ティン&ティナ -双子の祈り-の紹介:2023年スペイン映画。お腹の子どもを失ってしまった若い夫婦ロラとアドルフォは、修道院で孤児を引き取ることにします。そこで双子のティンとティナと出会い、家族になることに。双子はキリスト教の信仰心が強く、そのことがロラをだんだんと苦しめていく、スペインのサスペンスホラー映画です。『ペーパーハウス』のハイメ・ロレンテが夫のアドルフォ役を演じます。
監督: ルービン・スタイン 出演: ミレナ・スミット(ロラ)、ハイメ・ロレンテ(アドルフォ)、アナスタシア・ルッソ(ティナ)、カルロス・G・モロヨン(ティン)、ほか
映画「ティン&ティナ -双子の祈り-」ネタバレあらすじ結末と感想
映画「ティン&ティナ -双子の祈り-」のあらすじをネタバレ解説。予告動画、キャスト紹介、感想、レビューを掲載。ストーリーのラストまで簡単に解説します。
映画「ティン&ティナ -双子の祈り-」解説
この解説記事には映画「ティン&ティナ -双子の祈り-」のネタバレが含まれます。あらすじを結末まで解説していますので映画鑑賞前の方は閲覧をご遠慮ください。
ティン&ティナ 双子の祈りのネタバレあらすじ:起
1981年スペイン。パイロットのアドルフォと妊娠中ロラの結婚式は幸せに包まれていましたが、式場が突如として静寂に。新婦に注目が集まりロラが自身を確認すると、白いウェディングドレスが赤く染まっています。
病院で検査をすると、合併症を引き起こしたため流産。そして今後、妊娠は難しいと医師に診断されます。その知らせに夫婦は悲しみます。
半年経っても立ち直れていないロラ。見かねたアドルフォが、孤児を引き取ろうと提案。ロラは拒否をしますが、ためしに修道院を訪ねることに。
修道院にてロラとアドルフォは教会を見学。そこでは見事なパイプオルガンの演奏が。それを奏でていたのは、双子で7歳のティンとティナ。2人は生後間もない頃に門の前に捨てられていたとのこと。ロラは2人に対して、素直で良い子そうな印象を受けます。修道女は2人を“特別な子だ”と言います。
双子をほうってはおけないと思ったロラ。アドルフォは、「2人は大きすぎる」と反対しましたが、ティンとティナを引き取ることにします。
2人ともとても信仰心が強く、養子にしてくれたお礼にと、新しい父親アドルフォにキリストの冠を、新しい母親ロラには聖のロザリオをプレゼントします。
アドルフォとロラが食事を取り始めても、ティンとティナは口にしません。なぜ食べないかと訊ねると、お祈りをしてないからだと言います。アドルフォが祈りを唱えている間、ロラだけしませんでした。ロラは自分の子どもをお腹の中で失い、それから神の存在を信じられなくなっていました。そんなロラは、2人からもらったロザリオを引き出しにしまいます。
ティン&ティナ 双子の祈りのネタバレあらすじ:承
ある日、神様に会う方法があると話すティナ。何があっても席を立たないことを約束してくれるなら神様に会わせてあげると言います。ロラは子どもの遊びだろうと、微笑みながら約束をします。すると突然、ティナはティンの頭にビニールを被せて呼吸ができないようにします。ロラは驚き戸惑います。息ができず苦しみ唸るティンでしたが、神様を見たようで、ビニールを取った後、「ママに奇跡が起こるようにお願いした」と言います。こんなことはしてはならないと、ロラは2人を叱ります。
ロラは子どもの頃の火事が原因で片足を失い、義足をつけて生活をしています。
ロラはティンとティナの信仰心が強いことに引っかかっていましたが、それ以外は特に問題がなく、親子関係は良好に進んでいきます。
ティンとティナとロラが天使ごっこで遊んでいる途中、ロラは2人にビニール袋を被せられ、ティンにしたことと同じことをされます。ティンとティナは「願い事をしてー」と楽しそうですが、ロラは2人の行動に戸惑います。
ロラはクキという犬を飼っていましたが、クキはティンとティナを見るたびに吠えます。ティンとティナに興奮したクキは、ロラを噛み、怪我をさせてしまいます。
ティンとティナは新しい学校に通い、クラスメイトのペドロにドラキュラみたいだと、いじめのターゲットになります。
ある夜、ティンとティナはロラの睡眠薬をこっそり盗み、クキの餌に入れます。眠ったクキを家に連れ込み、2人はナイフを手に取り何かをしています。
アドルフォとロラが目覚めると、目の前には血だらけのティンとティナが。そして、2人は「起きない」と悲しそうに言います。見に行くと、そこには解剖されて息を引き取ったクキの姿が。「ママへの態度が悪かったから魂を洗ったんだ」と2人は説明し、殺すつもりではなかったと泣き始めます。ロラは愛犬クキの死を悲しみます。アドルフォはすごく残念で悲しい誤解が起こってしまったと。これを事故として処理をします。
ティンとティナはクキの墓で一生懸命祈ります。さらに反省した2人は夜中に、膝にフォークを巻いて膝で歩いて罪を償う行動を起こします。それを発見したロラは、罪を償う行為は禁止だと厳しく叱ります。
たくさん祈ればクキは生き返ると信じているティンとティナ。それに対してロラは、聖書も他の物語と同じで架空のお話だと2人に説明します。
ティン&ティナ 双子の祈りのネタバレあらすじ:転
年末に家族で楽しい時間を過ごしている最中、ロラが倒れます。病院へ運ばれ、医師から妊娠しているとの報告が。最初は何かの冗談だと思ったロラでしたが、医師の本気を感じ喜びで溢れます。
これに対して、ティンとティナは「神を信じるか」ロラに聞きましたが、母は「この世に奇跡はない」と、一貫として神の存在を否定します。
教会で聖歌隊が歌を奏でている中、血だらけのペドロが現れ、倒れます。その後ペドロは意識不明の重体。ティンとティナがペドロにいじめられていたと知っていたロラは、もしかして二人がペドロに手を加えたのではないかと心配になり、修道女の元へ。
修道女は、「彼らは何も問題を起こしたことはない」「問題なのはあなたでは?」と言います。そして、神について語り始めると、ロラはうんざりした表情を浮かべ、「生まれる前に子供を死なせる神がどこにいるのか!」と怒りを露わにします。
ロラは、ティンとティナの聖書をめくっていると、紙が挟まっていることに気づきます。見てみると、そこにはクキの心臓を洗っていたときの様子が描かれていました。そしてもう一枚の紙には、血まみれになったペドロを攻撃している2人が描かれていました。ロラはショックを受けます。
その後、警察に話すべきだとアドルフォに相談し、2人は自分たちの行いを正当化するため、聖書を利用しているのかもしれないと伝えます。しかし、機嫌の悪かったアドルフォはその絵を破り捨てます。
翌日、ロラはティンとティナが飾っていた十字架など、宗教にまつわるものは全て鍵付きの箱に入れ、この家では宗教を禁止すると2人に伝えます。この約束を破ったら修道院に帰ってもらうと、厳しくティンとティナに伝えます。
朝目覚めると髪が抜け落ちているロラ。妊娠の影響だとアドルフォがなだめますが、ロラは不吉な予感がしてなりません。
ロラがペドロの家に電話をかけて良くなったか訊ねると、3日前に死んだとの報告が。ロラはショックで言葉が出ません。
朝起きるとロラの手が拘束されています。ティンとティナが弟に栄養を与えたいからと言って牛乳を与えようとしますが、ロラはそれを拒否。すると、2人は次に注射針で与えようとします。なんとか拘束を解いて2人を叱るロラ。ティンとティナはただふざけていただけだとアドルフォは言います。
その後ロラは破水し、無事息子を出産。ティンとティナに抱かせて欲しいと頼まれ、ロラはいやいや触れさせます。ティンとティナは弟にいつ洗礼を受けさせるか訊ね、ロラは「洗礼はしない」と言い切ります。
ティン&ティナ 双子の祈りの結末
ある休日、家族で穏やかな時間を過ごしています。ロラは家事を、アドルフォはサッカー観戦に夢中で、ティンとティナはプールで遊んでいます。卵がなくなったことに気づいたロラは、息子を置いて卵を取りに行きます。その隙にティンとティナは弟を連れ出し、プールで勝手に洗礼を始め、弟を溺れさせてしまいます。気づいたロラはすぐに息子を引き取り、なんとか一命を取り留め、ティンとティナに平手打ちをします。
今までティンとティナに寛容だったアドルフォもさすがに怒り、ティンとティナの目の前で聖書を燃やします。そしてアドルフォたちはティンとティナを修道院に返すことを決意します。
その後、夫婦関係が悪くなり、アドルフォは家事育児を完全にロラに任せ、ロラは夫に対しての思いがどんどんなくなっていきます。指輪を外すロラ。それを見たアドルフォは、変わるから別れたくないと必死に抵抗します。
頭の整理をしたかったのか、アドルフォは雨の中、調子が悪くなったTVのアンテナを修理しに外へ。
その後、家の電気がチカチカし、完全に停電になります。アドルフォはロラの呼びかけに全く応答しません。すると突然として雷が落ち、アドルフォを直撃。アドルフォは燃えたまま家に入ってきてしまい、家に火が燃え移ってしまいます。
ロラは息子を助けようとしましたが、姿がなく家中を探します。しかし居ません。そこでロラは自分の顔をシーツで覆って、神に願いを伝えます。すると、泣き声が聞こえ、息子が見つかります。ロラは息子を大事に抱きかかえ、無事に外へ逃げることができました。
これがティンとティナの仕業ではないかと疑ったロラは、修道女に2人はそのときどこにいたか聞くと、修道院で寝ていたと証言。2人の仕業ではないと知ったロラは安堵します。
アドルフォの葬式にティンとティナを招待し、最終的にロラは、ティンとティナ、そして神のことも受け入れます。
以上、映画「ティン&ティナ -双子の祈り-」のあらすじと結末でした。
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