかもしれないということで、サラが知り合いの軍関係者に頼んでみることになりました。
カール（T-800）は妻子と永遠の別れを告げ、悲しげな表情を見せるのでした。「愛してるの？」とのダニーの問いにカールは「人間のそれとは違う。それは利点だと思っていた、でも違った」と言います。そんなカールにサラは「覚えといて、全てが片付いたらあんたを殺す」と告げます。
出発の準備が終わりサングラスを手にするものの、それをかけなかったカールは、かつての殺戮マシーンだった自分との決別を意味しているかのようです。
4人は軍の少佐からEMP攻撃用の装置を受け取ったところで、ヘリコプターで追跡してきたREV-9に襲撃されます。少佐の手引きで軍の施設に逃げ込んだ4人は、C-5輸送機に車ごと乗り込み離陸します。しかしそこへ追跡してきたREV-9が飛び移ってきて乱闘となるものの、車を落下させそれに巻き込まれたREV-9は地上へと落ちていきます。この時の銃撃のせいでEMPは被弾し壊れてしまいました。これが無いとREV-9を倒せる確率は12%だとカールは言います。
確率は0%じゃないから武器を増やして戦おうと言うダニーに対し、グレースは反対します。なぜなら人類の未来はダニーにかかってるからだと、未来のダニーについて話し始めます。
「あなたが“審判の日”の後に私を助け、育ててくれた。そして希望を与えてくれた、他の皆を助け希望を教えたように。数年で皆を兵士に育て上げ軍隊を作った。廃墟から立ち上がり、世界を取り戻した。」「あなたが教えてくれた。決まった運命なんてない、運命は自分で作るもの。あなたが未来。だからリージョンが狙う。」のだと。そう、ダニーこそが未来の人類のリーダーであり、グレースを2020年に送り込んだ人物だったのです。
するとそこへ、またしても軍用機を操縦するREV-9が迫っていました。機体をダニーたちの乗る輸送機に体当たりさせ、飛び移ってきます。衝突により機体側面は破壊され、輸送機内はパニックになります。サラは輸送機の貨物室のドアを開けてREV-9を外に放り出そうとしますが、固くて開きません。機内は無重力状態でなかなか思うように攻撃することができず皆苦戦しています。ダニーは機内に固定されている軍用車両の中に入れられ、カールがREV-9と戦っています。カールはドアを銃で撃ち、開けることに成功。ダニーと共にサラが車両に乗り込み、グレースが車外でしがみつきながら、パラシュートの付いた軍用車両は輸送機から落ちていきます。
【詳細あらすじ解説】ターミネーター ニューフェイト：結末
カールとREV-9を乗せた輸送機は、水を湛えたダムに墜落しました。水の底でカールは、分裂したREV-9に攻撃されて左手を失ってしまいました。一方サラたちが乗った車両はダムの天端（せき止めているダム本体上部）に着地し、ダムの下に落下寸前です。車から脱出しようと試みているところへREV-9が現れたため、グレースは車をつなぎとめていたパラシュートのベルトを切断して川へと車を落とします。
絶望的な状況の中、川底でREV-9と戦う女性たち。そこでREV-9にパラシュートを絡ませて遠ざけることに成功しました。なんとか川岸に泳ぎ着く3人。薬のないグレースはもう動けません。そこでグレースはダニーとサラに「まだ武器がある、私の動力源を使えば。」と話しますが、それはグレースの死を意味します。そこへ、ダムから上がってきたカールが合流し、グレースに注射器を渡しました。グレースはなんとか動けるようになりました。
4人はダムの内部に入り込み、そこでダニーは「ここがキル・ボックスよ」と、ここで決着をつけること宣言します。無敵とも思われるREV-9に挑むダニー、サラ、グレース、カールの4人。カールとグレースたちはREV-9に攻撃を与えながら高速回転するタービンに追い込みます。そしてカール自身も巻き込まれそうになりながらREV-9を押し込みます。そしてREV-9はタービンに巻き込まれて粉々に破壊され、大爆発を起こします。
爆発によってグレースとカールは瀕死の状態となります。倒したと思われたREV-9は再び復活、炎上するタービンの中からサラに襲い掛かり、吹き飛ばされてしまいます。そしてグレースはダニーに「私の動力源でREV-9の神経系を破壊できる。このために私を送った。今度は私が助けたい。」と伝えます。ダニーは泣きながらグレースの願いを聞き入れ、REV-9を抹殺するため、彼女の動力源を取り出します。そしてREV-9に向かっていくダニー。しかし、REV-9の抵抗により動力源ははじき飛ばされてしまいます。
絶体絶命のダニー。それを救ったのはカールでした。宿敵であるT-800に「カール」と呼びかけるサラの声に、彼は目を覚ましREV-9を押さえつけます。すかさずダニーがグレースの動力源を押し込みます。神経系を損傷したREV-9を抹殺するためカールは覚悟を決めます。REV-9と共に落下したカールは「ジョンのために」と言い残し、REV-9と共に燃え尽きるのでした。
ダニーはグレースの亡き骸に語り掛けます。「やったよ、グレース。助けてくれた。」
両親と一緒に公園で過ごす幼いグレース。その姿をフェンス越しに見つめるダニー。ダニーは「彼女を二度と死なせない」とつぶやき、ダニーの運転でサラと共に去っていくのでした。
以上、映画「ターミネーター：ニュー・フェイト」の詳細あらすじ解説でした。
「ターミネーター：ニュー・フェイト」感想・レビュー
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タマランチさんの感想
T800さんの感想
ニューフェイト面白かったです！描写や設定がきちんと前作を引き継いでいて、ターミネーター2の続編に相応しい作品に仕上がっていたと思います。エドワードファーロング演じるジョンコナーがいきなり死んでしまうという衝撃の始まりでファンとしては悲しい感じになってしまいましたが、「ジョンのために」というT-800の最後の言葉で救われた感じがしました。途中で出てくるカールの愛犬が全然懐いていない感じなのも、人間ではないターミネーターを見抜いている描写のような気がして面白かったです。シリーズ（1,2,ニューフェイト）を通してターミネーターという映画はサラ・コナーの物語だと強く感じました。T-800がなぜ老化していたのか、ダニーが今後どのように生きていくのか、続編が気になります。