バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍の紹介:2015年ロシア映画。第一次世界大戦下のロシア、戦争で疲れきった兵士達の士気は最悪だった。上官殺しも珍しくなく戦闘自体を拒む部隊が多かった。そんな中、女性の志願兵を募り部隊とする案が浮上。指揮官にマリア・ボチカリョークを任命。彼女らを前線へと送り込んだ。彼女らが戦場で見たものは凄惨な現実だった。
監督:ドミトリー・メスキエフ 出演:マリヤ・アロノーヴァ(マリア)、マリヤ・コジェフニコヴァ(ナターリャ)、ニコライ・アウジン(セレズニオフ)、ヴァレリア・シュキランド(ヴェーラ)、アリョーナ・クチコヴァ(ナーシャ)、ポリーナ・ドゥドキナ(カリーナ)、ほか
映画「バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍の予告編 動画
映画「バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」解説
この解説記事には映画「バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のネタバレあらすじ:起
1917年春、第一次世界大戦下のロシアはドイツ軍と長きに渡る戦いを繰り広げていました。しかし長引く戦争に疲れ果て前線のロシア兵達の士気は下がる一方でした。それゆえ今では敵軍であるドイツ兵達と馴れ合うまでになっていました。戦場にいる兵士達は飲んだくれの酔っ払いとまで言われる有様です。そんな中、女性志願兵による婦人部隊「バタリオン」の召集が決まります。マリア・ボチカリョーワを隊長とするバタリオンには大勢の志願者が詰め掛けました。しかし軍上層部の評価は低く前線での活動は困難との見方が大多数を占めていました。そんな情勢の中、オペラ歌手を目指す女性ナージャは婚約者の戦死を告げる訃報を受け取ります。嘆くナージャに友人ベーラはバタリオンへの志願を口にします。そして立ち去るベーラを追ってナージャもまた志願することに。志願者の集う施設では怪力をアピールする女性ドゥーシャや軍高官の娘タチーシェバ、夫を追って入隊を志願したユヴドキヤなど様々な女性志願者で溢れていました。体格や素性、健康状態により隊員の選別を完了したバタリオンはいよいよ訓練課程へと進みます。
バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のネタバレあらすじ:承
バタリオンを正式に結成するには訓練課程を修了する必要があります。戦場に素人を送っても混乱させるだけですから。もともと一般女性からの志願兵です。まずは体力づくりから障害物のある地形を想定した踏破訓練、銃剣突撃に射撃等やるべきことは山積みです。一般女性が敵兵とはいえ人を殺すことになるのですから様々な葛藤を乗り越えなければいけません。ある時は女性同士の諍いから隊長の解任にまで発展したりと前途多難な毎日でした。しかし厳しい訓練課程で団結し士気が上がったバタリオンは正式部隊として戦地へと送られることになりました。前線は士気の下がった男性兵士の溜り場のようでした。数日に1回、敵軍であるドイツ兵からソーセージや酒類の差し入れが入っているようです。バタリオンの最初の相手はそんなモラルの低下した味方男性兵士でした。戦場に女性がやってくると色眼鏡で集まる男性兵士達をマリア隊長は威嚇、追い払います。そして前線の塹壕を守備するため配置につくバタリオン。片側をセレズニオフに任せもう一方の指揮を執るマリア。そこにドイツ兵が白旗を掲げ差し入れをもって敵陣から現われました。隊長マリアとともに取り囲む女性兵達は酒類とともに軍物資のメモを隠し持っている兵を発見。そう彼らは差し入れと称してこちら側の物資を偵察するスパイでした。事態が発覚したドイツ兵は抵抗しバタリオン初の戦闘になりました。初めての対人戦闘にショックを受け泣き崩れる隊員。それを宥めるマリアは捕獲したスパイを連行していきました。
バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のネタバレあらすじ:転
スパイを連行中、不意を打たれひとりの女性兵士が殺されます。バタリオン最初の死者でした。嘆くマリアでしたがそれから何事もなく1ヶ月、油断していたバタリオンを毒ガス弾による攻撃が襲います。ドイツ軍の襲撃です。ガスマスクを慌てて着用し女性兵士達はそのまま敵を迎え撃つため突撃します。現代のような遠距離銃撃戦など当時あるはずもなく近距離での銃剣突撃や単発の銃撃、そして武器での殴打による攻撃など体格のいい男性兵士に有利な戦いが展開されます。なんとか機関銃による掃射で敵を追い払うことに成功するバタリオン。しかし犠牲は少なくありませんでした。そして初めての戦闘に皆ショックを受けていました。そんな中、マリアは上官に今まで酔っ払ってばかりだった自軍兵士を集めバタリオンと共に進軍することを進言します。しかし戦いに疲れ領土を割譲することになっても戦争を終結させ家に帰りたいと願う男性兵士はこの案に敵意を抱きます。そしてマリアの前に立ち塞がったのは前の夫でした。罵声をとばしマリアを殴りつける男は怒りを露わにしています。倒れふすマリアに立ち去り際「皆を連れて家に帰れ!戦争はもう終わりだ」と言い放ちます。
バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍の結末
参謀本部は現状の自軍の状態を把握していました。そもそもどの戦線の兵士も戦おうとしないのです。今の政府に忠誠心など持っていないものたちばかりです。そんな中、唯一戦闘命令を聞き入れそうなバタリオンにドイツ軍前線への奇襲が命じられます。夜間、闇に乗じて接近する女性兵士達。敵陣地に油を撒き火をつけるマリア隊長。そして果敢に突撃するバタリオン、戦闘は朝まで続きました。目覚しい活躍を見せたのは力自慢のドゥーシャです。敵の機関銃を奪い先頭を切って制圧射撃を敢行、狭い塹壕内では恐るべき攻撃です。そんな彼女にマリアは時計を贈り労をねぎらいます。しかしこの前線をバタリオンだけで守備するのは不可能です。前線本部に支援を要請するためベーラとナージャを向かわせます。しかし事は簡単ではありません。この戦場では士官が部下に殺される事も稀ではありませんでした。そしてここも例外ではありません。前線本部で報告を受けた司令官は男性兵士達に援護に向かうよう命じますがまったく相手にされませんでした。もう軍隊として機能していなかったのです。援軍はこない。絶望的な状況の中バタリオンをドイツ軍の歩兵隊が襲います。飛び交う銃弾、投げ込まれる手榴弾。阿鼻叫喚の中、必死の抵抗を見せるバタリオン。一方参謀本部を見限り前線へと出撃してきた参謀は部下をつれ自ら突撃しようとしていました。前線本部で味方であるはずの兵に銃を向けられ「士官は戦場に行かない」と問われる参謀。しかし軍の階級章を捨て一兵士として前線に援護に向かうと宣言。兵士達を押しのけます。その頃バタリオンは最期の戦闘に突入しようとしていました。もう駄目というときそれは訪れました。味方の男性兵士達が参謀と一緒にドイツ軍目掛けて突撃してきたのでした。-エンディング- この後、ロシアは内戦に突入、バタリオンが活躍した事例は彼女達が最後でした。
以上、映画バタリオン ロシア婦人決死隊VSドイツ軍のあらすじと結末でした。
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