歌声にのった少年の紹介:2015年パレスチナ映画。2013年のエジプトの人気オーディション番組「アラブ・アイドル」で見事優勝し、パレスチナを代表するスーパースターとなったムハンマド・アッサーフの実話を基に映画化された作品で、亡き姉との約束を果たすため、歌で世界を変えようと誓う主人公の姿を描いています。
監督:ハニ・アブ・アサド 出演者:タウフィーク・バルフム(ムハンマド・アッサーフ)、カイス・アタッラー (少年時代のムハンマド・アッサーフ)、ヒバ・アタッラー(ヌール)、ディーマ・アワウダ(アマル)、アハマド・ロッホ(ウマル)ほか
映画「歌声にのった少年」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「歌声にのった少年」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
歌声にのった少年の予告編 動画
映画「歌声にのった少年」解説
この解説記事には映画「歌声にのった少年」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
歌声にのった少年のネタバレあらすじ:起
2005年、パレスチナ・ガザ地区。イスラエルとの長年に渡る紛争が絶えないこの地で、少年ムハンマド・アッサーフ(カイス・アタッラー)とその姉ヌール(ヒバ・アタッラー)、ウマル(アブドルカリーム・アブバラカ)、アハマド(アハマド・カセィーム)の4人は、バンドを結成するため、楽器を買う金を貯めていました。秀でた歌の才能をもつムハンマドは、いつの日か音楽で世界を変えるという夢を抱いていました。悪徳商人に騙されそうになりながらも何とか中古の楽器を揃えた彼らは、金を稼ぐために結婚パーティーで歌と演奏を披露していきます。
歌声にのった少年のネタバレあらすじ:承
ヌールの夢は、いつかこのバンドでエジプト・カイロのオペラハウスで演奏することでした。しかし、ある日ヌールは体調を崩し、医師から重い腎不全と診断されてしまいます。ムハンマドは姉と同じく腎臓を病む少女アマル(テッヤ・ホサイン)と交流を持ちつつ、姉の治療費を稼ぐため音楽教室で学び、その歌声に磨きをかけていきます。しかしヌールは十分な治療を受けられぬまま亡くなり、失意のムハンマドは姉のギターを叩き壊してしまいます。
歌声にのった少年のネタバレあらすじ:転
2012年.成人したムハンマド(タウフィーク・バルフム)は荒廃したガザでタクシーの運転手として働きながら、ウマル(アハマド・ロッホ)やアハマド(サーベル・シリーム)らと共に音楽活動を続けていました。ムハンマドらはヌールとの約束を果たすため、地元テレビ局のオーディション番組への出場を思い立ち、スカイプを使って番組に参加しますが、途中で電源のトラブルが発生してしまい、オーディションは失敗に終わってしまいます。失意のあまり音楽を辞めようと考えていたムハンマドでしたが、久しぶりに再会したアマル(ディーマ・アワウダ)から「この世は醜いけど、あなたの声は美しい」と勇気づけられ、エジプロ・カイロの音楽オーディション番組「アラブ・アイドル」への出場を決意します。
歌声にのった少年の結末
しかし、国境が封鎖されているガザ地区の外に出ることは非常に厳しいものでした。それでもムハンマドは勇気を振り絞って国境を越え、エジプトに辿り着きます。やがて「アラブ・アイドル」への出場権を得たムハンマドは順調に勝ち進んでいき、パレスチナの人々は我らの誇りとばかりにムハンマドの快進撃を喜びます。ムハンマドにとっては、パレスチナの置かれた現状を歌で伝えたい一心でした。そして迎えた決勝前のリハーサルでムハンマドは極度の緊張状態に陥りますが、アマルからの電話に励まされて我を取り戻します。そして決勝のステージに立ったムハンマド(ムハンマド・アッサーフ本人)は見事優勝を果たし、名実ともにパレスチナの希望の星となったのです。
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