二流小説家 シリアリストの紹介:2013年日本映画。エロ雑誌に掲載する小説を書いている二流作家の赤羽のもとに、12年前にシリアルフォトキラーとして名を知られた死刑囚から、告白本を書いてくれと手紙が届きます。死刑囚と面会した赤羽は、指示通り女性に話を聞きに行くと、12年前の事件と同じように女性たちが殺されます。自分も犯人と疑われながら、12年前の遺族の妹と共に犯人探しを始めますが…という内容のミステリー映画です。
監督:猪崎宣昭 出演者:上川隆也(赤羽一兵)、片瀬那奈(長谷川千夏)、平山あや(鳥谷恵美)、小池里奈(小林亜衣)、賀来千香子(小林郁子)、高橋惠子(前田礼子)、戸田恵子(鏑木裕子)、武田真治(呉井大悟)ほか
映画「二流小説家 シリアリスト」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「二流小説家 シリアリスト」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
二流小説家 シリアリストの予告編 動画
映画「二流小説家 シリアリスト」解説
この解説記事には映画「二流小説家 シリアリスト」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
二流小説家 シリアリストのネタバレあらすじ:起
過去に母親の旧姓と写真を使って小説を書いたことがある赤羽一兵(上川隆也)は、今では成人雑誌に載せるエロ小説を書いている二流作家です。婚約者だった友香には逃げられ、親がニューヨークにいる姪の亜衣(小池里奈)と一緒に住んでいます。亜衣にはエロ作家と馬鹿にされ、だらしない叔父に映っていました。
そんな時、呉井大悟(武田真治)という人物から手紙が届きます。内容は死刑囚である自分の本を書いてくれというものでした。呉井はシリアルフォトキラーと呼ばれ、モデル撮影として若い女性を集め、首を切断し、首なし遺体に花を飾って写真に撮り、警察に送るという異常犯罪者でした。手紙を一緒に呼んだ亜衣も「一流作家になるチャンス」だと言って、書くことを勧めます。
赤羽は呉井の弁護士である、前田礼子(高橋惠子)に会います。礼子は「死刑囚である呉井が死んだ後に出版するなら構わない」と言い、あの手紙は本物でした。事務所にいた恵美(平山あや)が、礼子さんは53歳で司法試験に合格した凄い人だと言います。
そして恵美と一緒に拘置所に言って呉井と面会します。呉井は本を書くにあたって条件を出します。赤羽はその場で返事をせず恵美と別れます。その時に恵美が持っていた本は、母親の名前で書いた赤羽の本でした。
二流小説家 シリアリストのネタバレあらすじ:承
拘置所の前で数人の男女が待っていました。それは12年前、呉井に殺された遺族会のメンバーでした。メンバーの三島らは書くなと止めますが、姉を殺された長谷川千夏(片瀬那奈)だけは書いてくれと頼みました。
家に帰り、気分転換で酒を飲みに行った赤羽は、店で友香に会います。友香は今野という一流作家と結婚していました。悔しかった赤羽は「今度、呉井死刑囚の告白本を書く」と見栄を切ります。
呉井と面会した赤羽は、呉井から「自分のファンだという3人の女性に会ってくれ」と頼まれます。一人目の千野ゆうかは呉井を愛し、妄想の中で呉井と愛し合う女でした。二人目は鏑木ジュリという、ひきこもりの少女ですが、部屋でパンクのスタイルをし、呉井のように人殺しをしたいと話します。
そのたびに呉井と面会し、彼女たちの話を小説風に書いて呉井に見せると、彼は子供時代の話を始めます。母は売春婦で、男に借金を残されて捨てられた母は、幼い大悟を連れ、売春をしながら旅をしました。しかし大悟が5歳の時に警察に捕まり、親子は離れ離れになります。
3人目はAV女優のサラでしたが、いきなり「呉井さんから、あなたに体を捧げろといわれた」と言って服を脱いだため、赤羽は逃げ出します。
二流小説家 シリアリストのネタバレあらすじ:転
赤羽は喫茶店でコーヒーを飲みながら、やっぱり話を聞こうとサラの部屋に戻ると、サラは首なし死体で花を添えられて殺されていました。気になり千野の部屋に行くと、同じように殺されていました。呉井の本は書くなと忠告に来た刑事の町田に連絡し、鏑木ジュリの家に行くとジュリも同じ手口で殺されていました。
町田は、赤羽が犯人ではないかと取り調べをします。赤羽が弁護士の礼子に会うと「呉井は犯人じゃない、真犯人は別にいて、告白本で注目される呉井に嫉妬して再び殺人を犯した」のだと話します。
赤羽と亜衣、長谷川の3人は呉井の過去を洗いはじめます。しかし呉井の里親の近所で亜衣が怪我をしたため、赤羽は長谷川と二人で行動します。調べていると赤羽は銃で命を狙われます。
鏑木ジュリの母に渡された呉井からの手紙を読んだ赤羽は彼と面会し、自分より才能のある作家だと言いました。すると呉井は、「もう一人自分に手紙をくれるファンがいる」と言って長谷川千夏の名前を出します。
呉井が外出中、亜衣に電話すると何者かに襲われていました。急いで帰り犯人ともみ合いになると、それは礼子でした。礼子は実は呉井の母親だったのです。礼子は3人の殺害を自供し、さらに呉井が殺したとされる遺族会のメンバーの殺害も自供します。
二流小説家 シリアリストの結末
町田に呼ばれて警察署に行った赤羽は、12年前の呉井の女性殺しの資料を見せてもらいます。当時の写真と、呉井から押収したフィルムを見て、犯人は呉井に間違いないと言います。そして町田は、赤羽を狙った銃は礼子のものではないと言います。
赤羽は呉井と面会し、呉井と礼子の関係を自分の思いを込めてぶつけます。激しく言い争う二人でしたが、呉井は赤羽の言葉が胸に突き刺さり部屋を出て行きます。赤羽は町田に、見つかっていない頭部の埋められている場所を推測して話します。
遺族会の集まる中、発掘が始まると、3人の頭部が見つかります。三島の妻の頭部だけありませんでした。そこで赤羽は町田に、「呉井の性格では、一人だけ別の場所に埋めるはずがない」と言うと、町田が三島に詰め寄り、「奥さんが死んでから工場が大きくなったんですね?」と言います。すると三島は銃を持ち、「殺したのはオレだ」と言います。
赤羽を狙ったのも三島でした。事件が解決し、事務所を出ようとした恵美に赤羽は「その本は僕が書いた本だ」と事情を話します。恵美は「面白い続編を書いてください」と言います。
礼子が留置所で首つり自殺をしました。長谷川は赤羽に別れを告げて去って行きます。亜衣は父の住むニューヨークへと旅立ちます。赤羽は一人になりました。
その頃、拘置所では、赤羽に手紙を残して、呉井の死刑が執行されます。呉井の手紙は赤羽へのお礼の内容でした。ふんぎりのついた赤羽は、呉井の告白本を出版するのでした。
以上、映画「二流小説家 シリアリスト」のあらすじと結末でした。
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