長い裏切りの短い物語の紹介:2012年イタリア映画。ラリオ銀行の専属弁護士だったジュリオは、高額の取引の仕事を受けますが、その翌日ラリオ銀行はニューライト銀行に買収され、仕事を依頼したブランディが自殺してしまいます。新しい管理者となったセシリアに連れられ南米の某国の大統領に会ったジュリオは、ニューライト銀行が南米でリチウムに関係した吸収合併を多数行っていることに不信感を持ち、調べるうちに陰謀に巻き込まれるという、イタリアと南米を舞台にした異国情緒たっぷりのサスペンス映画です。
監督:ダヴィデ・マレンゴ 出演者:グイド・カプリーノ(ジュリオ・ロヴェド)、カロリーナ・クレシェンティーニ(セシリア)、マヤ・サンサ(ヴァレリア)、フローラ・マルティネス(マーベル)、ほか
映画「長い裏切りの短い物語」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「長い裏切りの短い物語」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「長い裏切りの短い物語」解説
この解説記事には映画「長い裏切りの短い物語」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
長い裏切りの短い物語のネタバレあらすじ:起
弁護士のジュリオは妻のヴァレリアと離婚調停中の身。そんなジュリオが、入院中の上司に呼ばれ病院で、高額な取引の仕事を命ぜられます。
ジュリオが担当のラリオ銀行のブランディに会うと、「この案件は通常は僕の上司が担当するものです。とても私には・・・」と恐れ多い気持ちで話を返すと、ブランディは「君に全て一任する、話はついている」と言いました。
ジュリオは妻のいる家に立ち寄り、娘達を連れだしますがヴァレリアは「離婚調停中だ」と言ってジュリオの相手はしません。
翌朝、ラリオ銀行にニューライト銀行のセシリアがやって来ました。有無を言わせずブランディの部屋に乗りこむと「ラリオ銀行の株を51%買った。今日から私が管理者だ」とブランディにつきつけます。銀行の前に車でやってきたジュリオが降りようとした時、上階からブランディがジュリオの車に落ちてきました。
飛び降り自殺とみられ、担当の刑事に事情を聞かれるジュリオの前に、セシリアが現れ、「私が解雇通知をした後、こうなった」と刑事に話しました。突然ニューライト銀行に変わったものの、弁護士契約はジュリオのままです。
セシリアに転勤を依頼するジュリオでしたが、逆にセシリアは「南米のケバダに行け」と命じます。「子供の誕生日だから行けない」というジュリオの言葉は全く聞き入れてもらえず、セシリアはジュリオを連れ、ケバダ空港に降り立ち、美人ガイドのマーベルの運転でホテルに到着しました。
長い裏切りの短い物語のネタバレあらすじ:承
翌日、二人はマーベルの車でヴァルガス大統領の自宅に向かいます。セシリアは「南米では、金で役人を買収すれば話は速い、何も言わずにサインすればいい」と持論を言いながらヴァルガス大統領の前に座ります。
セシリアが書類を差し出すと大統領が目を通し「約束の書類が無い、これじゃあダメだ、サイン出来ない」と突き返します。セシリアがアタッシュケース一杯の金を渡すと、大統領は受け取ったものの「契約は出来ない」と断ります。
「二人で話をするから、先に帰って」と言われたジュリオは、マーベルの車に乗り、色々な話を聞きはじめました。マーベルはジュリオを塩湖に連れていきます。「かつてここにはイタリアの塩湖列車が走っていたが、今はこのありさま」と現場を見せます。
そして「この地下には大量のリチウムがあるんだ」と教えます。そのころセシリアは、ヴァルガス大統領の対立する、野党の党首に会っていて、この党首にも金を渡します。
ジュリアが「元々はラリオ銀行の弁護士だった」と話すと、マーベルは「2年前にブランディがリチウムの事で訪ねてきたが、その後音信不通だ」と言います。このころにはジュリオはマーベルと仲良くなり、ジュリオに好意を持ち始めたセシリアが嫉妬し始めます。
長い裏切りの短い物語のネタバレあらすじ:転
イタリアに戻った二人、ジュリオはヴァレリアと娘達に会うものの、そこへ旧友のマックスがやって来ます。「仕事を手伝ってもらうことになっている」と言うヴェレリアでしたが、ジュリオは二人の関係を疑い始めます。
翌日、ニューライト銀行の取引をマックスを調べていると、すべての金が『ゼニス社』を経由していることを突き止めます。そこでジュリオはマーベルとWEB通話をして、このことを話すと、「ゼニス社はニューライト銀行の裏会社だ」と言った後、パソコンに映る画面の前でマーベルが殺されてしまったのです。
慌てるジュリオ、殺した男は今度はジュリオに迫って来ます。セシリアから渡された社用車で逃げるジュリオ。追ってくる殺し屋を振り切ろうとスピードを上げると、ブレーキが利かなくなり事故を起こしてしまいました。
マックスと一緒に真相を突き止めるジュリオに、妻のヴァレリアも手伝うようになります。そして『ゼニス社」が南米の資源会社などを吸収し、放射性廃棄物をアフリカに不法投棄している事がわかり、それらを操っているのがミルトンという老人であることを突き止めたのです。
さらに自殺したブランディがヴァルガス大統領が欲しがっていた文章を売ろうとしていたこともわかりました。
長い裏切りの短い物語の結末
自殺したブランディの妻にも話を聞き、ブランディの祖父が塩湖を採取できる契約を100年前にしていたことがわかります。この契約書こそ、カギを握る文章でした。ジュリアはセシリアに会い、「君は僕の敵なのか、味方なのか?」と聞きますが、セシリアは味方のような言い方をし、二人はそのまま愛し合います。
少しして、ミルトンが亡くなりました。ミルトンの孫がセシリアだったのです。ジュリオは、ブランディが自殺する前に隠した契約書のありかを突きとめます。予想通り、ブランディの部屋にかけてある、祖父の肖像画の裏の壁にありました。ジュリオは刑事に会い「これをどうしたらいい?」と聞きます。刑事には「どんなにしようと結果は同じ」と言われます。
契約書を見つけたジュリオにセシリアが会いに来ます。セシリアは拳銃を突きつけ「契約書を渡して」と言いますが、ジュリオは目の間で燃やしてしまいます。セシリアは愛していたジュリオを撃てず出ていきました。
契約書がなくなったことで、ヴァルガス政権は野党に惨敗しケバダでは政権交代が起きます。ジュリオの元にはヴァレリアが戻って来てきます。セシリアの横には死んだはずのミルトンがいました。ジュリオが契約書も燃やしたことで、すべてが正しい方向に向かいはじめたのです。
以上、映画「長い裏切りの短い物語」のあらすじと結末でした。
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