ナイト・オブ・シャドー 魔法拳の紹介:2019年中国映画。太宰治や手塚治虫にも影響を与えた怪異短編集の最高傑作『聊斎志異』の原作者・蒲松齢をモデルにした主人公をジャッキー・チェンが演じ、人間と邪悪な妖怪との戦いを描いたファンタジーアクション作品です。
監督:ヴァッシュ・ヤン 出演者:ジャッキー・チェン(プウ・スンリン)、イーサン・ルアン(イエン・チュイシャ/ツァイチェン)、エレイン・チョン(シャオチン)、リン・ボーホン(ヤンフェイ)、リン・ポン(鏡の妖魔)、ランス・リュー(チン・カ)、マーク・リュー(チン・チュアン)、チャールズ・リュー(チン・メイ)、キングダム・ユン(チュウ夫人)ほか
映画「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ナイト・オブ・シャドー 魔法拳の予告編 動画
映画「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」解説
この解説記事には映画「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ナイト・オブ・シャドー 魔法拳のネタバレあらすじ:起
遠い昔の中国。妖怪の世界と人間の世界を隔てていた結界が突如として破られ、妖怪たちが続々と人間界へと押し寄せてしまうという事態が発生しました。
妖怪を連れ戻すために人間界に送り込まれたのは凄腕の妖怪ハンター、プウ・スンリン(ジャッキー・チェン)。プウは人間界では小説家として妖怪退治を描いた物語を発表、お供の善の妖怪たちと共に「陰陽の筆」の力を使って邪悪な妖怪たちを封印していました。
そんなある日、人間の少女が相次いて誘拐される事件が発生、事件が妖怪の仕業であるとみた衛門府の見習い護衛兵ヤンフェイ(リン・ボーホン)から依頼されたプウは、調査に乗り出すことにしました。事件の犯人は鏡の中の世界と人間界を行き来できる“鏡の妖魔”(リン・ポン)と、人間の魂を吸い取るシャオチン(エレイン・チョン)の妖怪姉妹の仕業でした。
シャオチンは地元の知事の娘を誘拐して魂を吸い取ろうとしたところ、イエン・チュイシャ(イーサン・ルアン)という人間の男に阻止されました。チュイシャはシャオチンに「人間に戻してやる」と告げましたが、シャオチンは娘の魂を吸い取ると、いずこへと逃亡していきました。
ナイト・オブ・シャドー 魔法拳のネタバレあらすじ:承
鏡の妖魔はチュイシャを鏡の部屋へと誘い込み、シャオチンの制止を振り切って攻撃を仕掛けました。チュイシャがとどめを刺されそうになったその時、駆け付けたプウが鏡の妖魔を陰陽の筆で魔法書に封印しました。
プウはチュイシャを家に連れ帰って手当てをし、回復したチュイシャはシャオチンを追うプウに協力を申し出ました。しかし、プウが体力の弱ったシャオチンを見つけ、いざ封印しようとしたところ、チュイシャがシャオチンを助けたため、取り逃がしてしまいます。
実は、チュイシャとシャオチンには人知れぬ過去がありました。元々チュイシャの正体は蛇の妖怪ツァイチェンだったのですが、日の光の届かない世界でしか生きられないツァイチェンは、日の下で生きられる人間になりたいと願っていたのです。そんなある日、ツァイチェンは美しい人間の娘シャオチンと出会い、シャオチンは自ら妖怪になることと引き換えにツァイチェンを人間チュイシャにしてあげたのです。
ところが、シャオチンは邪悪な魂に憑りつかれてしまったことで、人間の魂を吸い続けなければ死んでしまう身体に成り下がってしまったのでした。プウはシャオチンを本当に封印してよいのか選択を迫られました。
ナイト・オブ・シャドー 魔法拳のネタバレあらすじ:転
何としてでもシャオチンを人間に戻したいチュイシャは、知事により護衛隊長に任じられたヤンフェイの協力を得て、シャオチンを誘き寄せるために、町中の若い女性たちが踊る盛大な宴を催すことにしました。プウはチュイシャを手出しできないよう縄で縛って宴の場から遠ざけ、シャオチンを待ち構えました。
やがて狙い通りに踊り子に扮していたシャオチンが現れ、プウとの死闘が始まりました。縄を解いたチュイシャはまたしてもシャオチンを逃がそうとしましたが、プウは何とか巨大な蛇の力を持つシャオチンに苦戦しながらも何とか封印することに成功しました。
そしてプウはお供の妖怪ワンヤオの記憶を消す能力を使い、嘆き悲しむチュイシャの記憶を消して、新たな記憶を植え付けました。シャンヤオを倒したことにより、これまで魂を吸い取られていた人々も元に戻り、これで一件落着と思われましたが、チュイシャを哀れに思ったワンヤオは、勝手に彼の記憶を元に戻してしまいました。
ナイト・オブ・シャドー 魔法拳の結末
チュイシャは自責の念に駆られて、酒に溺れたプウから陰陽の筆を奪い取りました。シャオチンらこれまでプウに封印された妖怪たちは“地獄の門”と呼ばれる場所に送られ、門をくぐった妖怪は消滅してしまうのです。チュイシャは陰陽の筆を使って、地獄の門に送られようとしているシャオチンを助け出そうと考えたのです。
プウとヤンフェイはチュイシャを追いますが、シャオチンを救い出したチュイシャは、彼女から吸い取った邪悪な魂や筆の力も合わさって暴走してしまいます。妖怪たちが次々と解き放たれ、プウはチュイシャを必死で止めようと激突するなか、元来の優しい心を取り戻したシャオチンは意を決して自ら地獄の門に飛び込みました。
チュイシャは我に返ってシャオチンを助けようとしますが、シャオチンは「ここで終わりにしましょう。あなたと一緒なら現世に帰れなくてもいい」と彼に語り掛け、シャオチンとチュイシャは一緒に地獄の門の彼方へと消えていきました。
全てを終えたプウは、弟子となったヤンフェイと共に新たな旅に出ました。プウの机には、チュイシャとシャオチンの物語を綴った『聊斎志異』の本が置かれていました。
以上、映画「ナイト・オブ・シャドー 魔法拳」のあらすじと結末でした。
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