恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチの紹介:1978年イギリス,フランス映画。1人の男性が生み出す災厄を止めるため、難事件に挑む刑事を描くSFホラー。ある夜、何者かに襲撃された作家モーラーは、損傷していない脳の一部だけで生命を繋いでいた。事件の担当になった警部ブリュネルは、調べを進める内モーラーが奇妙な能力を持っていたことを突き止める。彼は念力によって、災厄を引き起こすことが出来るのだ。モーラーが更なる災厄を生み出そうとしていると気付いたブリュネルは、精神科医ゾンフェルドと共に企みを阻止すべく奮闘する。SFXを担当するのは、「エイリアン(1979年)」等で知られるブライアン・ジョンソン。
監督:ジャック・ゴールド 出演者:リチャード・バートン(ジョン・モーラー)、リー・レミック(ドクター・ゾンフェルド)、リノ・ヴァンチュラ(ブリュネル)、ハリー・アンドリュース(副総監)、マイケル・バーン(ダフ)ほか
映画「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチの予告編 動画
映画「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」解説
この解説記事には映画「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチのネタバレあらすじ:起・始まりの事件
舞台はイギリス、ロンドン。ある夜、作家のジョン・モーラーは来客に声をかけながらじっとテレビを注視していました。するとモーラーはその来客によって何度も殴られ殺害されてしまいます。翌朝、アパートの隣人が異変に気付き事件が発覚しました。
事件の担当になったのは、フランスから研修に来ているブリュネル警部です。モーラーの日記に目を通していたブリュネルは、「西正面」という言葉に首を捻りました。同じく担当になった刑事ダフと一緒に室内を調べていたところ、死亡したと思われていたモーラーが突然息を吹き返します。ブリュネルは急いで彼を病院に運びました。院内は飛行機の墜落事故を受けて騒然としています。
ブリュネルは事件を調べるため、モーラーが通っていた精神科医ゾンフェルドを訪ねました。ブリュネルはモーラーの事件を説明し、彼について尋ねます。モーラーはゾンフェルドに、「私には災いを生む力がある」と明かしていたそうです。モーラーは嫌っていた乳母や両親、教師、妻などが念じただけで死んでいったことを話しました。ゾンフェルドは信じておらず、一種の妄想だと分析しています。
モーラーは度重なる不幸を、自分に責任があると信じ込んでいたようだと。それを聞いたブリュネルは、モーラーは何者かに復讐されたのかも知れないと考えます。病院に運ばれたモーラーの意識は戻らず、いつ死亡してもおかしくない状態でした。生命維持装置で辛うじて生きており、脳だけが機能しています。
恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチのネタバレあらすじ:承・モーラーの念力
モーラーについて聞き込みを続けるブリュネル。モーラーは、邪悪と権力について書くのが非常に上手い作家だったそうです。ただ孤独であり、周囲から気味悪がられていました。アパートの隣人ペニントンは、妻が自殺したのはブリュネルのせいだと信じ恨んでいます。モーラーの日記には「念力」と記されていました。モーラーを担当する医師ジョンソンは、念力とは物質に影響する思考力のことだと話します。気になったブリュネルは、念力について調べてみることにしました。
後日、ジョンソンから呼び出しを受けたブリュネルは、ゾンフェルドとゾフを連れ病院に急ぎました。ジョンソンは、モーラーの損傷していない脳の一部で何かが起こっていると説明します。彼の脳波は激しく反応し、時間が経つにつれて強くなっていました。モーラーは、何か伝えたいことがあって生に執着しているようだと考えるブリュネル。その夜、ゾンフェルドがブリュネルの部屋を訪ねて来ました。
彼女は今まで黙っていた、モーラーの恐ろしい秘密を明かします。ゾンフェルドがモーラーの部屋を訪れた際、彼は自分の念力を証明するため飛行機を墜落させたそうです。人は皆悪魔の申し子だと項垂れるモーラー。彼の言い分を勘違いだと片付けていたゾンフェルドも、信じるしかなくなっていました。
恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチのネタバレあらすじ:転・モーラーの狙い
ゾンフェルドの告白を聞いたブリュネルは、モーラーを殺害しようとしたのは彼女だと推察します。モーラーがこれ以上の災厄を起こすのを防ぐため、彼を殺そうとしたのだと。モーラーの狙いについて考えたブリュネルは、ミンスター寺院で行われる礼拝が危険だと気付きました。寺院の大聖堂は修理されたばかりで、寄付金に対する感謝の礼拝に女王や内閣の関係者等を招いています。
礼拝は明日の夜行われる予定でした。ブリュネルが教会を見に行ってみると、西側の壁に大きな亀裂が入っています。日記にあった「西正面」とはこのことだと理解するブリュネル。急いでゾンフェルドのところへ向かうと、彼女はモーラーが大聖堂を崩すと予言していたことを明かしました。モーラーは貧困に苦しむ人々がいる一方で、莫大な金を湯水のように使う権力を嫌悪していたのです。そしてゾンフェルドは、モーラーの計画が恐ろしくなり彼を殺害しようとしたのだと認めました。
モーラーは大聖堂を崩壊させるために生きているのだと理解したブリュネル。副総監にありのままを報告しますが、馬鹿馬鹿しい話だと信じて貰えません。ブリュネルは礼拝を中止しなければ大惨事が起こると必死に説得し、一緒に大司教に話を通しに行きました。しかし寺院側には取り合って貰えません。
恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチの結末:迫る災厄
ゾンフェルドはモーラーの企みを阻止すべく、病院に忍び込んで今度こそ彼を絶命させようとしました。しかし脳波が激しく反応し、モーラーの目が開きます。ゾンフェルドは殺害に失敗し、自ら命を絶ちました。
翌日。昼の間から少しずつ崩れ始める大聖堂に、ブリュネルは焦りを募らせていました。夜になり、ブリュネルは副総監と協力して爆弾テロだと騒ぎ人々を無理やり避難させることにします。しかしこの期に及んでも大司教達は話を信じません。
焦れたブリュネルは病院に車を飛ばしました。すると西側の壁の亀裂が深まり、ついに大聖堂の崩壊が始まります。副総監は逃げ惑う人々を避難させようとして、崩落に巻き込まれてしまいました。
病院にたどり着いたブリュネルは、災厄を止めるため急いでモーラーの生命維持装置を外していきます。モーラーの脳波は静かに消えました。すると、突然彼の手が動き始めます。ペンを握らせると、「ウィンズケール」と書き記しました。そこには原子力発電所があります。
するとモーラーの目が突然開き、脳波が再び動き出しました。終わらない恐怖を暗示しながら、この映画は終わりを迎えます。
以上、映画「恐怖の魔力/メドゥーサ・タッチ」のあらすじと結末でした。
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