ホワイト・バレットの紹介:2016年香港映画。香港ノワールの巨匠ジョニー・トー監督が贈る密室クライム・サスペンス・アクションです。重傷を負い救急病院に搬送された強盗犯と監視に付く警部、強盗犯を手術しようとする医師と、病院に侵入してきた強盗犯の仲間たちとのスリリングな攻防を描きます。
監督:ジョニー・トー 出演者:ヴィッキー・チャオ(トン医師)、ルイス・クー(チャン警部)、ウォレス・チョン(強盗犯チョン)、ラム・シュー(ファット刑事)、ロー・ホイパン(年老いた患者)ほか
映画「ホワイト・バレット」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ホワイト・バレット」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
ホワイト・バレットの予告編 動画
映画「ホワイト・バレット」解説
この解説記事には映画「ホワイト・バレット」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ホワイト・バレットのネタバレあらすじ:起
香港のとある救急病院。完璧主義者の脳外科医トン(ヴィッキー・チャオ)は両足が麻痺している若い患者から手術の失敗についてのクレームに応対していました。その時、頭部に銃弾を受けた武装強盗犯のチョン(ウォレス・チョン)が病院に緊急搬送されてきました。付き添うのはチャン警部(ルイス・クー)やファット刑事(ラム・シュー)ら事件の処理にあたった警官たち。病院にはマスコミも詰めかけ、チョン逮捕のニュースは大々的に報じられていました。CTスキャンでの診断の結果では一刻も早い手術が必要と判断され、チョンはチャン警部らの付き添いのもと手術室に入りましたが、突然チョンは手術を受けないと主張して暴れ出し、手術を担当するトンを困惑させました。
ホワイト・バレットのネタバレあらすじ:承
チョンは一般病室に移され、ファット刑事はマクドナルドで食事を買ってきたのですが間が悪くチャン警部から大目玉をくらってしまいます。
早く手術した方がいいというトンとは対照的に、チャン警部はチョンを尋問して事件の経緯を暴こうとするのですが、銃弾が脳に突き刺さったままとは思えない饒舌ぶりのチョンは意味深なウンチク話を展開、警察側は煙に巻かれる恰好となりました。
チャン警部は部下の女性刑事に強盗団から押収した銃を署に運ぶよう命じましたが、その銃にはどさくさに紛れてチャン警部がチョンの指紋を付けていたものでした。実はチョンの頭部を撃ったのはチャン警部の部下であり、チャン警部の捜査手段にも問題があったようです。このままでは責任を問われかねないチャン警部は何としてでも捏造を行う必要に迫られていたのです。
その間にもトンは別の患者の手術に臨みましたが、またしても大失敗をしでかしてしまっていました。
ホワイト・バレットのネタバレあらすじ:転
チャン警部は強盗団に繋がる有力な手掛かりとなる電話番号を入手、電話をかけてみたところ、ちょうど強盗団体は別の宝石店を襲っている最中でした。
病室では、チョンは相変わらず饒舌ぶりを披露したかと思えば、突然痙攣に襲われて拘束を解いてくれと頼む始末です。トンはこのままだと本格的に麻痺が残るとして、一刻も早い手術の必要性を訴えました。チョンはトンに手術を許可する素振りを見せつつ指定した電話番号に電話をかけさせ、まんまと仲間にコンタクトを取ることに成功してしまいます。チョンは自分を撃った警官に報復を指示、チャン警部はトンを叱りつけるも既に遅く、やがて病院内には怪しげな人物が面会時間を利用して入り込み、ゴミ箱に何やら怪しげな物を入れていきました。偶然見かけたファット刑事が後を追いましたが刺されて負傷してしまい、結局取り逃がしてしまいました。
一方、チャン警部は患者に変装させた部下を送り込みましたがチョンはあっさりと見破り、怪我を負った右手を見せてきました。押収した銃の指紋は右手であり、これでは隠蔽工作にならないと感じたチャン警部はチョンを始末しようと考えました。
ホワイト・バレットの結末
チョンはトイレに行きたいと言い出し、見張りの警官の付き添いでベッドから離れました。その時、病院にチョンの弁護士を名乗る男が現れて面会を要求、そして病院内のゴミ箱に仕掛けられた爆弾が一気に爆発しました。混乱の最中、チョンはトイレから逃げ出し、実はチョンの仲間である爆弾を仕掛けた男と弁護士は武器を構え、チョンを奪還しようと警官隊と銃撃戦を繰り広げましたが、二人とも最終的に倒されました。
一方、若い患者は自殺未遂騒ぎを起こした挙げ句、車椅子ごとから転落しましたが、その拍子で何と麻痺が治ってしまい、すっかり歩けるようになっていました。
逃げるチョンはそばにあった洗濯物をロープ状に繋げて地上に脱出しようとしましたが手が滑ってぶら下がってしまい、トンとチャン警部は協力してチョンを助け出しました。救急病院はいつもの日常に戻りましたが、トンのこれまでの完璧主義者ぶりは鳴りを潜めていました。チョンは手術の失敗で植物状態となり、チャン警部は上司にこれまでの違法捜査や隠蔽工作を謝罪して警察を退職しました。
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