グリーンマイルの紹介:1999年アメリカ映画。アメリカのベストセラー作家スティーブンキングが発表した原作小説「グリーンマイル」を映画化。重い罪を犯した死刑囚が死刑執行を待つ場所、グリーンマイル。そこで起きたことは一切他言されることはない。それがどんな奇跡だとしても・・・。
監督:フランク・ダラボン 出演者:トム・ハンクス(ポール・エッジコム)、デヴィッド・モース(ブルータス・ブルータル・ハウエル)、ダグ・ハッチソン(パーシー・ウェットモア)、マイケル・クラーク・ダンカン(ジョン・コーフィ)、サム・ロックウェル(ウィリアム・ワイルド・ビル・ウォートン)、マイケル・ジェッター(エデュアール・デル・ドラクロア)ほか
映画「グリーンマイル」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「グリーンマイル」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
グリーンマイルの予告編 動画
映画「グリーンマイル」解説
この解説記事には映画「グリーンマイル」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
グリーンマイルのネタバレあらすじ:起
1900年代初期、死刑囚だけがいる独房で看守を務めるポール(トム・ハンクス)の元に一人の男がやってきた。名前はジョン・コーフィ(マイケル・クラーク・ダンカン)。大柄な黒人で知能は低く幼い少女を二人惨殺した罪に問われ、死刑が確定していた。心穏やかなジョンだったが、ポールの同僚で知事の息子であるパーシー(ダグ・ハッチソン)からひどい扱いを受けていた。またパーシーは自分の立場を利用し、他の看守たちにも暴力的な態度を取っていた。死刑とはいえ、最後まで罪人たちを人として扱いたかったポールたちは、そんなパーシーの態度に手を焼いていた。その後死刑執行に立ち会ったパーシーは感電死させるために濡れたスポンジを使用することを学んだ。
グリーンマイルのネタバレあらすじ:承
ある死刑囚が居た。みんなからはデル(マイケル・ジェッター)と呼ばれ、死刑の執行が迫りながらもペットとして買っていたネズミのMr.ジングルスに今生きている事の喜びを感じており、そんなデルをポールたちは温かい言葉で労っていた。そして死刑執行が迫った時、デルはMr.ジングルスのことばかり心配していたのだが、そのMr.ジングルスをパーシーが踏み殺してしまう。激怒したデルだったが、そこでジョンが「まだ間に合う」と叫び、両手でMr.ジングルスを包み込んだ。明るい光が差し、Mr.ジングルスは息を吹き返した。その奇跡にそこに居た全員が息をのみ、ポールの中に本当にジョンは犯罪を犯したのか、という疑問が生まれ始めた。そしてデルの死刑執行日が来た。ポールは死刑執行をパーシーに任せる代わりに転属命令を出すように脅していた。そして電気椅子での死刑が執行されたが、パーシーは敢えて濡れたスポンジを使用せず、デルを惨殺させた。怒りに震えるポールたちの元に新しい死刑囚がやってきた。ワイルド・ビル(サム・ロックウェル)と呼ばれた彼は生意気なパーシーを脅したりと死刑を楽しんでいた。
グリーンマイルのネタバレあらすじ:転
ジョンが起こした奇跡を目の当たりにポールたちはある計画をしていた。それは重い病で余命間もない刑務所長の妻を救うというものだった。パーシーを閉じ込め、ジョンを刑務所から出そうとした瞬間、ワイルド・ビルがジョンを掴んだ。そしてジョンは相手の心を読み、本当の事実を知ってしまった。刑務所長宅に着いたジョンは奇跡の力で奥さんを救った。しかし普段なら吸い取ってしまった邪気を吐き出すジョンが一向に吐き出そうとせず、苦しみながら刑務所に戻った。パーシーを解放し、念押しで口止めをしたポール。パーシーを独房から出そうとしたそのとき、突然ジョンがパーシーに掴みかかり、自分が吸い取った邪気をパーシーに飲ませた。目の焦点が合わないパーシーはそのままワイルド・ビルの同房前に立ち、彼を射殺、そしてパーシーは精神が崩壊してしまった。
グリーンマイルの結末
何故あんなことをしたんだと問い詰めたポールにジョンが自分が見たものを見せると言い、彼の手を取った。それは少女たちを誘拐し、姉妹愛を逆手に取り、二人を惨殺したワイルド・ビルだった。ジョンは冤罪だったのだ。それを知ったポールたちはどうにか出来ないかと試行錯誤したが、死刑を止めることは出来なかった。そんなポールたちを想い、ジョンは言った。「毎日愛が利用され、たくさんの人が苦しんでいる。それを感じることに疲れてしまったんだ。」と。死刑施行の日、同僚たちは涙を抑えることが出来なかった。執行人はポール。ジョンは最後に「生まれてきてごめんなさい」と言い、そんなジョンの手をポールは強く握り、死刑が執行された。
時は流れ年老いたポールは施設の女性にジョンの事を話していた。彼の死刑を試行し転属したこと。そして彼が生きた証拠として60年以上も生きたMr.ジングルスを紹介した。ジョンがポールに残したもの、それは人生だった。108歳になったジョンは今でも健康で大切な人を見送ったばかりだった。それがジョンという奇跡の人間を死なせてしまった自分に課せられた罰なのだと神に問い、胸に刻み込んだ。
以上、映画グリーンマイルのあらすじと結末でした。
「グリーンマイル」感想・レビュー
-
1930年代のアメリカの死刑囚監房が舞台の映画です。原作は同名タイトルによるスティーブン・キングです。監督はフランク・ダボランです。ダボランはやはりキング原作の「ショーシャンクの空に」を撮っています。キングというとホラーを思う向きもあるかと思いますが、この映画はホラーではなく感動の物語です。具体的にどのような感動かというのはネタバレになるので触れませんが。
-
最後のシーンは涙腺崩壊でした。
「生まれてきてごめんなさい」は、本当に泣けます。
これを書いている今でも、視界が涙でぼやけています。
私がこの映画を観て最初に衝撃を受けて惹き込まれたシーンがポールの尿路結石の病気を死刑囚の黒人大男が口で吸い取り、顔を上に向けて口から菌みたいのを小蝿の大群のように吐き出したシーンでした。その瞬間、大男に物凄い力があるという驚きと共にこの大男の話し方と存在感、魅力にも虜になってしまいました。そしてポールの大事な友人の奥さんの重い病気を大男が吸い取り本当の悪党死刑囚に移してスカッとさせられたり、この大男が死刑を受け入れるという悲しい答えも世の中の犯罪の多さとか厳しい現実なども考えさせられ、只面白いだけでなく、この映画の作者の想像力に強く感銘を受けた映画でもありました。