愛の嵐の紹介:1973年イタリア,アメリカ映画。元ナチスの収容所の所長であるマックスがホテルのフロント係をやっていました。泊り客に過去にユダヤ人収容所で権力を使って倒錯した愛の生活を送った少女が泊り客としてやってきました。13年の歳月が過ぎたにもかかわらず二人は再び倒錯した愛欲の世界にのめり込んでいきます・・・という話です。シャーロット・ランプリングの美貌が光る作品です。
監督:リリアーナ・カヴァーニ 出演者:ダーク・ボガード(マクシミリアン)、シャーロット・ランプリング(ルチア)、フィリップ・ルロワ(クラウス)、ガブリエル・フェルゼッティ(ハンス)、マリノ・マッセ(アサートン)、ウーゴ・カルデア(マリオ)、イザ・ミランダ(伯爵夫人)、カイ・ジークフリート・シーフィルド(ヤコブ)ほか
映画「愛の嵐」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「愛の嵐」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
愛の嵐の予告編 動画
映画「愛の嵐」解説
この解説記事には映画「愛の嵐」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
愛の嵐のネタバレあらすじ:起
マックスはウイーンのホテルでフロント係をしています。ホテルには泊り客もいるものの、ホテル住まいの住人もいました。彼はナチスの親衛隊にいてユダヤ人の施設の責任者としで管理をしていました。そのホテルに指揮者の妻ルチアが泊まりに来ました。ルチアは13年前ユダヤ人収容所にいた少女でした。マックスは大人になった彼女を見て、収容所時代を思い出しました。全裸の男女の中で一人だけ光る存在のルチアにマックスは虜になっていました。そして権力を使い少女であったルチアを性のはけ口としてもてあそんでいました。そして収容所で二人は倒錯した愛の世界を築いていました。一方ルチアもマックスの顔を見て思い出したくない過去を回想していました。そして夫に早くここと立ち去りさろうと促しました。
愛の嵐のネタバレあらすじ:承
そのころナチスの残党たちは自分たちの生き残りの為に、自分たちの過去を消す話し合いをしていました。その中にはマックスとルチアも含まれていました。ルチアは夫だけ出発して自分はホテルに残りました。ホテルの中でルチアはナチスの残党らの話を盗み聞きしてしまいました。そして自分の命が狙われていることを知り、身を隠そうとしていた時にルチアの部屋にマックスがやって来ました。マックスはルチアに『どうして目の前に現れたんだ』と暴言を吐き暴力を振るい始めました。しかしその後二人は抱き合い昔のように関係を持ってしまいました。そうしてマックスとルチアは昔のように関係を持ち続け始めました。
愛の嵐のネタバレあらすじ:転
マックスはルチアの命が狙われていることを知り、アパートにルチアをかくまいました。マックスにはスタイン伯爵夫人という愛人がいました。スタイン夫人には自分以外の女が出来たことを悟られていました。そしてマックスはナチス時代に倒錯した関係を続けたルチアに再会したことを話しました。スタイン夫人に異常だと言われながらもマックスはナチス時代を思い出しながらルチアとの関係を続けどんどん二人は深みにはまって行きます。その二人の様子を見張るナチスの残党がいました。そしてナチスの残党らに呼び出されマックスは説得されますが、マックスはルチアの元へ帰って行きました。
愛の嵐の結末
マックスはホテルを辞め、ルチアと部屋に籠り生活をし始めました。ナチスの残党らは二人を殺害することにしました。常に見張られ、外にも出ることの出来ない状態でした。それでもマックスとルチアは暗い部屋で愛し合っていました。そして二人はナチス時代の服を着て深夜車で外出しました。後ろから尾行する車のライトが光っています。夜明けを迎え車を降りドナウ川に掛かる橋の上を歩く二人に数発の銃弾が浴びせられ二人は倒れました。
以上、映画「愛の嵐」のあらすじと結末でした。
女性監督らしい美しく繊細な描写がされています。背徳感にあふれていますが、とにかくシャーロット・ランプリングが妖艶で美しい。ナチスドイツに関わる話は、政治的なものや歴史的なものが多い中、この作品は純粋なのかゆがんでいるのかわからない愛情を持て余すふたりが、時代の闇に消される物語に仕上がっています。