ライフ・イズ・シネマの紹介:2016年カナダ映画。ミラノ万博の余りものを使って無料で料理を提供するレストランを通して、食品ロス問題、料理をする事によって生まれる雇用、世界規模の食糧の不均衡について考えるドキュメンタリー映画。
監督:ピーター・スヴァテク 出演:マッシモ・ボットゥーラ、ヴィヴィアナ・ヴァレーズ、フェラン・アドリア、デヴィット・ヘルツ、ジェレミー・チャールズ
映画「ライフ・イズ・シネマ」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ライフ・イズ・シネマ」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ライフ・イズ・シネマの予告編 動画
映画「ライフ・イズ・シネマ」解説
この解説記事には映画「ライフ・イズ・シネマ」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ライフイズシネマのネタバレあらすじ:起・無料食堂
イタリア、ミラノの貧民地区では、廃棄する食材を使って無料で料理を提供しているシェフがいる。
2015年に行われたミラノ万博は、各国の食に焦点を当てた万博だったため、食品廃棄問題について考える重要な機会にもなった。そこで、シェフのマッシモは万博の廃棄食品で料理を作って提供する無料食堂を作ることになった。そして運搬や、調理で雇用を生んだ。食事は心を満たし、癒す。
ライフイズシネマのネタバレあらすじ:承・無料食堂に集まる人々
食堂には、出身も境遇も様々な人々が集まってくる。イタリア国内の路上生活者や困窮者のみならず、近年は移民をはじめ、地中海を越えてやって来る難民や亡命者も多い。
ミラノには無料食堂の他に、無料宿泊所もあり、そこで生活しながら仕事を探す物も少なくない。また、そういった無料宿泊所を嫌い、駅や路上で日銭を稼ぎながら生活する者もいる。
無料食堂に集まる人々は、文化センターで難民・路上生活者のための演技指導を受ける事もあり、コミュニティーとしての役割も担っていた。これらはチャリティーではなく、その根底には、飽食の人間が10億人いて、飢えに苦しむ人が10億人いるという問題が生んだ、不均衡の上に生まれている。
ライフイズシネマのネタバレあらすじ:転・食事をする意味
女性のためのシェルターや、無料宿泊所にも期限があり、利用者は常に先の事を考えなければならない。そういった人々にとって、美味しい食事は心身の糧となり、窮状から脱しようとする源となる。
イタリア人がテーブルを囲み食事を分かち合う習慣は、13世紀に生まれた。そして万博の年、世界中がイタリアの食に注目している。
食品の廃棄問題はレストランだけの問題だけではなく、農場や市場から始まっている。それを料理することで変身させることができる。ブラジルの刑務所では刑期中の人々に料理を教えて、食材を無駄にしない動きが始まっている。また、伝統的な料理は必要性から生み出された物も多く、捨てる部分や余り物から有名な料理ができている。限られた選択肢の中で工夫し、食べる人を平穏にするのが食事の在り方だった。
ライフイズシネマの結末:食の未来
料理は一部の者の特権ではない。重要なのは、どんな人生を送ってきたのかや、どうしてここに来たのかではなく、ここでテーブルを囲んで楽しい時間を分かち合っているという事。その日暮しの困窮者もいれば、未来を掴もうと奮闘する者、変わらない者、様々だった。
この食堂は万博後も続き、90人のボランティアが働いている。住民の集う文化センターにもなった。そして、“魂の食”基金が創設され、2016年には五輪開催中のリオデジャネイロに第一号店をオープンした。
以上、映画「ライフ・イズ・シネマ」のあらすじと結末でした。
ライフイズシネマのレビュー・考察:飽食の抱える問題
食品ロス関する問題を最近とみに見かけるが、それは今に始まった事ではない。また一部富裕層による食料の独占、食糧の不均衡による飢餓、いわゆる食料の南北問題も論じられて久しいがその解決の糸口は見つからないまま、飢餓が広がっている。イタリア、ミラノ万博で始まったこの試みは、食糧分配の一歩として、何故食料が余るのか、余っているはずなのに飢餓起きているのか、その話題性と共に、食糧についてもう一度考える良い考える良い機会だと思う。
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