いつも心はジャイアントの紹介:2016年スウェーデン,デンマーク映画。頭蓋骨が変形する難病を患う青年リカルド。父の顔を知らず、母とも離れて暮らすリカルドはペタンクという球技に夢中になっています。彼の夢は北欧選手権で優勝して母に優勝トロフィーをプレゼントすること。相棒のローランドとチームを結成し、いざ大会へ臨みますが…。スウェーデン発の感動的なヒューマンドラマです。
監督:ヨハネス・ニホーム 出演者:クリスティアン・アンドレン(リカルド・ボーベリ)、ヨハン・シレーン(ローランド)、アンナ・ビエルケルード(エリザベス)、リンダ・フェイス(リナ)ほか
映画「いつも心はジャイアント」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「いつも心はジャイアント」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
いつも心はジャイアントの予告編 動画
映画「いつも心はジャイアント」解説
この解説記事には映画「いつも心はジャイアント」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
いつも心はジャイアントのネタバレあらすじ:起
狭頭症という頭蓋骨が変形する難病を患う青年リカルドはペタンクという球技に夢中になっています。リカルドは地元のクラブに通っていますが、ある日の練習中ボールが頭に当たって意識を失い、入院してしまいます。リカルドの親友でありペタンクのよき相棒ローランドはリカルドを見舞い、もうすぐやってくる誕生日に何が欲しいか尋ねます。病のため言葉をうまく発することのできないリカルドですが、ツッギが欲しいと小さく呟きます。退院したリカルドはコペンハーゲンで行われる次の北欧選手権出場に向けて意欲を燃やしますが、クラブの運営側はリカルドを大会に出場させるわけにはいかないと言い出します。練習中の事故が影響していました。リカルドに次なにか事故が起こっても責任を取ることはできないと主張する運営側に対して、ローランドはリカルドがいかに優れた選手であるか訴え、憤りを露わにします。しかし深く傷ついたリカルドはクラブを出て行ってしまいます。その後一人電車を待っていたリカルドは酔っ払いの中年男達に遭遇し、奇異な容姿をからかわれてしまいます。そこにローランドが駆け付け、ペタンクのボールを投げ男達を撃退してくれました。ローランドはリカルドを酒場に誘って励まします。
いつも心はジャイアントのネタバレあらすじ:承
リカルドは実の父親の顔を知りません。さらに母親はリカルドを生んだ後重い神経症を患ってしまい、リカルドは母の温もりすら知らずに施設の中で育ちました。リカルドは辛いことがあった時はいつも自分が巨人になって街を悠然と闊歩するという空想に身を委ねます。ローランドと二人で大会出場を目指すことになったリカルドは熱心にペタンクの練習を重ねていきますが、彼の身体は虚弱で、少しでも無理をすると倒れてしまいます。やがてリカルド30歳の誕生日がやってきます。母に会いたいリカルドは自転車を走らせ、母が暮らす施設へとやってきます。リカルドは母の部屋の前で得意のハーモニカを演奏し、ドア越しに母へ手作りのプレゼントとペタンクの大会トロフィを渡しますが、疲れが出て再び倒れてしまいます。母はリカルドが持ってきたプレゼントを大事そうに部屋に飾ります。施設ではリカルドの誕生日パーティーが盛大に行われますが、母と会えなかったリカルドは元気がありません。そこにペタンククラブの仲間達も音楽を演奏しながら入ってきてリカルドを祝福します。ローランドから渡されたプレゼントは金色に輝くペタンクのボールでした。リカルドはスッギだと大喜び、元気を取り戻します。リカルドとローランドはチームスッギを結成して北欧選手権に出場することを決断します。
いつも心はジャイアントのネタバレあらすじ:転
そして北欧選手権の大会当日がやってきます、しかし会場のすぐ隣ではビーチバレーの試合が行われ、コートも既定の長さに達していないなど試合会場の環境は劣悪です。優勝候補の最有力とされているのが前回優勝者であるデンマークチームのティレマン&ワーグナー組です。デンマークチームは圧倒的な強さで勝ち上がっていきますが、ツッギ組も負けていません。クラブの仲間達が続々と敗れていく中、リカルドは金のマイボールで素晴らしいプレーを繰り広げ、ツッギ組は順当に勝ち上がっていきます。そしてついにデンマークチームとの決勝戦を迎えます。リカルドは優勝トロフィーを持ち帰って母にプレゼントしようと胸に秘め、決勝戦に臨みますが、緊張していつものようなプレーができません。一方デンマークチームは完璧な投球を続け、ツッギ組は大きくリードをゆるしてしまいます。しかし母の写真を手にし、集中力を高めたリカルドはその後素晴らしい投球を披露し、じわじわとデンマークチームとの差を縮めていきます。次にデンマークチームが投げたボールは不運にも横から飛んできたビーチボールと空中でぶつかり、距離が伸びずに落下してしまいました。投球者のティレマンは今の投球は無効だと審判に訴えます。しかしリカルド達のクラブメイトであるギリエゲルは動く物体と当たった場合、ボールが停止した位置を有効とするとルールブックに記載されていると主張し、デンマークチームの訴えは退けられました。これにより形勢が逆転、その後もツッギ組による正確な投球は続き、ついに点差をひっくり返して、デンマークチームをリードします。
いつも心はジャイアントの結末
リカルドは最後の投球を残すのみとなりますが、卑劣なデンマークチームはリカルドのボールをビーチボール会場に放り投げるという嫌がらせを働きます。リカルドは慌ててボールを拾いにいきますが、ビーチボールの選手らからゲームを邪魔したと非難され、会場からブーイングが起き始めます。リカルドに心無い言葉を投げつける観客達、その中の一人が投げた食べ物がリカルドの顔面に的中、極度に体力を消耗していたリカルドは再び倒れこんでしまうのでした。その後リカルドの意識は戻ることはなく、救急車の中で静かに息を引き取ります。そこに巨人化したリカルドが現れ、リカルドの小さな亡き骸を手に乗せて、町の中を歩き出します。やがて目を覚ましたリカルドは大好きな母とともに巨人の肩に乗せられ、遠くに広がる荒野へと消えていくのでした。
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