アウシュヴィッツ・レポートの紹介:2020年スロヴァキア,チェコ,ドイツ,ポーランド映画。第二次世界大戦下、アウシュビッツ強制収容所から脱走した二人の男。その収容所の悲惨な状況を世に伝えるために実行した脱走は、12万人のユダヤ人の命を救うための報告書を作成するに至ります。実話を元にした真実のドラマです。
監督:ペテル・べブヤク 出演:ノエル・ツツォル(アルフレート・ヴェツラー)、ペテル・オンドレイチカ(ヴァルター・ローゼンベルク)、ジョン・ハナー(ウォレン)、フローリアン・パンツナー(ラウスマン伍長)、ヴォイチェフ・メツファルドフスキ(コズロフスキ)、ヤツェク・ベレール(ヘルシェク)、ヤン・ネドバル(パヴェル)、ラース・ルドルフ(クヅク兵士)、ほか
映画「アウシュヴィッツ・レポート」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「アウシュヴィッツ・レポート」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
アウシュヴィッツ・レポートの予告編 動画
映画「アウシュヴィッツ・レポート」解説
この解説記事には映画「アウシュヴィッツ・レポート」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
アウシュヴィッツレポートのネタバレあらすじ:起
1944年、アウシュビッツ強制収容所でアルフレート(ノエル・ツツォル)とヴァルター(ペテル・オンドレイチカ)は遺体の記録係をさせられていました。毎日殺される同胞を目の当たりにし、いつか自分も殺されるのではという恐怖に怯えていました。
このままではダメだ、彼らは外に出てこの過酷な実態を世間に知らせないといけないと考え、脱走する計画を立て始めました。
日が暮れて二人は動き始めます。同じ9号棟の囚人に協力してもらい、積み上げられた木材の下に穴を掘って隠れます。その後二人がいなくなった事がバレてしまい、点呼責任者は処刑、9号棟の囚人が連帯責任を負わされ、寒空の下、立たされてしまいます。
アウシュヴィッツレポートのネタバレあらすじ:承
脱走してから数日が経ちました。二人の行方を話せば開放すると伝えるも、誰も話そうとしません。二人が見つからない事に苛立つラウスマン伍長(フローリアン・パンツナー)、苛立つ余り犠牲になった囚人も出てきました。
そして何日も立たされっぱなしの囚人達も限界がやってきて、そのまま死んでしまう者も出てきました。夜明けになり粘りに粘ったアルフレートとヴァルターは、ついに逃げるチャンスを掴、み脱走することが出来ました。
懸命に国境へ向け走り出す二人、誰かに見つかればアウトです。疲労困憊の二人でしたが、必死で走ります。そんな中、アルフレートが足を怪我してしまいます。
アウシュヴィッツレポートのネタバレあらすじ:転
その様子を現地の女性に見られてしまいました。焦る二人、しかし彼女は通報したりせず、食料や靴を与えてくれました。そして彼女の知人に協力してもらい、スロバキアの国境辺りまで歩いて向かうことになりました。
徒歩とはいえ長時間の移動に疲れ果ててしまった二人、遠くに一軒家があるのを見つけると、安堵したのか気を失ってしまいます。目を覚ますと一軒家に住む老夫婦が介抱してくれていました。
幸い老夫婦はナチスに対抗する反乱軍であるパルチザンにつうじていて、二人を快く受け入れてくれたのです。老夫婦がパルチザンに連絡を取り、赤十字の職員が車で迎えに来ました。その車で二人は支部のあるスロバキアのジリナに向かいます。
アウシュヴィッツレポートの結末
そこで待ち受けていた弁護士にアルフレートとヴァルターは、隠蔽されている収容所の実態を全て話しました。密かに撮りためていた写真も証拠として提出します。
彼らから語られる信じ難い言葉の数々、聞いていた弁護士はタイプライターをアルフレートに渡し、文章にした方が良いと話します。二人は経験してきた全てを語りました。
脱走してから22日が過ぎて、ようやく責任者のウォレン(ジョン・ハナー)が現れます。アルフレートはあまりの対応の遅さに怒りを隠せません。ウォレンは改めて信じ難い話だと話します。というのもドイツ軍からは、収容所は難民キャンプで囚人たちは手厚く保護されていると聞いていたからです。
ウォレンたち赤十字はその話を信じ、物資などの支援をしていたのです。アルフレートは早々に対処し動く事を提言しました。そうでないと残してきた同胞達が殺されてしまう、そう考えたからです。
ウォレンも二人の話を聞くうちに、その細部からしか知らない内容に段々と信じ始めるようになります。二人の話を細かく纏めた内容は『アウシュビッツ・レポート』としてウォレンから連合軍に伝えられます。
アルフレートはすぐに収容所を爆撃するように強く訴えていましたが、結局爆撃は行われませんでした。しかしこのレポートのおかげでアウシュビッツに送られそうになっていた12万人のユダヤ人の強制収容を阻止し、命を救うことになったのです。
以上、映画「アウシュヴィッツ・レポート」のあらすじと結末でした。
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