長く熱い週末の紹介:1980年イギリス映画。ロンドンの暗黒街を牛耳るボスが、政界や警察、そしてアメリカのマフィアと組んで街の開発と組織の拡大を目論みます。日本未公開ながら、イギリスにおいては最高の評価を受けるネオ・ノワールの傑作です。
監督:ジョン・マッケンジー 出演者:ボブ・ホスキンス(ハロルド・シャンド)、ヘレン・ミレン(ヴィクトリア)、エディ・コンスタンティーヌ(チャーリー)、デイヴ・キング(パーキー)、ブライアン・マーシャル(ハリス)、デレク・トンプソン(ジェフ)、ジョージ・カラリス(ガス)、スティーヴン・デイヴィース(トニー)、ピアース・ブロスナン(IRA)、ブルース・アレキサンダー(マック)ほか
映画「長く熱い週末」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「長く熱い週末」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
長く熱い週末の予告編 動画
映画「長く熱い週末」解説
この解説記事には映画「長く熱い週末」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
長く熱い週末のネタバレあらすじ:起
スーツケースに詰めた札束からコリン(ポール・フリーマン)が金を抜きます。その金は、ある組織の人間に渡されましたが、金が足りないと騒動になっている最中に何者かに襲われ、組織の人間は殺されました。
ゲイであるコリンは、バーで見つけた若者2人に酒をおごり楽しみますが、店を出た二人は殺されました。そしてコリンの運転手も殺され、森に放置されます。
ロンドンでは葬儀が行われていました。近くのテラスで、ジェフ(デレク・トンプソン)とハリス議員(ブライアン・マーシャル)が書類を見て話しをしています。そこへ喪服を着た女性がやって来て、ジェフに唾を吐きかけます。突然の事にジェフは面食らいます。
週末の金曜日、ロンドンの暗黒街を牛耳るハロルド(ボブ・ホスキンス)は、自分の大型ヨットにハリス議員、パーキー警部(デイヴ・キング)などの要人を呼んでパーティーを開いていました。
ハロルドの最大の目的は、アメリカからやってくるマフィアのボス、チャーリー(エディ・コンスタンティーヌ)でした。街の開発を手掛けるハロルドは、チャーリーからの資金融資に期待を寄せていました。
そんな時、妻ヴィクトリア(ヘレン・ミレン)の母を教会に送り、待機していたエリック(チャールズ・コーク)の車が爆破されて殺されます。
続けざまに、親友で一番の子分であるコリンがプールで殺されます。さらにハロルドの経営するカジノで不発の時限爆弾が発見されました。
長く熱い週末のネタバレあらすじ:承
コリンの死に怒り狂うハロルドは、パーキー刑事に事件のもみ消しを頼みながら調べてもらいます。すると「あの爆弾は、アイルランド製でIRA(アイルランド解放戦線)が使っているものだ、もしIRAだったら相手が悪い」と教えます。そして自分のネットワークで情報屋をつるし上げて聞き込みますが、情報は得られませんでした。
ハロルドはヴィクトリアと一緒に、チャーリーを食事に招待するため自分の経営するレストランに向かいます。店の前に着くと、2階の部屋で爆発が起こります。ヴィクトリアにガス漏れだと言わせ、ヴィクトリアに子分のジェフを連れてチャーリーを別の店に招待させます。この席で「爆弾騒ぎの抗争の事を話さないと、契約しないで帰る」とヴィクトリアに迫り、ヴィクトリアは大筋を話しました。
酒に酔ったハリス議員が「ハロルド抜きで契約しよう」とチャーリーに迫りだし、ジェフとヴィクトリアが止め、タクシーで帰します。そのころハロルドは、レストランのシェフから「見知らぬアイルランド人が2人来ていた」と言います。2階の部屋は、ハロルドがチャーリーを接待する予定の部屋でした。
長く熱い週末のネタバレあらすじ:転
ハロルドは内部の犯行だと考え、ファミリーの6人を拉致し、食肉工場で逆さ吊りにします。そして「正直に言わないとここから出さない。後は凍え死ぬだけだ」と言って出ようとします。
そこへパーキー刑事がやって来ると「爆弾がわかった、IRAのものだ。イギリス軍が10年かかっても始末できない組織だ。相手が悪い、手を引け」と言います。
ハロルドは「相手が誰だろうと、オレが叩き潰す」と強がると、パーキーが「お前たちで勝てる相手ではない」と言った事から、ハロルドは激怒したものの、子分に「6人を解放して金を渡せ」と言って出て行きます。
自宅に戻ったハロルドが相変わらず強がっていると、ヴィクトリアが「あなたのやり方が間違っているの」と否定します。ハロルドは怒ったものの、考え直して謝ります。
その時ハロルドは、ジェフに唾を吐きかけた喪服の女の事を思い出し、子分に「喪服の女を探せ、見つかったらオレを迎えに来い」と言います。
しばらくして女が見つかり、ハロルドは墓の前にいたベンソンという女に話しかけます。ベンソンは「夫がジェフとコリンに雇われ、アイルランドのベルファストへ運転手として行って殺された。それなのに命令したあなたは何もしてくれない」と怒鳴りつけます。
長く熱い週末の結末
ハロルドはジェフをヨットに呼び、ベルファストへ行った事を聞きます。「ハリス議員がベルファストで多くの人を使っている。その為に金を持っていった。金を渡す前にコリンが5000ポンド抜き取った為、金が足りないと騒動になり相手に襲われた」と言います。ハロルドが「この裏切り者!」と怒鳴ると、「全てハリスに脅されてやったことだ」と言います。
ハロルドが「IRAを叩き潰してやる」と言うと、ジェフが「イギリス軍でも倒せないから無理だ」と言うと、怒ったハロルドはジェフを殺しました。自宅で荒れるハロルドに、ヴィクトリアが「今度はこっちがハリスを利用すればいいのよ」と言います。
ハロルドはハリスを訪ね、IRAのトップに会わせてもらいます。6万ポンドを渡して手打ちをしようというものでした。札束を見たトップが、部下たちと金を調べ始めます。その時、ハロルドの子分たちが襲撃し、IRAのトップとハリスを射殺しました。
ハロルドはチャーリーに会い「全て解決した、取引をしよう」と言います。チャーリーは「帰る、お別れだ。抗争をするようなギャングとは取引できない」と言います。ハロルドの必死の説得にも耳を貸さないチャーリーを見て、捨てゼリフを吐いてハロルドはホテルを出ました。
待機する車に乗りこむと、IRAのメンバーが乗っていました。隣の車ではヴィクトリアが拉致されていました。観念したハロルドは苦笑いをするのでした。
以上、映画「長く熱い週末」のあらすじと結末でした。
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