砲艦サンパブロの紹介:1966年アメリカ映画。巨匠ロバート・ワイズが製作・監督した3時間に及ぶ大作。描かれているのは1920年代だが、当時のアメリカのベトナムへの軍事介入を意識した内容となっている。マコ岩松が悲劇的な苦力を演じ、日本出身の男優として初めてアカデミー賞にノミネートされた。
監督:ロバート・ワイズ 出演:スティーブ・マックイーン(ジェイク・ホルマン)、リチャード・アッテンボロー(フレンチー・バーゴイン)、リチャード・クレンナ(コリンズ大尉)、キャンディス・バーゲン(シャーリー・エッカート)、マラヤット・アンドリアンヌ(メイリー)、マコ岩松(ポー・ハン)、ラリー・ゲイツ(ジェームソン)
映画「砲艦サンパブロ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「砲艦サンパブロ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
砲艦サンパブロの予告編 動画
映画「砲艦サンパブロ」解説
この解説記事には映画「砲艦サンパブロ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
砲艦サンパブロのネタバレあらすじ:起
1926年の中国。張作霖が北京政府の覇権を得て軍閥の抗争はようやく終わりを告げつつありましたが、権益拡大を狙う欧米と日本による干渉は相変わらずで、租界と他国の駐留軍の存在はシナ国民の怒りを買っていました。
そんな時、水兵姿の男が1人、上海に上陸します。彼の名前はジェイク・ホルマン(スティーブ・マックイーン)。1等機関兵です。
10代の頃から正義感が強く、理不尽な事につい反抗してしまう彼は規律を重んじる軍隊でも問題を起こしがちで、今回も前の艦船から追い出され、別の艦に乗り込むことになったのでした。
砲艦サンパブロのネタバレあらすじ:承
上海での束の間の休息で宣教師ジェームソン(ラリー・ゲイツ)の一行と知り合ったホルマンは、その中のシャーリー・エッカート(キャンディス・バーゲン)という女教師と親しくなりますが、もちろん軍務があるのでその仲も進展しません。
長江の旅のあと、ホルマンは次の任務先であるサンパブロという砲艦に乗り込みます。早速エンジンのメンテナンスなどに取り掛かるものの、サンパブロでは地元の労働者である苦力たちが一切の仕事を支配していて、それを上官たちも黙認していました。
仕事に熱心なホルマンはその状態に苦慮しますが、親分格の苦力が事故で死んだのを奇貨に、真面目そうな青年ポー・ハン(マコ岩松)を自分の助手に任命。彼にエンジン整備のイロハを叩き込みます。
砲艦サンパブロのネタバレあらすじ:転
他の乗員たちは独断専行のホルマンを目の敵にしますが、気の良いフレンチー・バーゴイン(リチャード・アッテンボロー)だけは別でした。
ホルマンとフレンチーは一緒に町に出るとある娼館に行きますが、そこでフレンチーは新入りのメイリー(マラヤット・アンドリアンヌ)という娼婦に惚れてしまいます。
ポー・ハンと乗員が賭けボクシングをした際に儲けた200ドルで彼女を貰い受けようとしたところ、トラブルが起こったため、フレンチーはメイリーを連れて逃亡。ある宿に彼女を隠したフレンチーは毎晩のようにサンパブロから海を泳いで会いに行くのですが、その無理がたたって病気になり、メイリーに抱かれながら死んでしまいます。
ホルマンはメイリーを助けようとするものの、娼館の持ち主が差し向けたギャングたちによって袋叩きにあい、メイリーも殺されます。
砲艦サンパブロの結末
ホルマンを落胆させる事件はこれだけではありません。国民党が勢力を拡充した結果、列強への抵抗運動が盛んになり、サンパブロで働く苦力たちも敵への協力者とみなされます。そしてポー・ハンが捕まって拷問にあい、ホルマン自身が彼を撃ち殺す羽目になるのです。
やがてジェームソンたちが捕囚となり、ホルマンたちが救助に向かいます。ジェームソンと艦長のコリンズ大尉(リチャード・クレンナ)が殺され、ホルマンは1人で国民党軍に抵抗しながらシャーリーと乗員仲間を逃します。
そして敵を何人か倒すものの、結局は撃たれて死んでしまうのでした。
以上、映画「砲艦サンパブロ」のあらすじと結末でした。
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