1941 モスクワ攻防戦80年目の真実の紹介:2020年ロシア映画。第二次世界大戦時の1941年、ナチスドイツがソ連・モスクワに侵攻した際に勃発したモスクワ攻防戦と、それに参加した若き士官候補生たちの知られざるエピソードを描いた戦争アクション映画です。ドイツ軍に対して兵力で劣るソ連軍は訓練中の学生兵を戦場に送ることを決断、彼らの。
監督:バディム・シメリェフ 出演者:アルチョム・グビン(サシュカ・ラヴロフ)、リュボフ・コンスタンチノワ(マーシャ・グリゴリエワ)、イゴール・ユージン(ディミトリ・シェミャーキン)、アレクセイ・バルデュコフ(アリョスキン中尉)、グラム・バブリシヴィリ(ミュゼリドツ中尉)、セルゲイ・ボンダルチュク(ディメンティヴ大佐)ほか
映画「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
1941 モスクワ攻防戦80年目の真実の予告編 動画
映画「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」解説
この解説記事には映画「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
1941 モスクワ攻防戦80年目の真実のネタバレあらすじ:起
第二次世界大戦下の1941年10月初旬、ナチスドイツ軍はソ連への侵攻を開始、首都モスクワを目指して進軍していました。ソ連軍は必死に防戦していましたが、ドイツ軍と比べると決定的に戦力不足は否めませんでした。
ソ連軍の若き士官候補生のトカチェンコ(ダニル・イワノフ)は仲間たちと共に草むらに潜み、ドイツ軍の戦車に狙いを定めていました。ところが、トカチェンコらの隊は敵兵に見つかってしまい、トカチェンコは撃たれました。これはソ連軍の訓練の一環であり、トカチェンコらはモスクワの南方に位置するポドリスクの砲兵練成場で対ドイツ軍を想定していた演習に励んでいるのです。
砲兵練成に参加している兵士の中でも一際有望視されているのは、砲台手として優れた素質を持つサシュカ・ラヴロフ(アルチョム・グビン)と良きライバルであるディミトリ・シェミャーキン(イゴール・ユージン)でした。ラヴロフとディミトリは看護師を目指す女性マーシャ・グリゴリエワ(リュボフ・コンスタンチノワ)を巡る恋のライバルでもありました。
兵力不足に悩むソ連軍上層部はやむなくまだ訓練の途中で戦闘の経験もない新兵を戦地へ送り込む決定を下しました。ラヴロフやディミトリら新兵たちはより一層厳しい訓練に励むこととなりました。
その一方、ラヴロフはディミトルからマーシャに近づくなと釘を刺されていたのですが、夜遅くまで自習室で勉強していたマーシャのもとにこっそりと近づきました。ラヴロフは居眠りしていたマーシャの手に密かに花を握らせましたが、危うく見回りの者に見つかりそうになりました。目覚めたマーシャは隠れているラヴロフを見つけ、キスをしました。
宿舎に戻ったラヴロフはマーシャとの密会をディミトリに見破られ、殴り合いの喧嘩となりました。ラヴロフとディミトリは罰として5日間の独房入りとなりましたが、ラヴロフは今回の喧嘩の一件に加えて先日の演習の際の不手際までも指摘され、練成場追放の危機に立たされることとなりました。
1941 モスクワ攻防戦80年目の真実のネタバレあらすじ:承
ワルシャワ街道を進軍するドイツ軍の大軍はモスクワまであと190kmの地点まで迫っていました。ソ連軍の上層部は議論の末に新兵を防衛の最前線であるイリンスコエへ送り込む決定を下しました。新兵たちは増援部隊が到着するまでの数日間、敵軍を食い止めることとなりました。
訓練中の新兵たちは急遽集合させられ、作戦について説明を受けました。ラヴロフはアリョシュキン中尉(アレクセイ・バルドゥコフ)率いる部隊に配備され、ディミトリは別の部隊へと配備されました。ラヴロフはマーシャに見送られて戦地へと出発しました。
ラヴロフの隊は突然上空に現れたドイツの戦闘機から攻撃を受け、すぐさま反撃を開始しました。その際、砲台や弾薬を積んだトラックにドイツ軍の焼夷弾が落とされ、トカチェンコは身を挺してトラックを物陰に隠そうとしました。トラックは爆破炎上しましたが、トカチェンコは間一髪で脱出して無事でした。
その後、ワルシャワ街道を進軍していたラヴロフの隊は、農民を装う武装集団と遭遇しました。双方の間には一瞬の緊張が走りましたが、武装集団の中にたまたまラヴロフの孤児院時代の仲間だったエロヒン(アレクセイ・ヴィノグラードフ)がいたことが明らかとなり、双方の緊張が解けました。
武装集団はストルチャク中尉(セルゲイ・ベズルコフ)率いるスパイ養成所の部隊であり、ドイツ軍がソビエト軍を装って進軍中との情報を入手して周囲を探っていたのです。ラヴロフの隊とストルチャク中尉の隊はしばしの間交流を深め、協力してドイツ軍の動向を見張ることにしました。
1941 モスクワ攻防戦80年目の真実のネタバレあらすじ:転
ラヴロフらが一般住民に扮して見張っていると、そこにドイツ軍の偵察部隊のバイクが通りかかりました。血気に逸るラヴロフは銃を手に敵兵に向かっていこうとし、後でストルチャク中尉から行き過ぎた行動を咎められました。ラヴロフの元々のポジションは砲台手であり、ここで無駄死にしてはならないのです。ラヴロフは自らの行動を反省しました。
イリンスコエの前線にはソ連軍の新兵3500人が集結しました。前線ではまだトーチカが未完成であり、新兵たちもトーチカ造営の肉体労働に駆り出されました。その一方でラヴロフは前衛部隊陣地の砲台からドイツ軍の戦車を砲撃し、懸命の防衛戦を繰り広げていきました。
やがてイリンスコエに増援部隊とは別の応援部隊が到着しました。応援部隊の中にはマーシャが看護師として従軍しており、ラヴロフはマーシャとの再会を喜び合いました。
イリンスコエの第1防衛線では、作業をしている訓練兵のヴァシリコフ(パベル・ストント)が空腹に喘いでいました。そこで同僚のパホーモフ(マーク・ヴドヴィン)が自分は小食だからと自らの食糧を分け与え、ヴァシリコフは感謝しました。
その時、ドイツ軍の戦闘機が上空に飛来し、空襲を仕掛けてきました。第1防衛線は爆炎に包まれ、パホーモフはヴァシリコフの安否を心配しましたが、ヴァシリコフは辛うじて生き残っていました。
1941 モスクワ攻防戦80年目の真実の結末
ラヴロフはドイツ軍戦車の大群を前に必死の戦闘を続け、ソ連軍の新兵たちも決して侵攻を許すまいと戦い続けました。戦いの最中、ラヴロフは戦場でディミトリと再会し、互いの無事を喜び合いました。しかし、仲間たちは次々と命を落としていきました。
その頃、未だに空腹に悩まされているヴァシリコフは偶然にもドイツ軍の上官がワインを飲みながら休憩している場面に出くわしました。ヴァシリコフは果敢にも敵陣に突入し、ドイツ兵を捕虜にするとともにつまみのパイナップルをも手に入れました。
ソ連軍の増援部隊は未だに現れず、ドイツ軍の攻勢はますます激しくなる一方でした。パモーホフはドイツ兵との戦いで戦死し、新兵たちも死を覚悟し始めました。ラヴロフ、マーシャ、ディミトリは互いに友情を確認し合いましたが、ドイツ軍の火炎放射器の前に次々と新兵たちが死傷していきました。未だに増援は現れず、新兵たちは全滅の危機に立たされました。
そんな時、ようやくソ連の国旗を掲げた戦車がやってきました。しかし、それは増援部隊ではなくソ連軍を装ったドイツ軍でした。一方、ソ連軍本部はイリンスコエからの撤退を決断、ラヴロフは伝令として各前線に撤退を告げることとなりました。
その最中、ディミトリが撃たれました。マーシャはすぐさまディミトリの手当てをしましたが、ディミトリは致命傷を負っており、駆け付けたラヴロフとマーシャに看取られて息を引き取りました。
ラヴロフとアリョシュキン中尉は納屋に隠した砲台からドイツ軍の戦車を狙い撃ちし、2両を撃破することに成功しました。ところが、ラヴロフらのいる納屋に手榴弾が投げ込まれ、中にいたラヴロフ、マーシャ、アリョシュキン中尉は爆破に巻き込まれて命を落としました。
ポドリスクの士官候補生の激闘によりドイツ軍の戦車は271両撃破され、ドイツ軍はモスクワに侵攻することはありませんでした。映画は若き兵士たちが戦局を変えてくれたのだと伝え、彼らは我々の記憶のなかで永遠に生き続けると結んで幕を閉じます。
以上、映画「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」のあらすじと結末でした。
「1941 モスクワ攻防戦80年目の真実」感想・レビュー
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開戦時の、ソ連主力対戦砲45mm砲部隊の話。ドイツ混合戦車部隊が、不自然。この砲、ナチスと、仲間の頃ソ連、ドイツ砲のコピー。何故かフランス製47mm砲弾が、余ってて、45mmになった。対日戦でも使用。
ポスターは、フェイク。3号突撃砲が、カッコいい。
歴史物だが、粛清とか見ぬふり、スペイン戦の、敗残兵士は、興味深い。
気づいた訂正箇所が3つあるので書かせていただきます。
イリンスコエへ送り込まれる際のラヴロフとディミトリの配備部隊はディミトリが途中からドイツの戦闘機に襲われるアリョシュキン中尉の部隊で、ラヴロフは別の部隊です。。
スパイ部隊を束ねるストルチャクは中尉ではなく大尉です。
ヴァシリコフとパホーモフの名前が逆で戦死したほうがヴァシリコフ。空腹のデカブツがパホーモフです。
現在のウクライナ危機もこのような望まない劣勢な戦いを強いられているところをこの映画と重ねて鑑賞し、非常に印象深く残っています。
この映画は先人を称えるとともに反戦を訴える映画なので、モスクワ攻防戦で亡くなった方々は兄弟のような関係のウクライナを攻め落とそうとする現在のロシア連邦をどのように思うのかと見終わったあと考えました。いかなる理由があろうと戦争を起こすことは良くないですね。