ニュー・ミュータントの紹介:2020年アメリカ映画。マーベル・コミックの人気作品を原作とする『X-MEN』シリーズの通算13作目(スピンオフ含め)であり、20世紀FOX製作としては最終作となる作品です。本作は過去作品のキャラクターは登場せず、シリーズ初となる青春ホラー作品となりました。日本では劇場公開されずデジタル配信となりました。
監督:ジョシュ・ブーン 出演者:アニャ・テイラー=ジョイ(イリアナ・ラスプーチン/マジック)、ブルー・ハント(ダニエル・ダニー・ムーンスター/ミラージュ)、メイジー・ウィリアムズ(レイン・シンクレア/ウルフスベーン)、チャーリー・ヒートン(サム・ガスリー/キャノンボール)、ヘンリー・ザーガ(ロベルト・ダ・コスタ/サンスポット)、アリシー・ブラガ(セシリア・レイエス)ほか
映画「ニュー・ミュータント」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ニュー・ミュータント」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ニュー・ミュータントの予告編 動画
映画「ニュー・ミュータント」解説
この解説記事には映画「ニュー・ミュータント」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ニュー・ミュータントのネタバレあらすじ:起
「父は心の中には良い熊と悪い熊が住んでいると言った。私はどちらが勝つのかと尋ねると、父はそれは自分次第だと答えた」ーーー。
ある日、ネイティヴ・アメリカンの保留地を竜巻が襲いました。少女のダニーことダニエル・ムーンスター(ブルー・ハント)は父(アダム・ビーチ)と一緒に避難しましたが、父はダニーの目の前で何者かに殺害され、ダニーも捕らえられてしまいました。
意識を取り戻したダニーは、自分がベッドに拘束されていることに気が付きました。そこに医師のセシリア・レイエス(アリシー・ブラガ)が現れ、ダニーの住む保留地は彼女を除く全員が竜巻の犠牲になったと告げました。ダニーは、保留地を襲ったのは竜巻ではなく熊のような怪物だったと証言しましたが、レイエスはそれはトラウマによって植え付けられた別の記憶だと否定しました。
レイエスは、この施設は突然変異によって超人的能力を得た“ミュータント”の隔離施設であり、ダニーのように自分の能力を制御できない者たちをこの施設の管理下に置いて育成しているのだと説明しました。この施設には他にも、イリアナ・ラスプーチン(アニャ・テイラー=ジョイ)、レイン・シンクレア(メイジー・ウィリアムズ)、サム・ガスリー(チャーリー・ヒートン)、ロベルト・ダ・コスタ(ヘンリー・ザーガ)といった4人の若者が収容されていました。
ニュー・ミュータントのネタバレあらすじ:承
この施設にはミュータントの脱走を防ぐための“フォースフィールド”が張られており、脱走を試みたダニーはフォースフィールドに触れて怪我をしてしまいました。ダニーはフォースフィールドの存在を知りながら教えてくれなかったイリアナとは事あるごとに対立するようになり、その度にレイエスが自らの能力“プシオプラズマバイオフィールド”を使って仲裁に入りました。
レイエスはダニーも自分の能力が何なのか分かり、それを制御できるまで一般社会から隔離するのがこの施設の狙いであり、退所後は“X-MEN”の一員になれると語りました。
この施設の若者たちはそれぞれ哀しい過去を抱えていました。サムの能力は高速で空を飛べることですが、サムはかつて父と一緒に鉱山で働いていた時に能力を暴走させてしまい、父や同僚らを死に至らしめた過去がありました。ロベルトは興奮すると体温が急激に上昇し、全身が炎と化す能力があり、恋人を焼き殺してしまった過去がありました。
レインは狼に変身する能力があり、そのことを知った神父から虐待を受けていました。若者たちの中で一番能力を使いこなせるイリアナは右腕から光の劔“ソウルソード”を出し、テレポート能力や相手に幻覚を見せる能力を持つなどかなりの実力者ですが、彼女もまた18人も殺した過去がありました。
ロベルトはイリアナとセックスをしようとしましたが、恋人のトラウマが蘇って踏み切れませんでした。イリアナはロベルトに恋人の幻覚を見せ、ロベルトは暴走して全身炎の塊となり、駆け付けたレイエスにプールに突き落とされました。
ニュー・ミュータントのネタバレあらすじ:転
中々能力が開花できないダニーはレイエスから薬物治療を受けました。イリアナと反りの合わないダニーは自分に好意的なレインに心を開くようになっていきました。
ある日、イリアナたち5人はレイエスを薬で眠らせ、その間に思い思いの時間を過ごすことにしました。その時、施設内には笑い顔の仮面を被った謎の怪物が現れました。それはイリアナが幼い頃に遭遇した異世界の怪物“スマイリーマン”の幻影でした。
やがてレインの前にもあの神父の幻影が見えるようになりました。それはダニーの能力“他人に幻覚を見せる力”が開花したものでした。目覚めたレイエスは自分を眠らせた罰としてイリアナを独房に拘束しました。
レイエスは所属する組織“エセックス・コーポレーション”の本部からある指令を受け取りました。実はこの施設はX-MENとは何の関係もなく、ミュータントを殺人兵器として育成するのが真の目的でした。
エセックス本部はダニーの能力が危険すぎることを理由に、レイエスに対してダニーの察処分を命じました。レイエスは検査と称してダニーを検査室に呼び出し、彼女に薬物を打って安楽死させようとしましたが、間一髪でレインが駆け付け、レイエスに襲い掛かるとダニーを助け出しました。
一方、イリアナはまたもやスマイリーマンに襲われていました。ダニーの能力が暴走し、幻影のはずのスマイリーマンは物理的にも攻撃をしかけられるようになりました。イリアナはサムやロベルトと共闘し、スマイリーマンを倒しました。
ニュー・ミュータントの結末
ダニーとレインはイリアナら3人と合流しました。ダニーらはレイエスのオフィスにあった自分たちのファイルからこの施設の真の目的を知り、レイエスを倒して施設から脱出しようと決意しましたが、レイエスは圧倒的な強さでダニーたちを追い詰めていきました。
ダニーが殺されそうになったその時、ダニーの能力により熊の怪物“デーモン・ベア”が誕生し、レイエスを喰い殺しました。デーモン・ベアの暴走は止まらず、イリアナが食い止めている間にレイン、サム、ロベルトは気を失ったダニーを連れて避難しようとしました。
しかし、デーモン・ベアの圧倒的な力によってイリアナたちが絶体絶命の危機に陥ったその時、ダニーの心の中に亡き父が現れました。ダニーの父は竜巻によって死んだのではなく、ダニーの能力の暴走によって命を落としていたのです。
ダニーの父は恐怖と立ち向かうようダニーを諭し、意識を取り戻したダニーはデーモン・ベアを制御することに成功しました。
施設は廃墟と化し、周囲を覆っていたフォースフィールドも消失しました。ダニーら5人は新たな世界へと旅立っていきました。
以上、映画「ニュー・ミュータント」のあらすじと結末でした。
この映画の感想を投稿する