コリーニ事件の紹介:2019年ドイツ映画。ドイツの弁護士作家フェルディナント・フォン・シーラッハのベストセラー小説を完全映画化したのが本作です。ナチスドイツの負の遺産をテーマとし、時代に苦しめられた人達を中心に彼らと正義のために動く主人公ライネンの頑張りに目を奪われます。
監督:マルコ・クロイツパイントナー 出演:エリアス・ムバレク(カスパー・ライネン)、アレクサンドラ・マリア・ララ(ヨハナ・マイヤー)、ハイナー・ラウターバッハ(リヒャルト・マッティンガー)、マンフレート・ツァパトカ(ハンス・マイヤー)、ヤニス・ニーヴーナー(若い頃のハンス・マイヤー)、ライナー・ボック(ライマース)、カトリン・シュトリーベック(裁判長)、ピヤ・シュトゥッツェンシュタイン(ニーナ)、フランコ・ネロ(ファブリツィオ・コリーニ)、ほか
映画「コリーニ事件」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「コリーニ事件」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
コリーニ事件の予告編 動画
映画「コリーニ事件」解説
この解説記事には映画「コリーニ事件」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
コリーニ事件のネタバレあらすじ:起
2001年、ベルリンの高級ホテルで実業家のジャン・B・マイヤーが殺害されました。
容疑者のコリーニという男に、弁護士になったばかりのライネンという青年が弁護につくことになります。初めての弁護に張り切っていたライネンでしたが、面会してもコリーニは一言も話そうとしませんでした。
その後、ライネンはコリーニに殺されたとされるマイヤーが、幼少期からの恩人で家族ぐるみの付き合いがあった人だった事を知り、弁護を続けるかどうか悩みますが、師匠にあたるマッティンガーから、職務は全うすべきと言われ、弁護を続けることになります。
審理が始まりますが、コリーニが一向に口を開こうとしないのでライネンは困り果てていましたが、ライネンが身の上話をし始めてから少しずつ口を開くようになります。
コリーニ事件のネタバレあらすじ:承
その後、マイヤーが現在の市場では決して出回ることのないワルサーP38という銃で頭を撃たれた事が分かります。その銃にどこか見覚えのあったライネンは、マイヤーの孫であり元恋人だったヨハナの元を訪ね、そこでマイヤーの書斎だった場所でワルサーP38を見つけました。
後日、この銃の画像をコリーニに見せた所、動揺した姿を見せたので、ライネンは審理の中断を直訴し、コリーニの故郷であるモンテカティーニに向かうことにしました。
ライネンはモンテカティーニで、コリーニをよく知る人間から聞き込みを始めます。そしてドイツに戻り、再び審理が始まりました。
その後、弁護側の証言により、マイヤーが元ナチスの将校で、そのマイヤーの指示で虐殺が起こり殺されたモンテカティーニ市民がいて、それがコリーニの父だった事が分かります。
コリーニの殺害動機が明確になりました。
コリーニ事件のネタバレあらすじ:転
コリーニと姉はずっとマイヤーを戦争犯罪者として訴え続けていましたが、ずっと退けられていて、やがてマイヤーの罪は時効を迎えます。
コリーニは姉から、自分が生きている間は何もしないと誓わせられていましたが、姉の死をきっかけに再び復讐に動く事になります。ライネンはその不起訴になった経緯を徹底的に洗い始め、そしてコリーニ姉弟を不起訴にした担当のマッティンガーを証言台に立たせます。
マッティンガーは当時の法律では合法だったと主張、ライネンは不起訴の正当性の是非を問うべく真っ向からぶつかっていきます。そして判決の結果を明日に行うと裁判官が告げ、審理は終了しました。
ライネンは精一杯やった結果をコリーニに伝えます。コリーニはライネンに握手を求めると、再び留置所に戻っていきました。
コリーニ事件の結末
翌日になり、判決を言い渡す日がやって来ました。ライネンを含め傍聴席にはたくさんの人が集まりますが、肝心のコリーニが現れません。
ライネンが不思議に思っていると裁判長が現れ、コリーニが独房で自らの命を断った事が告げられました。衝撃と深い悲しみの中、裁判は中止となります。
数日後、ライネンの事務所宛にベルリン地方裁判所から手紙が届きます。中にはコリーニの遺品である、父と写った写真が入っていました。
そして、ライネンはコリーニの葬儀に参加する事になります。その後、故人を偲ぶ会に参加したライネンは、ふと転がっていたサッカーボールに気が付き、誰もいない所に転がそうとしました。すると子供時代のコリーニが現れボールをキャッチ、そしてニッコリと笑います。
その後すぐ、コリーニの父が現れコリーニは父と手を繋いで去っていきました。その親子の後ろ姿をライネンは嬉しそうに見守っていました。
以上、映画「コリーニ事件」のあらすじと結末でした。
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