京城学校:消えた少女たちの紹介:2015年韓国映画。日本統治下の韓国、森の中にある女学校で日本軍の命令で行われた人体実験にまつわるミステリー映画です。韓国映画ながら、先生も生徒も日本人名を持ち、韓国語と日本語でしゃべるという問題作です。
監督:イ・ヘヨン 出演者:パク・ボヨン(静子)、オム・ジウォン(加藤校長)、パク・ソダム(和恵)、コン・イェジ(優花)ほか
映画「京城学校:消えた少女たち」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「京城学校:消えた少女たち」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
京城学校:消えた少女たちの予告編 動画
映画「京城学校:消えた少女たち」解説
この解説記事には映画「京城学校:消えた少女たち」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
京城学校:消えた少女たちのネタバレあらすじ:起
日本統治下の韓国ソウル郊外の森の中、転校生を乗せた車が走っています。車が着いたのは京城の療養学校。連れてこられたのは静子(パク・ボヨン)という日本名の女子高生です。
加藤早苗校長(オム・ジウォン)は優しく迎え入れますが、配下の女教師は厳しい言葉で静子に指導します。教室に連れてこられた静子は戸惑いを見せます。そんな静子に優しくしてくれたのは、クラス長を務める和恵(パク・ソダム)です。「最初はみんな厳しくされるけど大丈夫だから」と言って静子を元気づけます。
大きな布に刺繍をする授業では、紀平(ジュ・ボビ)が「綺麗に作って認められれば東京へ留学できるのよ」と教えてくれます。更に紀平は「以前、ここには和恵と優花の親友だった静子という女子がいたが、体を悪くして故郷に帰った」と話します。
消灯後、優花(コン・イェジ)が静子をいじめ始めます。すると静子は血を吐いて倒れ込みます。優花は「その病気はうつるんだろう」と酷い言葉を投げかけます。和恵に助けられ、二人の友情は深まります。
和恵は静子を秘密の地下室へ連れて行きます。そこで二人は、本名の韓国名を教え合います。静子は「母が再婚したものの、私の結核が新しい夫にうつったら嫌だと、私だけここへ連れてこられた」と来た理由を教えます。静子は校長の指示で毎日点滴をうけるようになります。
京城学校:消えた少女たちのネタバレあらすじ:承
授業中、静子は紀平に「ここに居たという静子の事を教えて?」と話しかけます。すると紀平は狂ったように怒りだし、暴れて体をのけぞって倒れ込み苦しみ始めます。和恵に助けられた静子でしたが、和恵は何も言いませんでした。
回復した紀平が何事もなかったように話しかけてきて「東京へ留学できるのは和恵と優花よ」と言います。静子が和恵に東京の話を聞きます。すると和恵は、抜け道を通って学校の外に出て古いボートが浮かぶ池に連れて行きます。
この日以来、静子の体は見違えるように強くなり、体育の成績も伸び始めます。この様子を見ていた優花が和恵に「結核(静子)を地下室へ連れて行ったな!」と責めます。あの地下室は以前いた静子と優花と和恵だけのものでした。
静子のロッカーに血まみれの小鳥が入れられていました。驚いた静子に優花が近寄って来て「いい気になるな!」と口走ります。怒った静子は、優花の昼食に死んだ小鳥を放りこみます。この時、気弱だった静子の変貌に和恵が驚いていました。
その夜、静子は血まみれの女子を見ます。翌朝、恵口が消えました。クラスメートが探す中、校長は「体調が悪く、母に連れられ実家に帰っただけよ」と言います。優花が和恵に「静子の時と同じだ」とこぼします。前にいた静子もこのようにいなくなったのです。
その後、紀平が静子に「あそこに恵口がいる」と階段の下を指さします。静子が見に行くと、紀平が突然苦しんで倒れ、翌朝、紀平がいなくなりました。校長は「紀平は転校した」と話します。
京城学校:消えた少女たちのネタバレあらすじ:転
静子が和恵に「前にいた静子の代わりでもいいから、東京へ一緒に行きたい」と言います。和恵は何も答えませんでした。その後、静子は校長に会い「点滴はもういい、東京へ留学したい」と言います。校長は笑って「もういい、行きなさい」と言います。
校長から東京への留学のメンバーが発表されました。校長は静子に向かって「準備しなさい」と言います。これを見た優花が、静子を壁に押し付けて激しく迫ります。怒った静子にパワーがみなぎり、優花の首を絞めて持ち上げ投げ落とします。黙って見ていた和恵は「何者なのよ」と静子に言います。
校長室では日本陸軍軍人のケンジ(シン・ヘソプ)がいて、校長が人体実験の経過を報告しています。この学校では、最強の軍人を作るための、投薬による人体実験を女子生徒を使って行われていたのです。そしてかつての静子も実験の犠牲になっていたのです。
これを知った和恵と静子は資料室に入ります。それは日本軍によるもので、実験フィルムもあり、映写すると静子の実験風景が撮られていました。自分の点滴も投薬実験だったことを知り、結核が治り、強靭な体になった理由を知ります。
そのころ静子に恥をかかされた優花が、校庭の大木の上から飛び降り自殺しました。和恵と静子は学校を飛び出し森へ逃げます。静子が逃げたことを知った校長は、配下の女教師を激しく叱り殴りつけます。森を抜けた二人は、軍の施設を見つけます。その時、ケンジが追ってきて静子に銃弾を撃ちこみました。
京城学校:消えた少女たちの結末
ケンジは瀕死の静子を学校へ連れてきます。校長はケンジに「銃で撃ったらダメだ、死んだらどうするの」と恫喝します。ケンジは「あんたはもう必要ない、校長は次の人に任せる」と言って、女教師を連れてきます。女教師は今までの恨みとばかり、校長を殴りつけます。
一方、静子を助けようとした和恵は捕まり、透明のケースに入れられて液体を貯められ溺死してしまいました。
投薬により目覚めた静子は、扉を開けます。そこには以前いた静子、恵口、紀平、優花が冷凍保存されていました。横のケースには和恵が液体の中で死んでいました。悲しむ静子ですが、やがてそれは怒りに変わります。
その時、ケンジが背後から静子を撃ちました。弾は和恵のケースに命中し、ガラスが割れて液体が流れ出て、和恵の遺体も出てきます。
納得のいかない校長は、ケンジに発砲します。耳を銃弾がかすめたことで、ケンジは兵士たちに「銃撃せよ」と命じます。そこへ静子が扉を壊して出てきます。兵士たちを一人ずつ殺し、最後にケンジを殺しました。
実験室に校長を追い詰め、壁のフックに投げつけ串刺しにして殺します。新しい校長は、クラスメートたちに殺されていました。全てを終わらせた静子は、座り込んで和恵の遺体に寄り添いました。
以上、映画「京城学校:消えた少女たち」のあらすじと結末でした。
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