スペインは呼んでいるの紹介:2017年イギリス映画。前作『イタリアは呼んでいる』の続編。イギリスで活躍する俳優スティーヴ・クーガンとロブ・ブライドンが、グルメ取材の旅に出る人気シリーズ。今回は舞台をスペインに移し、北はバスク地方から南はアンダルシアまで地中海を目指しレンジローバーで旅をする。世界遺産の街など一度は訪れたい観光名所で知る人ぞ知るレストランやパラドールと呼ばれる古城や修道院を改装したホテルなど五感を楽しませてくれる。アドリブだらけのウィットに富んだ会話にも注目の作品。
監督:マイケル・ウィンターボトム 出演:スティーヴ・クーガン(本人)、ロブ・ブライドン(本人)、クレア・キーラン(エマ/スティーヴのマネージャー)、マルタ・バリオ(ヨランダ/カメラマン)レベッカ・ジョンソン(サリー/ロブの妻)、マルゴ・スティリー(ミーシャ/スティーヴの恋人)、ティモシー・リーチ(ジョー/スティーヴの息子)ほか
映画「スペインは呼んでいる」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「スペインは呼んでいる」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
スペインは呼んでいるの予告編 動画
映画「スペインは呼んでいる」解説
この解説記事には映画「スペインは呼んでいる」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:グルメ取材の旅
イギリスの人気俳優、スティーヴ・クーガン。新しいドラマでシェフ役に抜擢されプロモーションの一環として、ニューヨーク・タイムズからスペイン中を旅して書くグルメレポの連載依頼を受けました。
スティーヴは前回同様、旧友のロブ・ブライドンを誘います。スティーヴとロブはレンジローバーに乗り、イギリス南部のプリマスからスペイン北部のサンタンデール行きのフェリーに乗り込みました。
今回の旅はスペイン北部から地中海に面した南部まで約1000マイルを縦断する旅。海からの素晴らしい景色に2人は心躍ります。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:月曜日
サンタンデールに到着後、世界屈指の美食の街サン・セバスチャンには寄らずに、ゲタリャで人気のシーフードレストラン<チョコ>に行きます。スティーヴの考えで、今回の旅は誰もが知っているグルメの街を訪れるのではなく、少々マニアックな街を訪れることにしました。
食事をしながら、50代となった互いの近況について話ながらも、気づけば定番のミック・ジャガーのモノマネ合戦となりました。時が経っても変わらぬふたりであることがうかがえます。お腹を満たしホテルへと移動。部屋についたスティーヴは長年一緒に仕事をしてきたエージェントのマットが自分に何も告げずに辞めてしまったことを知りました。
その晩、スティーヴはひとりバルに行き物憂げに酒を飲んでいました。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:火曜日
スティーヴはアカデミー賞の授賞式で、大失態を起こす夢を見ました。実際にアカデミー賞で脚本賞にノミネートされた過去を持ち、華々しいキャリアを積んでいるかのように見えたスティーヴでしたが、実際は仕事で行き詰まりを感じていました。
その日、ふたりはバスク地方きっての有名レストラン<アサドール・エチェバリ>で料理を味わいながらふざけ合いました。その後、ふたりを乗せた車はカミーノ・デ・サンティアゴの巡礼ルートを巡り、ソス・デル・レイ・カトリコの街へ入っていきました。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:水曜日
朝からリオハへと移動するふたり。上質なワインの産地であるリオハでは、恐竜の化石の街としても有名です。ロブは恐竜好きな娘クロエのために、恐竜のオブジェと一緒に記念撮影。
この日の宿泊は歴史的な街として知られるシグエンサにあるパラドール。ここは映画『コロンブス』の撮影で使われたホテル。異端審問官役だったマーロン・ブランドが使用した部屋に案内されると、お得意のマーロン・ブランドのモノマネ合戦が始まりました。
その晩、寝室に戻ったスティーヴはオフィスとの電話で、自分が書いた新作の台本に新人の脚本家を勧められ腹を立てたまま眠りにつきました。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:木曜日
スティーヴはまたしても悪夢で目を覚ましまいました。
ふたりはシグエンサの大聖堂を訪れた後、ムーア人によって作られた世界遺産の街クエンカを訪れました。街で出会ったイギリス人のストリート・ミュージシャンの青年に酒をおごりグルメトリップのアドバイスを受けましたが、プライドを傷つけられたスティーヴは気分を害してひとりホテルへと戻ってしまいました。
ロブは妻のサリーに電話をし、NYの仕事のオファーがきたことを話しました。しかもアプローチをかけてきたのはスティーヴの元エージェントのマットでした。しかしサリーからは子育てをしている中NYへ移住はありえないと一蹴され話は流されてしまったのでした。
一方スティーヴはNYにいるガールフレンドのミーシャへ電話をかけスペインに来るよう誘いました。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:金曜日
ふたりはスティーヴのアシスタントであるエマとカメラマンのヨランダと合流するために、ラ・マンチャ地方へと移動しました。コンスエグラで、ドン・キホーテの小説に出てくるような風車の前で、写真撮影をしました。ヨランダの希望でドン・キホーテの衣装を着て馬にまたがったスティーヴと、サンチョ・パンサに扮してロバに乗ったロブが写真に収められました。
ホテルに戻った後、スティーヴはスペインで合流する予定の19歳の息子ジョーへ連絡すると、ガールフレンドが妊娠したと衝撃の告知をされました。スペインで会うことができなくなり、肩を落とすスティーヴ。複雑な気持ちのまま一日を終えました。
スペインは呼んでいるのネタバレあらすじ:土曜日
浮かない表情のままアルハンブラ宮殿の散策をして朝食に着いたスティーヴ。心配するロブとエマに息子が彼女を妊娠させたたことを告げました。ロブは決めきれないスティーヴに「おじいちゃんになることを認めろ」と言い放ちました。
エマとはここで別れ、旅の最終目的地、地中海のマラガへと向かいました。スティーヴはこのままひとりで旅を続ける決意をして、ロブらとマラガで別れることにしました。最後の食事をしていよいよ別れの時。ロブはスティーヴに映画『カサブランカ』の名セリフ「友情の始まりだな」と告げハグをすると去っていきました。
ひとりになったスティーヴは早速ミーシャへ電話をしてスペインに来てくれることを期待したのですが、ミーシャからは驚くべき事実を聞かされます。なんと元彼の子を妊娠していると言うのです。スティーヴはショックのあまり何も言うことができず立ち尽くしました。
スペインは呼んでいるの結末
その後、アンダルシアへ移動したスティーヴは、息子と合流する予定だったホテルへ行きました。広大な自然に囲まれたアンダルシアで様々な想いを張り巡らせたスティーヴ。翌日、決意したようにミーシャへ電話をし、「人の子でも構わない、一緒にいたい」と思いを告げました。喜びを表してくれたミーシャと会う約束をして、スティーヴは砂漠のような山道を走りました。
途中、ミーシャの夢で目が覚めました。路肩に車を停めいつの間にか眠ってしまっていたスティーヴ。再出発しようとエンジンをかけるものの、かかりません。どうやら車が故障してしまった様子。仕方なく車を降り、歩き出すもののあたりは人気のない荒野が続く道。飲み水もなく途方に暮れているところへ一台の車が現れます。これで救われた!と思い目をこらえると、車に黒装束の複数の男たち。近づいてくる彼らの叫び声が聞こえました。
「アッラーは偉大なり!」
以上、映画「スペインは呼んでいる」のあらすじと結末でした。
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