サンドラ・ジュリアンの催淫吸血鬼の紹介:1970年フランス映画。“ヴァンパイア・エロス”の巨匠、ジャン・ローラン監督が映画『色情日記』などで日本でも人気を博したサンドラ・ジュリアンを主演に迎えて製作した官能ホラー作品です。新婚旅行中に従兄弟の城へ立ち寄った若い夫婦の悲劇を描きます。
監督:ジャン・ローラン 出演者:サンドラ・ジュリアン(イーズ)、ジャン=マリー・デュラン(アントワーヌ)、ジャック・ロビオ(ヴァンパイア)、ミシェル・デライエ(ヴァンパイア)、ニコール・ナンセル(イザベル)、イゾルド(ドミニク)ほか
映画「サンドラジュリアンの催淫吸血鬼」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「サンドラジュリアンの催淫吸血鬼」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「サンドラジュリアンの催淫吸血鬼」解説
この解説記事には映画「サンドラジュリアンの催淫吸血鬼」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
サンドラ・ジュリアンの催淫吸血鬼のネタバレあらすじ:起
ここはまるで廃墟のような古城。この城では二人の城主の葬儀が行われていました。
程なくして、車で新婚旅行中の若い夫婦、イーズ(サンドラ・ジュリアン)と夫のアントワーヌ(ジャン=マリー・デュラン)がこの城を訪れました。この城はイーズの従兄弟たちの城であり、亡くなったのはその従兄弟たち(ジャック・ロビオ、ミシェル・デライエ)でした。城に到着したイーズとアントワーヌは従兄弟たちに仕えていた二人の侍女(マリー=ピエール・カステル、クエラン・エルス)に案内されて部屋に入りました。
イーズは一人で城内の墓地に葬られた従兄弟たちの墓参りへと出向き、納骨堂付近で喪服に身を包んだイザベル(ニコール・ナンセル)という女性と出会います。イザベルはイーズの従兄弟の両方とも交際していたというのです。その後、部屋に戻ったイーズは一人になりたいとアントワーヌを退出させ、着替えていると部屋の黒い柱時計の中から紫の服を着た謎の女ドミニク(イゾルド)が現れました。
サンドラ・ジュリアンの催淫吸血鬼のネタバレあらすじ:承
イザベルはドミニクに誘われるがままに部屋を出て墓地へと向かいました。二人の元には侍女二人も付き添い、石棺のところまで来たところでドミニクはイーズの服を脱がすと、その首筋に噛みつき、倒れ込んだイーズを石棺の上に投げ出しました。
その頃、妻の異変を知らないアントワーヌが城内を歩いていると二人の侍女が現れ、アントワーヌは密かに後をつけてみるとその先には礼拝堂があり、侍女たちは祭壇に横たわる半裸の女性に杭を打っているところでした。その場には死んだはずのイーズの従兄弟たちの姿も。アントワーヌが部屋に戻ると、イーズは変わらぬ様子で眠りについていました。
翌朝、アントワーヌたちは朝食を採りながら侍女たちに事情を聞いてみると、従兄弟たちは死んでおらず、昼間は書斎で仕事をしているのだと言います。アントワーヌはその書斎に足を踏み入れてみると、そこは四方の壁が全て本棚で囲まれており、突然本棚の本が一気に飛び出してきて、アントワーヌは気を失いました。
サンドラ・ジュリアンの催淫吸血鬼のネタバレあらすじ:転
気が付いたアントワーヌは部屋を出て階段を降りると、そこでは従兄弟二人と侍女たちが何やら会話をしているところでした。その後、アントワーヌとイーズは部屋に入りましたが、イーズはアントワーヌを部屋から出すと、そこには再びドミニクが姿を現しました。
その夜、イザベルは従兄弟たちが飼っていた愛犬アヌビスの鳴き声に導かれ、城内の部屋に入るとそこには従兄弟たちとドミニクがいました。イザベルはドミニクに抱きつかれると体から血を流して倒れ込みました。ドミニクは体に棘のようなものを巻きつけていました。従兄弟たちは元々ヴァンパイアハンターだったといい、ドミニクと口論になり襲い掛かって押さえつけました。その後、従兄弟たちと侍女たちはイザベルを城の濠まで運んでいき、水深く沈めました。
アントワーヌが眠っていると部屋に侍女たちが入り込み、目を覚ますと侍女たちは逃げていきました。後をつけてみるとそこには従兄弟たちがおり、そばにあった棺の中から侍女たちが顔を出しました。恐れをなしたアントワーヌは拳銃を発砲すると部屋に戻りました。部屋ではイーズは変わらぬ様子でした。
サンドラ・ジュリアンの催淫吸血鬼の結末
翌朝、なぜかイーズは太陽の光を嫌がっていました。アントワーヌは拳銃を片身離さず持ち歩いていました。その夜、アントワーヌは再び侍女たちの後をつけて礼拝堂に行くと、そこでは布で覆われた十字架を前に、従兄弟たちの立ち合いのもと侍女たちはナイフで腕を切り、血を盃に注いでいました。何やら儀式のようです。
すっかり気味が悪くなったアントワーヌはこの城から逃げようと訴えますが、イーズは今日は結婚式だといって聞き入れませんでした。二人の前には従兄弟たちと侍女たちが現れ、これから“入会”の儀式を行うと言ってきたので、アントワーヌは十字架を突き出すもあえなく取り押さえられました。それでも何とか脱出したアントワーヌはイーズを連れて城を逃げ出し、その後を従兄弟たちが執拗に追いかけてきました。
アントワーヌはイーズとともに海岸まで落ち延びましたが、従兄弟たちはそこまでも追ってきました。既に夜は明けようとしており、従兄弟たちはイーズの服を脱がせると首筋に夢中で噛みつき始めました。アントワーヌは従兄弟たち目がけて拳銃を撃ちましたが、そのうちに日の出を迎え、朝陽を浴びたイーズと従兄弟たちは姿を消していきました。アントワーヌは空に目がけて拳銃を発砲しながらいつまでも絶叫していました。
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