ピースメーカーの紹介:1997年アメリカ映画。ロシアで核弾頭が盗まれテロリストに渡る危機に、アメリカで二人の捜査官がそれを防ごうと動き出す。平和調停者(ピースキーパー)の意義とは何か?平和を保つ為にどこまで許されるのか?平和を維持する難しさを問うサスペンスアクション映画。
監督:ミミ・レダー 出演者:トム・デヴォー(ジョージ・クルーニー)、ジュリア・ケリー(ニコール・キッドマン)、デューサン・ガブリック(マーセル・ユーレス)、アレクサンドル・コドルフ(アレクサンダー・バルエフ)ほか
映画「ピースメーカー」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ピースメーカー」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ピースメーカー」解説
この解説記事には映画「ピースメーカー」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ピースメーカーのネタバレあらすじ:序幕
ボスニアで、一人の議員が謎の暗殺を受けました。その頃ロシアでは核軍縮条約に基づき、核弾頭の解体が進んでいました。解体された弾頭は然るべき施設で無力化する為、列車で運び出されていきます。その列車を謎の特殊部隊隊員が襲撃、ロシアの将軍コロドフの手引きにより、核弾頭が盗まれました。しかし1基は残され、列車事故を装い起爆されました。
ピースメーカーのネタバレあらすじ:第1幕
ロシアでの事故と核爆発でアメリカは大騒ぎでした。核密輸対策担当のケリー博士は、これが事故ではないと分析し、その鋭い観察眼を買われ調査責任者に抜擢されます。調査官の一人デヴォーは、ケリーが主催する調査会議に出席します。会議でケリーは核を使ったテロを示唆しますが、デヴォーは事故直後の状況を分析し、核強奪事件が起きた事を見抜きます。その頃コロドフは、強奪の黒幕と合流し、トラックで移動を始めていました。ケリーは情報を出し渋るロシアとの交渉に手こずります。ロシアが供出してくれた乗客名簿からデヴォーは、悪名高いコロドフ将軍の名を見つけます。デヴォーは彼に目を付け、懇意にしているロシアの大佐に連絡を取ります。ロシアでも状況は緊迫しているようで、大佐は極秘に面会を求めます。デヴォー達は早速ロシアに向かいました。ボスニアの寒村で少女へのピアノレッスン中のデューサンに、核弾頭強奪成功の連絡が入ります。彼は少女に演奏による喜びと哀しみの表現を教える中で、何かを憂いました。
ピースメーカーのネタバレあらすじ:第2幕
ロシアに到着したケリーとデヴォーは、大佐から直接情報を受け、捜査を開始します。大佐の情報に基づき、ケリーとデヴォーは、身分を偽って密輸輸送の仲介業者に接触します。デヴォーは金で情報を買おうとしますが拒否されたので強硬手段に出ます。仲介業者を縛り上げて情報を得、脱出しますが正体が露見し、彼等に追跡されます。穏便に済ませようと大佐が間に入りますが、追跡者は大佐を射殺。デヴォーは逃走します。逃走に末追跡者を排除した二人は一度は情報を失いますが、ケリーの機転もあり何とか情報を手に入れます。その頃ボスニア議会では、ある議員の暗殺が出席者に知らされます。伝えた議員は、デューサンをその議員の替わりにある会議へと派遣する事を告げます。デューサンはそれを受け、不穏なメッセージを録画し始めます。
ピースメーカーのネタバレあらすじ:第3幕
デヴォーは衛星からの映像を分析し、ロシア南部でトラックを見付けます。そのトラックの中では、途中合流した科学者が弾頭からプロトニウムを抜き取っていました。アメリカは国際問題を恐れて特殊部隊による奪還作戦を渋ります。トラックがロシアの検問所を強引に突破したすると、ケリーの説得もあり、アメリカはデヴォー率いる特殊部隊の投入を決断し、ヘリで向かわせます。しかし、ロシアの了承を得ていません。デヴォーは無線で事情を説明しますが、国境警備隊は自国の安全の為領空侵犯機として攻撃を加えます。ヘリ1機とその搭乗員を失いつつ、デヴォーはトラックに追い付きます。そして銃撃戦の末コロドフと彼の部下を射殺し、核弾頭を奪還しますが、1基足りない事の気付きます。デヴォーは生き残った科学者から、強襲を受ける直前に黒幕が弾頭から抜き取ったプロトニウムを持ち、脱出した事を聞かされます。ケリーはニュースで、サラエボの議員が暗殺された事に引っかかりを覚えます。それと絡めて調査すると、黒幕のアジトらしき場所が判ります。ケリーはそこへ現地部隊を向かわせますがもぬけの殻で、ビデオだけが残されていました。ビデオには祖国をぼろぼろにした国際社会への恨みが語られており、和平調停者への鉄槌を下す事を宣言していました。そこで核強奪の真の狙いが、和平協定がある国連ビルが標的だと気付きます。デューサンは核を運んできた仲間と合流し、核を手に入れました。
ピースメーカーの結末:第4幕
デヴォーに核強奪の黒幕が、ケネディ空港に降りたったという情報が入ります。しかしそれはビデオで予告したいたのとは別の人物でした。デヴォー等は、その囮の素性と、空港職員との会話から真の黒幕が和平交渉の外交団に紛れているデューサンだという事に気付きます。外交団が宿泊しているホテルに向かったデヴォー達は、後一歩に所でデューサンを取り逃がします。デューサンは家族が惨殺された時の事を思い出しつつ、国連ビルに向かいます。政府は周囲を封鎖、大規模捜索を行い始めます。片っ端から通行人の荷物を取り調べる様は、まるで恐怖政治を思い起こせます。
ついに核を運ぶデューサンを発見します。手段も選べない状況に、ケリーさえも周囲の状況と損害を無視して射殺を命じます。そこには子供も居ました。しかし、民間人を巻き添えする事のできない警官は、引き金を引くのをためらってしまい、デューサンはその隙に学校に逃げ込みデヴォー達を撒きました。行方を見失ったケリーの耳に、賛美歌が聞こえて来ます。ビデオの中で教会の事を口走っていたのを思い出した彼女は、デューサンが教会に逃げ込んだと確信します。その確信通り、デューサンは教会に逃げ込んでいました。逃走中の銃撃で重傷を負っていた彼は、二人に自分の妻と子が遂げた非業の死の理由を訴えかけ、自殺します。ケリーとデヴォーはその起爆装置を調べますがタイマーは既に起動中で、解除は不可能でした。ケリーは一か八か起爆剤の一部を外し、核爆発だけは引き起こさないようにする方法ととりました。その結果爆発は起きましたが核爆発にまでは居たらず、大惨事は免れました。二人とも幸いながら放射能の影響を受けずに済み、物語は終わります。
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