目撃者の紹介:2018年韓国映画。『新感染 ファイナル・エクスプレス』を手掛けたキム・ウテクが製作総指揮を務めた韓国発のシチュエーションスリラーです。偶然にも連続殺人鬼の犯行を目撃してしまった平凡な男が家族を守るためにある行動をとるのですが、このことで男はより一層追い詰められることに・・・。
監督:チョ・ギュジャン 出演者:イ・ソンミン(サンフン)、キム・サンホ(チャン刑事)、チン・ギョン(スジン)、クァク・シヤン(ソン・テホ)ほか
映画「目撃者」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「目撃者」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
目撃者の予告編 動画
映画「目撃者」解説
この解説記事には映画「目撃者」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
目撃者のネタバレあらすじ:起
ある夜、1台の不審な車がトランクに女性を閉じ込めて走っていました。車はそのまま山道へと進み、やがて山中に車を止めた男は穴を掘り始めましたが、女性はトランクを開けるなり男を殴って逃げ出しました。
数時間前、保険会社に勤めるサンフン(イ・ソンミン)は妻スジン(チン・ギョン)の知人の娘の交通事故に遭ったという案件を処置していましたが、目撃者がいないことからサンフンはうやむやに済ますことにしました。
その夜、同僚たちと飲んだサンフンは購入してばかりの郊外の自宅マンションに戻りました。その際、サンフンはエレベーターで居合わせた4階に住む女性から近くで悲鳴が聞こえたと知らされましたが、サンフンは困惑しつつも気にせず6階にある自室へと戻りました。深夜、外から女性の悲鳴を聞きつけたサンフンは窓から様子をうかがうと、帽子を被った男が女性の頭をハンマーで殴りつけていました。サンフンは警察に通報しようとしましたが、たまたま起きてきた妻のスジン(チン・ギョン)に行動を怪しまれてしまい、更には女性を殴る帽子の男に気付かれてしまったことから結局警察に通報できませんでした。サンフンは男に襲われるのではという恐怖を抱きつつ眠りにつき、女性は最後の力を振り絞って警察に通報しようとしたところを男にとどめを刺されました。
目撃者のネタバレあらすじ:承
翌朝。現場ではチャン刑事(キム・サンホ)ら警察が現場検証にあたっていました。サンフンはスジンに事件には一切関わらないよう命じ、娘のウンジの幼稚園の送り迎えは必ず車で行くよう念を押しておきました。
事件の手掛かりは一向に見つからず、サンフンは職場でも気が気でなりませんでした。マンションの婦人会は騒動や風評被害に巻き込まれることを恐れて住民たちに警察やマスコミに協力しない方針を固め、チャン刑事は住民の非協力ぶりに困惑、スジンも婦人会の対応に疑問を抱きました。
捜査が進むにつれ、マンション住民のひとりが被害者の悲鳴を聞いてから、被害者が警察に通報しようとした時間が2時間あったことがわかり、マスコミは被害者が悲鳴から2時間の間生きていたことを報じました。サンフンはあの時通報しなかったことを悔いますが、自宅には謎の無言電話がかかり、飼い犬のピッピが行方不明になったことに不安を覚えました。しかし、そんなサンフン一家の様子をあの帽子の男が見張っていました。
目撃者のネタバレあらすじ:転
身の危険を感じるサンフンはなおも警察への証言を拒否し続けましたが、やがて容疑者として被害者女性にストーカー行為を働いていた男が浮上しました。しかし、ストーカーの男は青酸カリを飲んで死亡しているのが発見され、男の自宅からは女性の殺害に使用された凶器のハンマーが発見されました。男の死因は自殺とみられていましたが、チャン刑事はわざわざ男の自宅に凶器が置かれていたことに不自然さを感じていました。
サンフンはチャン刑事からの情報提供で、死亡したストーカー男は犯人ではないことに気付き慄然としました。程なくして、サンフンの元を事件当日エレベーターで出会った4階に住む女性が訪ねてきました。4階の女性はサンフン同様謎の人物から無言電話を受けており、サンフンに一緒に警察に証言に行こうと持ち掛けましたがサンフンは断ってしまいます。その直後、女性は現れた帽子の男に殺害され、死体は男に持ち去られました。犯人に気付かれたと悟ったサンフンは電話をかけようとしましたができず、スジンやチャン刑事の問いにも逆ギレするなど真相を語ろうとはしませんでした。ちなみに、サンフンの愛犬はスジンらに発見されていました。
4階の女性の夫は情報提供を求めるビラを貼りましたが、婦人会の会長は夫は女性に逃げられただけだと言い張り、許可なしにビラを貼ったことを咎めてきました。スジンは婦人会のやり方に抗議しましたが、サンフンはただ黙って見ているしかできませんでした。
目撃者の結末
チャン刑事の執念の捜査により、マンション近くの山中から犯行に使われたであろう盗難車が発見されました。カーナビのデータから犯人の帽子の男であるソン・テホ(クァク・シヤン)の自宅を突き止めましたが、証人が現れないことから逮捕に踏み切れないでいました。
そんな時、新聞配達員が当日に犯人を目撃したことがわかり、サンフンは配達員に警察には証言しないよう頼みました。そこに現れたチャン刑事は再三サンフンに証言を求めましたが、サンフンは警察は家族を守ってくれるのかと言って拒否しました。ところがその直後、新聞配達員は犯人に襲われて重傷を負い、自分が証言しなかったことで更なる事態の悪化を招いたことを痛感したサンフンは遂にチャン刑事に全てを打ち明け、4階の女性は殺害されたことまでも証言しました。
サンフンは警察に証言する前にスジンに全てを打ち明け、妻子と借金してまでも手に入れたマンションを守るために証言しなかったことを釈明しました。一方、チャン刑事らはソン・テホの自宅へ乗り込みましたが、ソン・テホは自宅から抜け出しました。そのことを警察署で知ったサンフンは慌てて自宅へ戻ろうとしましたが、追跡してきた4階の女性の夫に危うく殺されそうになりました。「お前を殺せば妻は戻ってくると“あの男”から聞いた」という女性の夫をチャン刑事が食い止め、サンフンは何とか自宅に戻りましたが、警察を装ってサンフン宅に侵入したソン・テホがスジンとウンジに襲い掛かろうとしていました。何とかスジンとウンジを逃がしたサンフンは、山中に逃げ込んだソン・テホを追って取っ組み合いとなり、二人は振り出した雨による土砂崩れと濁流に飲み込まれていきました。気が付いたサンフンは、周囲にこれまでソン・テホが殺してきたであろう人々の遺体、そして鉄筋に身体を貫かれて瀕死のソン・テホを発見しました。サンフンはソン・テホがもう長くないだろうと悟り、とどめを刺さずに山を下りていきました。その後、サンフンはマンションを引き払うことにし、事件現場に立つとマンションに向かって「誰か助けてください!」と叫びました。しかし、マンションの住民は誰もサンフンの声に耳を傾ける者はいませんでした。
以上、映画「目撃者」のあらすじと結末でした。
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