白いカラスの紹介:2003年アメリカ映画。人種差別、DV、年の差などのに対する周囲の偏見や障害をテーマにしたヒューマンドラマ。ピュリッツァー賞作家のフィリップ・ロスのベストセラー小説を映画化。
監督:ロバート・ベントン 出演:アンソニー・ホプキンス(コールマン・シルク教授)、ニコール・キッドマン(フォーニア・ファーリー)、エド・ハリス(レスター・ファーリー)、ゲイリー・シニーズ(ネイサン・ザッカーマン)、ほか
映画「白いカラス」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「白いカラス」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「白いカラス」解説
この解説記事には映画「白いカラス」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
白いカラスのネタバレあらすじ:汚名
アメリカ・マサチューセッツ州の大学で学部長を務めるコールマンは、大学を三流から名門校へと編さんさせた権威ある古典文学の教授だった。しかし講義中、何気なく発したひと言が黒人に対する人種差別に当たると糾弾され、辞職に追い込まれる。さらにその事実を知った妻アイリスが急死し、コールマンはこの1件で職と家族の両方を失ってしまう。
白いカラスのネタバレあらすじ:若い恋人
失意と孤独の中でコールマンは、酪農場に住み、大学で清掃員をしているフォーニアに出会う。夫のDVから逃げているフォーニアと、全てを失って孤独なコールマンはその日のうちに体の関係を持つ。親子以上に年が離れた若いフォーニアとの情事にコールマンは溺れていく。
ある晩、フォーニアの元へ彼女の元夫レスターが彼女を連れ帰ろうと現れる。この時コールマンはフォーニアが子どもの頃継父に性的虐待を受けて家出し、ベトナム帰還兵のレスターからは激しい暴力を受け、2人の子どもを火事で亡くしたことを聞き、彼女の心の傷を知る。自身も長年出生にまつわる秘密を抱えてきたコールマンはますます彼女に対する想いを深めていく。
白いカラスのネタバレあらすじ:闇からの解放
そんなコールマンに、友人で作家のネイサンは、2人の関係がもはや町中の噂になっていることと、何よりレスターから危害を加えられることを案じてフォーニアと別れるように進言するが、コールマンは聞き入れない。そして体の関係だけと割り切っていたフォーニアがコールマンに心を許し、2人がようやく心の平穏を手に入れたかのように見えたある日、2人が乗った車の正面にレスターのトラックが迫ってくるのを見たコールマンは、避けようとしてハンドルを切って崖下に転落、2人は事故死してしまう。
白いカラスの結末:悲しい真実
コールマンの葬儀に参列したネイサンは、そこで彼の妹アーネスティンに出会い、彼の秘められた人生の話を聞く。コールマンは実はたまたま白い肌に生まれついたが黒人で、差別を恐れてユダヤ人と偽ってきたのだった。若い頃に愛した人が真実を知って去っていったため、妻アイリスと結婚する際には、彼女に両親は死んで、家族はいないとしていることを母親に告げ、そのことがきっかけで兄からも絶縁されていたのだった。自分が黒人だという事実を話せば、大学での差別の汚名を着せられることもなかったのに、というアーネスティンの言葉を聞いたネイサンは、コールマンの人生を1冊の本に書き上げようと決意する。
何度も見てしまう深い映画 破滅型のニコールが美しい 最後の恋と溺れるアンソニーに納得 DVD購入しよう