マックィーンの絶対の危機(ピンチ)の紹介:1958年アメリカ映画。人間を餌に成長を続ける怪物との戦いを描くSFパニック作品。ある夜、上空から隕石のような物が森に落下した。石の中にはブヨブヨとした謎の物体が入っており、それに触った第一発見者の老人が飲み込まれてしまう。町の青年スティーヴとその恋人ジェーンは、怪物の危険を警察に知らせるが相手にして貰えなかった。その間にも怪物は人間を餌に成長を続け、手がつけられないほど巨大化してしまう。名優スティーヴ・マックィーンの映画初主演作。1988年に「ブロブ/宇宙からの不明物体」としてリメイクされた。別題は「マックィーンの人喰いアメーバの恐怖」「SF人喰いアメーバの恐怖」。
監督:アーヴィン・ショーテス・イヤワース・Jr 出演者:スティーヴ・マックィーン(スティーヴ・アンドリュース)、アール・ロウ(デイヴ)、オーリン・ハウリン(老人)、アニタ・コルシオ(ジェーン・マーティン)、スティーヴン・チェイス(ハレン医師)ほか
映画「マックィーンの絶対の危機(ピンチ)」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「マックィーンの絶対の危機(ピンチ)」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)の予告編 動画
映画「マックィーンの絶対の危機(ピンチ)」解説
この解説記事には映画「マックィーンの絶対の危機(ピンチ)」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)のネタバレあらすじ:謎の物体
1950年代のアメリカ、とある田舎町。夜、町の高校生スティーヴ・アンドリュースとその恋人ジェーン・マーティンが流れ星を探していました。すると上空を何かが過ぎり、森に落下します。興味を持った2人は、落下した物を探しに車で走り出しました。
森には小屋が建っており、老人が子犬と一緒に暮らしています。妙な音を聞きつけた老人が探してみると、クレーターの真ん中に石のような物が落ちていました。老人が訝しみながら木の棒でつついてみると、石が割れて中からブヨブヨした謎の物体が現れます。棒に付着したそれを老人が観察していると、物体が突然手に覆い被さりました。
老人が慌てて引き剥がそうとするも離れません。覆われた部分に激痛が走り、老人は苦しみながら農道に飛び出しました。そこへちょうどスティーヴ達がやって来ます。スティーヴは急いで老人を車に乗せ、町医者ハレンの診療所に連れて行きました。
老人の手には赤黒い物体がまとわりつき、どんどん大きくなっています。ハレン医師はスティーヴ達に、現場に戻って状況を調べてくれと頼みました。スティーヴは友人トニー達を誘い、一緒に森へ行ってみることにします。しかし特に異常は無く、スティーヴとジェーンは老人の子犬を連れて診療所に戻ることにしました。
一方、ハレン医師は看護師のケイトを呼び出し、老人の処置に当たろうとします。しかしケイトが到着した時、老人の姿はありませんでした。代わりに先ほどより大きくなった赤黒い物体が床で蠢いています。ハレン医師は、物体が老人を餌に成長したのだと考えました。酸や銃の攻撃も効かず、ハレン医師とケイトは一瞬で溶かされ吸収されてしまいます。それを偶然目撃したスティーヴは激しく動揺し、警察に駆け込みました。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)のネタバレあらすじ:もどかしい現実
警部補のデイヴ、巡査のバートに状況を説明するスティーヴ。犯人は怪物かも知れないと話すと、町の若者を敵視しているバートは露骨に馬鹿にした顔をします。しかし公平なデイヴは、一応見ておこうと診療所へ向かいました。
診療所にハレン医師の姿は無く、部屋は酷く荒らされています。スティーヴは何かがハレン医師を襲ったのだと訴えますが、逆に部屋を荒らした犯人ではないかとバートに疑われてしまいました。デイヴはバートの言いがかりを否定した上で、ハレン医師が今夜宿泊する予定だったホテルに電話をかけます。そして彼が到着し次第連絡を寄越すようホテル側に頼みました。
本格的な捜査は明日始めることにして、スティーヴとジェーンは一旦帰宅させられます。2人は夜中にこっそり家を抜け出して合流し、どうすべきか話し合いました。皆が納得するような証拠を見つけて警告するしかないと考えた2人は、トニー達に応援を頼むことにします。
スティーヴは危険な怪物が町を狙っていると説明し、その怪物を見つける手助けをして欲しいと訴えました。はじめは馬鹿にしていた友人達も、鬼気迫るスティーヴの様子に協力してくれることになります。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)のネタバレあらすじ:スティーヴの警告
スティーヴ達は手分けして住人に警告して回りますが、皆馬鹿馬鹿しいと信じてくれません。そんな中、スティーヴは父が経営する店のドアが開いていることに気付きました。違和感を覚えたスティーヴとジェーンは暗い店内に入ります。そこでかなり大きくなった怪物と遭遇しました。どうやら既に何人か吸収したようです。
スティーヴとジェーンは冷凍室に逃げ込みました。ドアの下から怪物が侵入して来ますが、どういう訳かすぐに引き返していきます。店から脱出したスティーヴとジェーンは、友人達と合流。急いで警察に電話しますが、応答したのがバートだったため話になりません。そこでスティーヴ達は、自力で町の皆を起こそうと考えました。
彼らは車のクラクションやサイレンなど、あらゆる音を深夜の町中に響かせます。騒音に気付いた住人は何事かと起き出し、スティーヴ達のところへやって来ました。スティーヴは住人達に、町に危険な怪物が潜んでいること、もう何人も殺されていることを説明します。デイヴはスティーヴを信じ、集まった住人を一度家に帰してラジオで状況を伝えることにしました。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)のネタバレあらすじ:巨大化した怪物
警察や消防が集まり店の前で警戒態勢を取りますが、怪物は見当たりません。そこに大勢の人が悲鳴を上げながら逃げて来ました。怪物は既に移動し、映画館で人間を襲っていたのです。大勢の人を餌にした怪物は、手のつけようが無いほど巨大化していました。
そこにまだ幼いジェーンの弟ダニーが現れます。危険を理解出来ない彼は近くの食堂に入ってしまいました。助けようとしたスティーヴとジェーンも続いて食堂に入りますが、怪物に覆われ出口を塞がれてしまいます。
デイヴは食堂に電話し、スティーヴに送電線を切って怪物を焼き殺すので、地下室へ逃げろと指示しました。スティーヴはジェーンとダニー、食堂の経営者夫婦と地下室へ急ぎます。しかし怪物には何の効果も無く、その上食堂に火が回り地下室に煙が流れ込み始めました。
マックィーンの絶対の危機(ピンチ)の結末:怪物の弱点
少しずつ地下室へ侵入する怪物。スティーヴが死を覚悟すると、食堂の店主が消化器を噴射して火を消そうとしました。すると怪物が後退していきます。スティーヴは怪物が冷凍室に入って来なかったことを思い出し、「二酸化炭素か」「そうか 寒さに弱いんだ」と閃きました。スティーヴは大声を上げて、電話越しにこの事実をデイヴに知らせます。
デイヴの指示で、町中から二酸化炭素の消化器がかき集められました。その場にいた住人達でいっせいに消化器を噴射すると、怪物は凍り始めます。スティーヴ達は全員無事に脱出しました。デイヴによると、怪物は空軍が北極へ運んで捨てることになったそうです。
後日、怪物は凍ったまま北極に無造作に捨てられました。しかし凍っているだけで、死んだ訳ではありません。スティーヴが少し不安を抱く中、この騒動は続編「悪魔のエイリアン(1971年)」に継承されます。
以上、映画「マックィーンの絶対の危機(ピンチ)」のあらすじと結末でした。
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