ギターを持った渡り鳥の紹介:1959年日本映画。見知らぬ土地に蔓延る悪を倒し、渡り鳥のように去る男の姿を描いたアクション・ドラマ。ギターをお供に函館に流れ着いた滝は、秋津という男に雇われた。人を人とも思わない秋津のやり方に嫌気が差した頃、因縁の男ジョージと再会する。2人は過去にカタをつけるため、真剣勝負に挑むのだが。大ヒットを記録した「渡り鳥シリーズ」第1作目。
監督:斎藤武市 出演者:小林旭(滝伸次)、浅丘ルリ子(秋津由紀)、中原早苗(庄司澄子)、渡辺美佐子(リエ)、宍戸錠(ジョージ)ほか
映画「ギターを持った渡り鳥」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ギターを持った渡り鳥」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ギターを持った渡り鳥の予告編 動画
映画「ギターを持った渡り鳥」解説
この解説記事には映画「ギターを持った渡り鳥」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ギターを持った渡り鳥のネタバレあらすじ:流れ者のギター弾き
舞台は1950年代の日本、函館。ギターを持った流れ者、滝伸次はバーで小競り合いに遭遇しました。絡まれていたのは周辺を仕切る秋津組の子分達です。見かねた滝が彼らを助けた縁で、ボスである秋津礼三郎からスカウトされました。一旦は断る滝ですが、秋津の一人娘由紀とも縁が繋がり、結局雇われることになります。滝の仕事は借金の取立てと、それを盾に立ち退きを迫ることでした。秋津は函館にアミューズメントセンターを建設しようと考えており、邪魔な家や会社を潰しているのです。腕っ節の強さを認められた滝は、岸壁のすぐそばに建っている丸庄海運を潰せと命令されました。
ギターを持った渡り鳥のネタバレあらすじ:秋津の悪事
丸庄海運を訪ねた滝は、社長の庄司明夫に借金の返済を迫ります。そして払えないのなら担保になっている船を、船も渡せないなら家を手離せと言いました。ところが明夫の妻澄子が秋津の妹だと知り、滝は事務所に取って返します。実の妹の家を潰すのはあんまりだと秋津に言い募る滝。しかし秋津はずっと丸庄海運を忌々しく思っていました。澄子の結婚相手は秋津が決めていましたが、彼女はそれを拒否して明夫と結婚しました。それが秋津には気に食わないのです。一方、由紀は滝に惹かれ始めていました。滝のこれまでの人生に興味津々の彼女は、外に連れ出して色々と尋ねます。滝の口から恋人の存在を知らされ拗ねる由紀ですが、その恋人が既に故人だと知ると素直に謝罪しました。夜、事務所に戻った滝は由紀に近付くなと秋津から叱責されます。その様子をニヤニヤと眺めている男が1人。彼は神戸の田口組から来たジョージという男で、滝の顔に見覚えがあると言い出します。滝は若干気まずそうにはぐらかしました。ジョージの仕事は麻薬の受け取りでしたが、港は警戒が厳しいため沖合で受け取るつもりでいました。そのための船を用立てて欲しいと秋津に頼みます。翌日、秋津は丸庄海運から強引に船を奪い、滝やジョージを乗せて送り出しました。
ギターを持った渡り鳥のネタバレあらすじ:滝の過去
船の甲板では、滝とジョージが銃の腕前を披露していました。銃を持つ滝の姿を見たジョージは、ついに彼の過去を思い出します。滝は昔神戸市警の刑事で、ジョージの相棒を射殺したことで職を追われていました。過去にカタをつけるべく決闘を申し込むジョージ。しかし巡視船が現れたことで対決は先送りになります。一方、船を奪われた明夫はすっかり自暴自棄になっていました。嵐の夜泥酔して外に出た明夫。それを秋津の部下が尾行します。翌日、港で明夫の遺体が発見されました。現場に駆けつけた滝の前に現れたのは、元上司の沼田刑事です。彼はジョージを追って函館まで来たそうですが、滝は頑として口を割りませんでした。明夫の葬儀に出た滝は、丸庄海運の従業員に連れ出されそれでも人間かと罵倒されます。彼は滝が明夫を殺害したと思っているのです。滝は否定しつつも、秋津が手を回したのだと確信して大人しく殴られていました。その現場を由紀が目撃し、自分の父親が今回の事件と関係しているのだと気付いてしまいます。自宅に戻った由紀は秋津を問い詰めますが、秋津は相手にしませんでした。
ギターを持った渡り鳥のネタバレあらすじ:対決の果て
夜。滝は澄子に船を返してやれと秋津に忠告します。秋津の所業を知れば、由紀が悲しむと。反抗的な態度が目立つ滝を疎ましく思っていた秋津は、麻薬の受け渡しが行われる船に滝とジョージを乗せました。そして部下に銃を渡し、滝とジョージの殺害を命令します。船の上で仕事を終え、因縁の2人が雌雄を決しようとします。しかし滝は、ジョージを狙う銃口に気付き彼を庇って海に落ちてしまいました。不屈の精神で港に戻った滝は、すっかり油断していた秋津の前に現れます。事務所に逃げる秋津を追いかける滝。秋津が銃を構え一転ピンチに陥りますが、現れたジョージが秋津を射殺しました。滝とジョージは決闘を迎え、負けを認めたジョージは駆けつけた沼田刑事らに連行されます。
ギターを持った渡り鳥の結末:去っていく渡り鳥
傷が癒えた滝は、函館を去ることにしました。次の目的地は恋人の墓がある佐渡です。見送りには由紀や澄子も現れました。滝はギターだけを連れ船に乗り込みます。「きっと帰って来るわ」と慰める澄子に、由紀は「二度と来ない」とはっきり言いました。理由を問われ、「あの人のことは何でも分かる」と呟く由紀。船が遠ざかり、この映画も終わりを迎えます。
以上、映画ギターを持った渡り鳥のあらすじと結末でした。
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