映画「サーカス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
サーカスの紹介：1928年アメリカ映画。チャールズ・チャップリンが「黄金狂時代」に続いて監督製作した喜劇映画。ひょんなことからサーカス小屋で働く事になった、放浪者チャーリー。団長の娘に淡い恋心を抱きつつ、雑用から道化から、綱渡りまで、何でもやります。恋敵まで現れて、チャーリーの恋の行方はどうなってしまうのでしょう。
監督：チャールズ・チャップリン 出演者：放浪者（チャーリー・チャップリン）、団長の娘（マーナ）、綱渡り師（ハリー・クロッカー）、団長（アラン・ガルシア）、スリ（スティーブ・マーフィー）ほか
この解説記事には映画「サーカス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
放浪者チャーリーは今日も今日とて腹を空かせながら、ふらふらと歩いていました。街は見世物小屋で賑わっています。人ごみの中、チャーリーも見世物を見物していると、隣の客が身なりの良い紳士にスリを働きます。紳士はすぐに気がつき問いつめますが、男は財布を器用にチャーリーのポケットに入れると、証拠隠滅を謀ったのでした。後々チャーリーのポケットから財布を回収しようと思っていた男は、その回収現場を警官に見つかり、スリの現行犯で捕まってしまいます。見たこともない財布を「これはあなたの財布ですね？」と警官に言われ、その中身の重さに思わず頷いてしまうチャーリー。男は連行され、チャーリーはさっそく空き腹を満たしにお金を使いまくります。ところが、その現場を財布の本当の持ち主に見つかり、チャーリーも警官からほうぼう追いかけ回されます。
一方、サーカス小屋ではクラウン達が観客を笑わせようと四苦八苦していますが、全く上手くいきません。みな退屈そうに演目を眺めています。そこへ、警官に追われたチャーリーが乱入し、ドタバタを繰り広げると、観客は大喜び。チャーリーがいなくなった後もアンコールの嵐です。この様子を袖から見ていた団長は、チャーリーをスカウトし改めてテストをします。しかし、チャーリーは面白い事どころか、クラウン達が教えた演目すらまともに出来ません。結局、仕事の契約をとれずにまた放浪者となります。 そんな中、サーカスの小道具係達が給与の不払いに異議を申し立て、全員辞めてしまいました。急遽空いた小道具係の仕事を埋めるため、またチャーリーに声がかかります。チャーリーは喜んで仕事を手伝いますが、舞台上でもヘマばかりです。ところが、それを見て観客はまたもや大喜び。やんややんやの喝采があがります。これは人気になるぞと見込んだ団長は、チャーリーを人気者とさとらせないように、安賃金の小道具係として雇い続ける事にしました。
忙しい生活の中で、チャーリーは団長の娘であるブランコ乗りの女性・マーナと親しくなり、淡い恋心を抱くようになっていきます。団長は彼女にいつも辛く当たっており、ぶったりもしました。あるとき、自分が不当に安く雇われていると知ったチャーリーは、団長に対して抗議します。マーナにこれ以上辛く当たるなら僕は辞めると。そして、給与の値上げを要求すると。チャーリーの主張は通り、二人の生活は今までよりもずっと楽になりました。 そんな折、サーカスの新しい演目として綱渡りが加わります。ハンサムな綱渡りの男・レックスにマーナは一目惚れします。レックスもマーナに好意をいだいている様子。それを見ていた、チャーリーはしょぼくれて出し物にも身が入らなくなってしまいます。観客も笑いません。こっそり綱渡りの練習などをするも、団長に見つかり大目玉を食らうのでした。
何回目かのショータイム、見所の綱渡りが始まらんとしていますが、肝心のレックスの姿がありません。舞台裏は大混乱となり、チャーリーが代役に抜擢されます。団長から「やらなければクビだ」と半ば強引に舞台に出されたのです。マーナにいい所を見せようと、小道具係を買収し命綱を任せますが、途中で命綱は外れるわ、どこからともなく猿が数匹出て来て服を脱がしていくわで、全く格好良いところを見せられません。とうとうサーカスもクビになってしまいます。 夜、チャーリーがひとりで野宿をしていると、そこへマーナがやってきます。父親の暴力に堪え兼ねて、サーカスを抜け出して来たというのです。一緒に連れてってほしいというマーナを制して、レックスを呼び出し、僕では彼女を幸せにできないから彼女を助けてくれと頼みます。 チャーリーの導きのおかげで、晴れて夫婦となったレックスとマーナ。マーナがまたサーカスへ戻れるよう、レックスは父親を説得しました。無事、サーカスに戻れる事となったマーナは、チャーリーも雇ってほしいと訴え、父親はそれをしぶしぶ承諾します。 次の街へ興行に向かうサーカス小屋の馬車たち。チャーリーは一番後ろに乗ってこいと言われますが、人知れずそのまま馬車たちを見送ります。閑散となった地で、放浪者はひとり歩き出すのでした。
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